常に基礎マスターに立ち返り、確実な基礎知識の定着に努めた

合格者イラスト
A.E さん  名古屋大学法学部4年
 
◆学部成績
GPA 3.74 / S:A:B:C=26:54:40:0
◆受講講座
司法試験入門講座本科生+リーガルトレーニング、予備試験答練パック、法科大学院別過去問分析講義+法律科目論文模試など

◆合格校
東京大学法科大学院(既修)
名古屋大学法科大学院(既修)

はじめに

私が法曹を志望するきっかけとなったのは、高校時代に弁護士の方にお世話になった際に法律家についてお話を伺う機会があり、そこで弁護士という職業に強い関心を持ったことでした。もともと法律という分野に興味があったこともあって迷わずに法学部に入学し、いざ司法試験に向けた勉強を始めようとしたとき、何から手をつけて、何を指針にすればよいのか全くわからず、途方に暮れたのを覚えています。そのまま特に何をするでもなく大学最初の夏休みを終えてしまった後、同じ学部の友人から資格試験のための受験指導校を紹介され、伊藤塾の存在を知りました。「塾といえば通学」のイメージを持っていた私は当初、あまり乗り気ではありませんでしたが、インターネットを利用したWeb受講という制度の存在や学習のとっかかりを得たかったこともあり、入塾を決断しました。結果としてゼロからスタートして法科大学院に合格するまで、伊藤塾の教材・講義のみで乗り越えることができました。伊藤塾を利用してよかった点はいくつもありますが、あえて1つ挙げるとすれば、必要な学習を必要な分だけこなし、無駄をそぎ落とすという意識を学べたことだと私は感じています。

私の勉強方法

【基礎学習について】
法科大学院入試の合格に必要となる基礎学力の修得に関し、私が行っていたことは、いたってシンプルです。それは「基礎マスターテキストの徹底活用」です。誤解を恐れずに言えば、基礎マスターで学べるものを超えた問題は出題されません(仮に出題されてもそれが合否を分けることはありません)。これはいわゆる上位の法科大学院においても変わりません。基礎マスターで得た知識を組み合わせたり、応用したりすることであらゆる問題に対応することが可能です。私はこの基礎マスターのテキストを時には参考書として、またある時には辞書として利用していました。法律答案を書く力を養う論文マスターの段階でも、予習・復習においては必ず基礎マスターに立ち返り、確実な基礎知識の定着に努めていました。受験生が押さえておかなければならない判例や論点、問題点に対するアプローチの仕方など、市販の教材であれば何冊分にも相当する内容が1冊に凝縮されている基礎マスターテキストは、学習の効率という点で非常に優秀な教材であり、アルバイトやサークル活動に精を出していて忙しい人にとっては得難いものであるといえるでしょう。また、講義と連動させることにより、覚える内容に関して優先順位をつけ、あるいは関連する知識と紐づけて学ぶことが可能となり、自分専用のノートを作成することができます。そうしてでき上がったものを何回も繰り返すことで、正確かつ体系的な知識を身につけることができるようになると私は考えています。
 
【法科大学院対策について】
 〈東京大学法科大学院〉
東京大学法科大学院の受験対策として私が活用したのは、法科大学院別過去問分析講義、過去問(6年分)、問題研究テキストの3つです。まず、法科大学院別過去問分析講義では、実際の合格者答案を基にした合格ラインを知ることで、自分の現在の力量と求められている力量との差を可視化することができました。また、講義を通して問題の傾向を知れたことも大きかったです。大学入試でいう赤本がない法科大学院入試では、本講義を受講する価値は大いにあると思います。そして次に、法科大学院別法律科目論文模試で入手した、実際に使用されている答案用紙を使って、過去問及び問題研究テキストの問題を解くことで、本番力を高めました。東京大学法科大学院ではマス目のある特徴的な答案用紙が用いられるので、事前に適応させておくことが不可欠だと思います。東京大学法科大学院の入試問題(特に公法・民事法)は少し癖のある問題といえますが、受験生に求められていること自体は基礎的な知識がしっかり身についているか否かなので、勉強法は奇を衒ったものである必要はなく、どの参考書にも載っているようなことを確実に押えることに腐心するのが得策でしょう。

〈名古屋大学法科大学院〉
名古屋大学法科大学院の対策については、ひたすら過去問演習をしていました。毎年8月頃に開催される説明会に参加し、そこで教えてもらえる名古屋大学法科大学院対策のポイントをしっかりと聴いたうえで、配付される過去問を自力で解き、わからなかった箇所を基礎マスターで復習するということしかしていませんでしたが、それで十分戦えるレベルに達することが可能であると思います。

おわりに

今回、無事に志望する法科大学院へ進むことができましたが、あくまで最終目標は司法試験の突破なので、気を抜かずに目の前のやるべきことをこなしていきたいと思います。これから法科大学院入試を目指す人たちも、ぜひ自分の目標に向かってひたむきに頑張ってほしいです。お互いに励みましょう。