大学で基本書が読めず苦労していたが、伊藤塾に入塾し核となる勉強法を身につけることができた
Vさん
◆合格校/早稲田大学法科大学院(既修)中央大学法科大学院(既修・全額免除)
はじめに
親戚に法曹関係者が多かったこともあり、小学生の頃から法曹に対する漠然とした憧れはありました。中学校の授業で将来の職業について考える機会があった際に、検察官という職業があることを知りました。検察官の職務について調べていくうちに、自分も将来検察官として働きたいと強く思うようになり、現在も検察官になりたいと思っています。伊藤塾には大学2年の春から入塾しました。大学の授業では基本書が教科書として指定されていますが、初めのうちは基本書を読む力もなく、1冊の基本書を一通り読み通すのも時間がかかっていました。他方、伊藤塾の講義で使用されているテキストは書かれている内容が理解しやすく、今も重宝しています。もう少し早く入塾していればよかったかなと思った時もありましたが、基本書を上手く読みこなせなかったという失敗を経験したからこそ伊藤塾での勉強法の良さを実感することができたので、入塾時期は間違いではなかったかなと思っています。
基礎的な法知識・法理論の修得について
基礎的な法知識のインプットについては、伊藤塾の講義で使用するテキストしか使用していません。大学の定期試験も法科大学院入試も伊藤塾のテキストで十分でした。確かにテキスト全体としてみれば情報量は多いですが、呉講師が指示してくださった箇所を繰り返し読むことで、必要とされる法知識を身につけることができたと思います。また、呉講師が作成してくださった補助レジュメも見やすく、複雑な事案の理解の際にとても役に立ちました。基本書を読んでいるときには重要度の見極めが難しいところもあり、どの分野も同じ力の入れ方をしてしまっていましたが、呉講師の講義を通してメリハリをつけてインプットをすることができるようになりました。
法科大学院対策について
受験した全ての法科大学院に向けた対策としては、論文マスターをひたすら繰り返すという勉強法をとっていました。私は要領が悪く、周りの人よりも何倍も時間がかかってしまうので何冊も演習書を解いていくという方法よりは、解き慣れた論文マスターの問題を繰り返し、その精度を高めていくという方法が合っていたように思います。また、大学4年の6月頃からは各法科大学院の過去問を実際に解いて感覚をつかむという勉強も並行して行っていました。
〈慶應義塾大学法科大学院〉
慶應義塾大学法科大学院対策としては、ホームページに掲載されている全ての年度の過去問を検討しました。特に民法は過去問と同じ論点の問題が出ている年度がありましたし、実際に今年度の民法も過去問と同じ論点の問題が出題されました。また、慶應義塾大学法科大学院の特徴としては試験時間が短いという点が挙げられますが、その対策として法科大学院別法律科目論文模試を受験しました。この模試を通して、どの順番で解いていくか(憲法と刑法のどちらから解いていくかなど)ということを決めたり、答案構成に使える時間の感覚をつかむことができたと思います。
〈早稲田大学法科大学院〉
早稲田大学法科大学院対策としても過去問の検討がメインでした。早稲田大学法科大学院は途中で形式が変わったりしているので、直近5年分くらいを重点的に検討していました。早稲田大学法科大学院は全ての年度で出題趣旨が掲載されているので、出題趣旨から採点者の先生の方々が要求している書き方を読み解いていくようにしました。特徴的な刑法第2問対策としては、伊藤塾の刑法のテキストで複数の説がある論点をピックアップして該当箇所に付箋を貼り、繰り返し読むようにしていました。また、民法では家族法分野や不法行為の分野が他大学より出やすい点も早稲田大学法科大学院の特徴だと思いますが、難しい問題も出たりしているため、それらの分野で高得点を稼ぐというのではなく、書き負けない程度の基礎的な知識や書き方を身につけるべく、基礎マスターのテキストや論文マスターの問題を繰り返し読んだり解いたりしていました。また慶應義塾大学法科大学院と同様、法科大学院別法律科目論文模試も受験しました。早稲田大学法科大学院入試では休み時間が長いので、休み時間の過ごし方も予め決めておくことができました。
おわりに
まだまだ超えるべきハードルは多いので、安心感より焦りの方が大きいです。伊藤塾に入塾して以降、自分の中で核となる勉強法を身につけることができたことは本当によかったと思っています。また、御茶ノ水校はアットホームな雰囲気でとても過ごしやすく、スタッフの皆さんに大変お世話になりました。スタッフの皆さんとお話することでリラックスできたこともたくさんありました。本当にありがとうございました。司法試験に合格するまで受験生であることには変わりないので、気を引き締めてこれからも勉強を継続していきたいと思います。