趣旨、規範を意識した勉強を常に心がけた勉強をすれば、合格できる

難関国公立法科大学院合格!

Uさん
 

合格者イラスト
東京大学法学部4年
◆学部成績/[GPA]:(2.88)A(優):B(良):C(可)=14:36:22
 ◆受講講座/司法試験入門講座本科生、コンプリート論文答練など
 ◆合格校/東京大学法科大学院(既修)

はじめに

私が法律家を目指すきっかけとなったのは、大学で、大手法律事務所で働く弁護士の先生を招いて行われる民法の授業を受けたことでした。当時大学3年生で、一般企業への就活をするか迷っていた私は、授業や懇親会で先生がお話しになる実務家の世界の話を聞いて、せっかく法学部に入ったのだから、法律の知識を用いて世界を舞台に活躍する法律家になりたい、もしくは、弱者の立場に立つ人々を法律家として救えるような仕事がしたい、と考えるようになりました。そこで周囲の法曹志望の友人が皆通っていた伊藤塾の受験対策講座を取ることを決心したのです。

基礎的な法知識・法理論の修得について

私が伊藤塾の講座を取り始めたのは、大学3年生の夏前でした。当時は所属するテニスサークルの幹部を担当していたこともあり、勉強するための時間をとることができるか不安でした。実際、サークルの幹部を引退した秋までに、基礎マスターは6分の1も聴き終えることができませんでした。そこから、まずは基礎マスター講義を全て聴き終えることを目標に、勉強を開始しました。勉強を開始した当初は基礎マスター講座を終えることができるか、不安でした。しかし、伊藤塾長や本田講師、伊関講師のポイントを押さえた講義を聴くことで、おそらく独学をしていた場合よりも早めに法律の体系の大まかな骨組みのようなものを理解できたと思います。法律の基本書を用いて勉強する場合、まず量が膨大で、初学者には難解であったり、試験との関係ではあまり重要ではないところに記述が割かれていたりして、なかなか大変だと思われます。その点伊藤塾では、重要なところは強調して説明してくださったり、あまり大事ではないところはさらっと扱ったりと、メリハリがある説明をしてくださり、とても助かりました。

法科大学院対策について

〈東京大学法科大学院〉

私が東京大学法科大学院対策を始めたのは、9月の中旬頃でした。学習を開始したのが周囲よりも遅かったのに関わらず、運よく予備試験短答式試験に合格することができ、短答式試験の2日後から論文マスターを聴き始め、1 ヶ月弱で終わらせ、論文式試験までにテキストをもう一周復習するというむりやりな学習方法をとった反動で、予備試験論文式試験が終わってからは2ヶ月ほど全く勉強していないという状態でした。そこから、法律知識の抜けを埋めるため、論文マスターを各科目もう一周し、論文ナビゲートテキストの主要な論証を暗記するという勉強を開始しました。東京大学法科大学院の入試問題は基本的な論点が出るということをネットの情報で目にしたことがあったので、特にAランク、B+の論点については、関連条文を確認し、なぜ問題となるのか、なぜその結論となるのかまで理解するように努めました。1週間前に過去問を解き始め、そして絶望しました。まずは時間が圧倒的に足りないことです。70分で書きたいことを書き切るのは非常に難しいため、過去問演習を繰り返して時間感覚を養い、戦略を考えました。例えば、例年の傾向から、刑事系では刑事訴訟法分野よりも刑法分野で出題者が多く分量を書かせたいように感じたので、時間を刑法に多めに配分するといった具合です。過去問を解き始めるのは、もう少し早めがいいと思います。1週間前に解き始めるのでは、自分の足りない部分を埋める時間が圧倒的に足りないからです。そして何より精神衛生上よくないです。毎日、確実に落ちると思っていました。

おわりに

入試が終わった後、確実に落ちたと思いました。なぜなら、最後の民事系科目の感触が非常に悪かったからです。さっそく翌日から冬期採用をしている企業への就職活動を始めました。しかし、どういうわけか合格していたのです。なぜ合格していたかはわかりません。いまだに民事系の問題はどう解けばいいかわからないし、自分がとった法律構成も、今まで見たことがない、ギャンブルのようなものでした。それでも合格できたのは、法律の趣旨や規範を大事にしていたからかもしれません。これはいろいろな合格体験記を読んでいても、ほとんどの人が述べていることですが、本当に趣旨、規範は大事です。法科大学院入試は情報が少なく辛いものですが、趣旨、規範を意識した勉強を常に心がけた勉強をすれば、合格できるのではないでしょうか。