誰もが言うことですが、受かるためには諦めないことが一番大切だと思います。

C.Nさん(22歳)
 

京都大学法学部4年
【合格校】
・京都大学法科大学院(既修)
・神戸大学法科大学院(既修)
・同志社大学法科大学院(既修・全額免除学生)
【受講講座】
入門講座本科生+リーガルトレーニング、コンプリート論文答練

※プロフィールは、2010年合格時点のものです。


はじめに

 私は2回生の春に伊藤塾に入塾しました。これは、私は大学で体育会の部活に入っていたので法科大学院進学を目指すならばダブルスクールをして効率的に勉強する必要があると考えたからです。もっとも、入塾を決意した段階ではどのような法曹になりたいかという具体的なビジョンがなかったのでモチベーションが保てず、2・3回生の間はほとんど伊藤塾での勉強はしていませんでした。なので、本格的に勉強に取り組みはじめたのは4回生からで、4回生の4月の段階で論文マスターは全科目未受講・基礎マスターも行政法・商法の一部に聴き残しがあるという状態でした。
 また、私は4回生の10月末まで部活を続けていたので勉強時間もそこまで多く取れませんでした。このような私が合格体験記を書くなど自らの不勉強を露呈することとなり大変お恥ずかしいのですが、サークル活動や仕事など勉強以外にやりたいこと・やるべきことがある人や、勉強をはじめるのが遅いから無理だと諦めている人を励ますことができれば幸いだと思い、筆を取らせていただきました。

私がとった勉強方法 

適性試験対策について

 適性対策としては伊藤塾の適性対策模試を利用しました。私は法律科目の勉強に忙しく、なかなか適性対策のために自分で時間をとることができなかったので毎週強制的に問題を解く機会を与えられる適性模試は大変ありがたかったです。もっとも本番では予想以上に緊張して頭が真っ白になってしまったので、適性対策模試は毎回本番と同様の緊張感を持って受けることをおすすめします。

法律科目対策について

(Ⅰ)総論
 基礎知識の修得は基礎マスターで行いました。私は2・3回生の間はほとんど伊藤塾に行っていませんでしたが、学部試験前に学部試験科目の基礎マスターをまとめて受講し、講師の言うことをテキストに書き込む、という作業だけは行っていました。もっともそれだけでは到底基礎知識の修得はできていません。そこで、私は4回生になって、はじめのうちは基礎マスターのテキストの復習(はじめから読み直しながら「論証パターン集」をチェックする)をして基礎知識を確認し、論文マスターに入る、という勉強法をとっていましたがそれでは時間がかかりすぎるため、途中からはとりあえず全く手が出なくても論文マスターをやって、わからないところを基礎マスターに戻って確認する、という勉強法に変えました。これは以下の点で大変効果があったと思います。(1)何がわからないから解けないのかを考える過程で理解が深まります。(2)覚えておかなければ書けないことは何か、また科目ごとの重要分野がわかるようになり、勉強にメリハリがつきます。(3)答案の書き方、実践的な論証を身につけることができます。(4)答案例ではひとつの内容をいろんな言葉で表現しているので、基礎マスターのテキストの表現ではいまいち理解できなかったところも答案例の表現によって理解できるようになります。
 どれだけ基礎マスターを完璧にこなしたつもりになって論文マスターに入っても、必ずわからない問題は出てくるのですから、「まだ覚えていないから・・」といって論文マスターを受け控えするのではなく、基礎マスターを一通り受け終えたらすぐに論文マスターに入ったほうがいいと思います。 


(Ⅱ)各論
 上述の通り、私は論文マスター中心に勉強しました。具体的には、まず1回目は手も足も出ない状態だったので5分くらい考えたらすぐに講義を受け、答案例を色分けしながら読みました。そして答案例や基礎マスターのテキストを読みながら、自分がもっとも納得できる表現で自分なりの答案例(知識問題の場合はレジュメ形式で)をルーズリーフに作成するという作業をA、B+ランクの問題について行いました。そして2回目以降は自力で答案構成を行い、答案例を確認するという作業を繰り返しました。

パーソナルステートメント

 私は伊藤塾の添削は利用しましたが、出したのが遅かったためかえってくるのが同志社出願締め切りの直前だったので、大学の友人何人かに見てもらい、内容が伝わるかを確認してもらいました。ステートメントの問いに答える形で自分の考えを表現するのは難しいので早めに取り組んだほうがいいと思います。  

学部成績について

 あまり勉強していなかった2・3回生の間は法律科目の成績は良くありませんでしたが、4回生になってちゃんと伊藤塾で勉強するとぐんと成績が上がりました。もちろん伊藤塾の勉強だけで試験を受けるのは危険ですが、伊藤塾でしっかり勉強すれば学部成績も上がると思います。あと、私は法律科目以外の専門科目の成績が良かったためGPAがそこまで低くならずに済んだので、テストはどの科目も手を抜かずに勉強しておくといいと思います。

志望校の選択について

 名実ともに評価の高い京都大学に進学したいと考えました。私立入試までに一通り仕上げるというモチベーションがあった方が勉強のペースを維持しやすいと思うので、私立には進学する気がない人も私立は受けておいた方がいいと思います。

伊藤塾の学習と大学生活との両立

 上述の通り、私は1・2・3回生の頃はほとんど勉強しておらず講義が大量にたまっていたので、倍速で好きな時に講義を受けることができるインターネット講義は大変役立ちました。 

入学前準備について

 法科大学院入試が終わってから今までかなり遊んでしまい知識が抜けてしまったので、入学までにひとまず知識を戻したいと思います。あとは特に民法が勉強不足だと感じているので、大学院の授業で使うテキストを一通り予習しながら勉強していきたいと思っています。

合格後に必要なこと

 法科大学院入試が終わってから今までかなり遊んでしまい知識が抜けてしまったので、入学までにひとまず知識を戻したいと思います。あとは特に民法が勉強不足だと感じているので、大学院の授業で使うテキストを一通り予習しながら勉強していきたいと思っています。

最後に

 ひとまず大学院合格でスタートラインには立てたと思うのでほっとしています。もっとも自分は周囲に比べて圧倒的に勉強不足だと痛感しているので、大学院では必死に勉強して、確かな知識と思考力を持ったよい法律家になれるよう成長していきたいと思います。これから受験される方へ、誰もが言うことですが、受かるためには諦めないことが一番大切です。諦めれば全て終わります。また、部活などと受験勉強の両立も社会人として働きながら勉強されて受かっていく方がいることを思えば決して無理ではないです。頑張ってください。
 最後に、受験生活を応援してくれた両親、部活のみんな、伊藤塾の方々、本当にありがとうございました。 (2011年3月・記)