基礎マスターテキストや論証集の復習と答案作成、過去問研究を重ね、第一志望校に合格
◆学部成績
GPA 3.6 / A:B:C:D=36:52:31:9
◆受講講座
司法試験入門講座本科生+リーガルトレーニング、法科大学院別過去問分析講義+法律科目論文模試など
◆合格校
東京大学法科大学院(既修)
早稲田大学法科大学院(既修)
はじめに
母方の親戚に法曹関係者が多かったことから、幼少期から漠然と法曹という職業に興味を持っていて、憧れていました。また、特に弁護士業は数ある職業の中で最も自由度が高いと考えていて、自由な働き方ができればいいなと思い、法律家の中でも特に弁護士を目指そうと決意しました。志望校としては、司法試験合格率が高い、いわゆる上位法科大学院を選択しました。合格率が高い法科大学院であれば優秀な人たちが多く集まり、いい刺激を受け、向上心を持って切磋琢磨できると考え、また、受験するからには難易度の高い法科大学院を目指すべきと考えたからです。第一志望は、実家から近く通学しやすいこともあって、国立では、合格実績・教育内容ともに最高峰でネームバリューもある東京大学を選択しました。私立では、慶應義塾大学と早稲田大学を選択しました。伊藤塾には学部2年次の9月に入塾しました。
私の勉強方法
【基礎学習について】
意気揚々と入塾はしたものの、不甲斐ないことに、その圧倒的な勉強量に忙殺され、受講ペースが乱れることが多々ありました。しかし、ライブクラスに参加できないときには、必ずすぐに Web受講でフォローして、なんとか食らいつくよう努力しました。確かにテキストの情報量は多く、量に圧倒されそうになりました。しかし、その必要はないと考えました。一通り講義を受講し終えた後には、講師の指導の下、適宜マークされ、重要度順にランクづけがなされた加工済みのテキストが手元に残り、要領よく重要度順に復習が可能だからです。また、テキストの情報量が多いことは、裏を返せば極めて網羅性が高いことであり、断片的にでも漏れのない知識を修得できることも意味します。そして、不安になっても伊藤塾の教材を離れないことを徹底しました。特に、論文マスター・過去問研究に入った後も、基礎マスターテキストに逐一戻って確認する作業は徹底しました。必要があれば適宜基礎マスターテキストに情報を一元化して整理しました。A、B+ランクを中心に、盤石な基礎固めを心がけました。これらは試験の現場で皆が書いてくるところであり、正確な理解が問われると考えたからです。別途、基礎マスター・論文マスター・論文ナビゲートテキストを参照し、自作の論証集も作成しました。試験の現場で条件反射的に、コンパクトに、自分の言葉で論証を書けるようにすることが目的でした。そして、それは効果的でした。時間は多少要りますが、作成しながら知識が頭に整理されました。過去問研究も抜かりなく行いました。直前期は 1日最低1科目答案を書きました。答案を書くことで答案作成への自信がつきますし、知識の再確認もできます。やはり法科大学院それぞれに特色があるので、過去問はしっかり検討すべきだと思います。僕の勉強の柱は、基礎マスターテキストの復習、自作論証集の作成、過去問研究の3本でした。
【法科大学院対策について】
上述のように、各法科大学院の対策については過去問研究がメインでした。といっても、過去問に取りかかる時点ですでにある程度の知識は入っていたため、僕の過去問の使い方は、答案を書いたうえで、毎年度どの程度の難易度の問題が出題されるのか、どのような分野から出題されやすいのか、問題の争点がどこにあってどこを特に厚く論じるべきだったのか、出題者の求めているもの・書いてほしかったところはどこだったのかを検討することでした。過去問が上手くできなくてもあまり気にせず、完成度よりは通用するアプローチの仕方を意識しました。過去に出題されたのと同じ問題が来年出題される可能性は少ないからです。そして、常に、採点表を意識しながら答案を書くことを心がけました。配点の少ないところをダラダラと冗長に書いても時間と紙面の無駄であること、意識しないと書きがちであることを答練で痛感した経験があったからです。法科大学院ごとで特別の対策というものは行いませんでした。徹底した基礎的な力があれば全て対応できると考えていたからです。特別の対策をしたとすれば、先に述べたように、法科大学院ごとの特色・傾向を自分なりに分析することと、法科大学院ごとに入試で配付される予定の六法を入手して法科大学院別に使い分けて過去問を解いたことくらいです。
<東京大学法科大学院>
東京大学法科大学院については、過去問分析講義と論文模試を受講しました。東京大学は戦略的に答案を書かないと、コケる可能性があります。東京大学の最大の特徴は、問題の難易度に対しての時間の短さと、字数制限にあります。ダラダラと書くと時間も足りないし、解答用紙も足りなくなります。皆が書けて大事なところは厚く書き、些末な点はあっさり書くなどメリハリをつけて、論証はできるだけコンパクトに、あてはめを充実させることが大事だと思います。
おわりに
偉そうに長々と書いてしまいましたが、僕も全然たいしたことありません。早稲田大学法科大学院からは免除をいただけず、慶應義塾大学法科大学院に至っては不合格でした。僕が受かったのですから、皆さんも必ず希望の法科大学院に合格できるはずです。あきらめないことが大事だと思います。周りの目とかはあまり気にせず、淡々と日々自分のペースでノルマをこなしていくことが大事だと思います。100校受けて合格しても通えるのは1校だけなので、仮に私立大学に落ちたとしても、あきらめずに国立大学に向けて勉強して合格すれば全く問題はないと僕は思います。来年から東京大学法科大学院に進学しますが、まだスタート地点に立ったようなものなので、僕も初心を忘れずに精進していきます。皆さんも頑張ってください。