論文マスターを受講し、答案を読むことで、基礎マスターで学んだ知識の理解が深まりました。
H.Sさん
名古屋大学法学部4年
【合格校】
・早稲田大学法科大学院(既修/未修・稲門法曹会奨学生)
・中央大学法科大学院(既修)
・愛知大学法科大学院(既修・半額免除学生)
【受講講座】
入門講座本科生+リーガルトレーニング、小論文模試、模擬面接 など ※プロフィールは、2010年合格時点のものです。
はじめに
私は、政経の授業で法律が楽しそうだなと思い、また、なんらかの資格を取るよう親から言われていたので、弁護士を目指して法学部に入りました。友人のすすめもあり、伊藤塾が一番いいだろうと思い、大学2年次の9月に伊藤塾でインターネット受講を開始しました。
ただ、大学に入学してからは、さまざまな人と出会い、法曹以外の職業についても知るようになり、3年次の春までは将来について悩んでいました。しかし、大学で開かれていた弁護士の勉強会などに参加して弁護士の話を聞き、そこで知り合った弁護士を通じてインターンシップを経験し、生活の重要な一部分を助けることができる、やりがいのある仕事であると感じ、法曹を目指そうと再決心しました。
私がとった勉強方法
適性試験対策について
私は旧司法試験も受験していたので、適性試験対策は1カ月ほど前から始めました。私の受講したコースに適性試験模試が含まれていたので、友人と一緒に校舎に行って受講しました。模試は本番よりも難しいですが、そのおかげで短期間で頭が適性試験に慣れることができたのではないかなと思います。ただ、私は開始時期が遅かったので、できるなら3年生のうちに少し問題に慣れておくことをおすすめします。
小論文対策について
私は、既修者コース合格に不安があったので、伊藤塾のロースクールコンサルタントに相談した結果、未修者コースを併願することにしました。そして、小論文は最も苦手だったので、伊藤塾の小論文模試を受講しました。小論文の書き方がわかりますし、添削で自分のできていない部分も発見できたので、未修者コースの合格にも結び付いたのではないかと思います。
法律科目対策について
(1) 基礎的な法知識・法理論の修得について
私は法学部に入学しましたが、何がやりたいのかよくわからなかったので、基礎マスターでひたすら伊藤塾長の話を聴いて、伊藤塾長の言葉をそのまま書き写していました。そして、伊藤塾長がAランクで覚えることと言ったキーワードは、2時間講義を受講するごとに単語カードを作って、繰り返して書いて覚えるようにしていました。
(2) 実践段階の学習について
私は、特に論文の書き方がわからなかったので、最初は予習よりも復習に重点を置いていました。復習では、論文マスターの講義を受講しながらメモしたことと、答案例や基礎マスターを受講して、自分の答案を空白の頁に書き直すということをしていました。それを行っているうちに、最初はまったく何を書いたらいいのかわからなかったものが、だんだんわかるようになって、論文を構成する力が身についたと思います。また、基礎マスターではどう使われるのかがよくわからなかったものが、論文マスターを受講し、答案を読むことで、知識の理解が深まったと思います。添削指導については、私はベーシック論文答練でしか受けていませんが、ベーシック論文答練でも、実際に時間を計ってやると答案構成に時間がかかることや、知識が完全でないこと、日本語で自分の考えを書く力の乏しさなどに気づくことができました。添削された部分に注意して、また論文マスターの問題を解いてみるということを繰り返し、知識も、書く力も充実させることができたのだと思います。
パーソナル・ステートメント、面接対策について
パーソナル・ステートメントはまず、何を書いたらいいのかわからなかったので、その骨組みを知るという点では、講座を受講したことが良かったと思います。また、実際に書くときには、ロースクールコンサルタントの方にいろいろ教えていただいたことがとても役に立ちました。面接対策は、面接は高校受験以来でしたので、入室時の挨拶など、基本もきちんと指摘していただけてよかったと思います。また、模擬面接を受講したのですが、そこで質問されたことが実際にも質問され、落ち着いて的確に答えることができたので、非常によかったと思っています。
学部成績について
ロースクールに進学する可能性がある方は、確定でなくても、1年次から学部成績についてはがんばっておくと、ロースクールをいざ受験するときに、強みになると思います。
志望校の選択について
私は早稲田大学法科大学院に進学することを決めました。理由は、私は福祉分野に興味があったので、その科目が充実していること、早稲田の卒業生にはさまざまな業界に進んでいる人がいるので、OB・OGから今の社会を変えるさまざまなアプローチを学べると思ったからです。
直前期と試験当日
直前期は論文マスターのAランクの問題と、伊藤塾の講義を基に作った論点シートを見直していました。試験当日は、知識的なものを見ても焦るだけだったので、論文マスターで伊藤塾長が言っていた、いろいろな問題の構成の仕方や、答練から学んだ、実際に答案を書く際の注意ポイントをまとめた項目のみを見ていました。
伊藤塾の学習と大学生活との両立、学習フォローについて
私は、大学3年の6月まで、文化系サークルの副代表をしていましたし、バスケットサークルにも所属しており、きちんと勉強し始めたのは6月以降でした。それまでは、授業は学部成績のためにテスト前に勉強した程度で、あとはサークルで他のことをやっていました。よって、1年次、2年次は遊んで、それから集中的にやったというのが、私の両立の仕方でした。それぞれの大学の状況にもよると思いますが、メリハリをつけてやるというのは、最も効果的な勉強の方法だと思います。
合格後に必要なこと
弁護士の過剰が報道されていますが、おそらく日本の弁護士のあり方の変化を問われているのだと思います。もちろん、弁護士としての経験は必要ですから、いったんは就職しなければならないとは思いますが、その後は、法律専門知識を持った者かつ自由な身として、新しい活動が求められているのではないでしょうか。ですから、合格後は、法科大学院進学の準備も必要だとは思いますが、大学でしかできない、違う分野を覗いてみるのも将来のためになるのではないかと考えています。
最後に
私は、法科大学院を共に目指す友人と勉強会を開いて、一緒に勉強してきました。また、サークルの友人にも試験前に度々エールをもらいました。Wスクールの学費、法科大学院の学費も含め、家族にはさまざまな支援をしていただいています。そういった、まわりの人のおかげで合格できたと思います。ありがとうございます。
(2010年10月・記)