勉強を始めたのが遅かったとしても、諦めずに基礎マスターと論文マスターをしっかり勉強すれば合格できる
B.Rさん
◆学部成績/[GPA]:(3.4)S(A+、優以上):A(優):B(良):C(可)=2:3:4:1 ◆受講講座/司法試験入門講座本科生など
◆合格校/京都大学法科大学院(既修)大阪大学法科大学院(既修)
はじめに
私は中学生の時に何となく手に取った新書を読み、また様々な法律家に関するテレビドラマなどを視聴し、法律家という職業に関心を持つようになりました。本格的に法律家を目指そうと思ったのは、就職活動を意識し始めた大学3年次です。せっかく法学部に入学したのだから何か専門職に就きたいと思うようになり、真剣に勉強を始めました。京都大学法科大学院を進学先として志望したのは、司法試験合格率の高さと、単に学部に所属していたからです。
基礎的な法知識・法理論の修得について
私は、上述のように真剣に勉強に取り組み始めたのが3年次の終わり頃であったので、基本書や判例百選に手が出せなかったのはもちろんのこと、基礎マスターですら1回目に1.5倍速で視聴した以外に通読することはできませんでした。時間がある方は、基礎マスター受講後や論文マスター受講時の予習で、基礎マスターを通読することを強くおすすめします。自分が法律の勉強で最も使用していたのは論文マスターです。これも時間がなく答案作成することまではできなかったのですが、ルーズリーフ1枚程度の答案構成を行い、基礎マスターに戻って、論点や判例を確認することを繰り返して勉強していました。直前期は、それと別に論文ナビゲートテキストの論証を暗記する時間を設けていました。
法科大学院対策について
〈京都大学法科大学院〉
夏休みから法科大学院のホームページに掲載されている過去問5年分を友人と2人で時間を測って解きました。京都大学法科大学院はかなり問題が難しいものもあるので、本番で焦らないためにも過去問は少しでも見ておいた方がいいです。憲法の統治や手形法という固有の分野が出題されますが、これらも憲法・商法で高得点を取るのには必須ですので、基礎マスター・論文マスターレベルはしっかり学習しておきましょう。特に京都大学以外から受験される方や、内部でも学部成績が芳しくない方は、ここで取り返すと後が楽です。いろいろ書きましたが、勉強の内容については京都大学法科大学院も基礎マスター・論文マスターで十分合格できます。
〈大阪大学法科大学院〉
個別の対策は、過去問を1年分眺めた程度でした。いい意味で普通の問題が出るので、論文マスターだけやっていれば合格できると考えています。ただし、刑事系については刑法が論文マスターレベルの問題が出題されるにもかかわらず、刑事訴訟法と合わせて試験時間が90分しかないので、細かい論点は捨てて重要な点だけ書くなど工夫することをおすすめします。
おわりに
自分も法科大学院入試まで10 ヶ月程度の勉強で京都大学法科大学院にそれなりの順位で合格することができたので、勉強を始めたのが遅い方も諦めずにしっかり伊藤塾のテキストなりをやればいいと思います。逆に今1・2年生の方で勉強を始めてみようかなと思っている方は、法科大学院の対策は直前でもできますので、本気で予備試験に挑戦されることをおすすめします。自分の経験が今後同じ進路を希望される方の役に立つことを祈っています。