法学部に転部して法律を学習。伊藤塾でメリハリをつけて学習できました
◆学部成績
GPA 2.38 / A+:A:B:C=30:46:44:24
◆受講講座
司法試験入門講座本科生+リーガルトレーニング、法科大学院別過去問分析講義+法律科目論文模試など
◆合格校
中央大学法科大学院(既修)
はじめに
このたび、中央大学法科大学院既修者コースに合格しました。私はもともと法学部へ入学もしておらず、法学部以外で受講した法律の授業が面白く、興味を持ったために転部試験を経て法学部に在籍しました。そのため、法律の学習は他の学生よりも一歩も二歩も遅れていました。そこで、より効率的な学習を行うために伊藤塾を選択しました。他の受験指導校ではなく伊藤塾を選択した理由は、数多くの法科大学院受験生が伊藤塾を選択しているところ、他の学生と異なる選択をする必要性はないと感じたためです。しかしながら憲法の基礎マスター以降は受講を放置してしまい、4 年生の春休みから半年弱で6科目の基礎マスターと論文マスターをなんとか受講しきりました。また中央大学を選択した理由は、他の法科大学院と比較しても無料の試験対策講座などを開講するなど、司法試験合格を目標としたカリキュラムやサポートが充実していると感じたからです。
私の勉強方法
【基礎学習について】
なにより必要となることは、論文を書ききる力です。この力は一朝一夕で身につくものではなく、早く始めるに越したことはありません。また、ある程度の基礎知識が身についてから書き始めようとする人もいますが(法科大学院入試に向けて私もその1人でした)、この考えは大きな誤りだと感じています。伊藤塾の講師や大学の先生も何度も言っているとは思いますが、論文を書く力は論文を書かずして身につくものではありません。もっとも、いきなり論文を書けと言われても何から手をつけていいのかわからないとも思います。まず、私の場合には、論証パターンを始めのうちは丸暗記する勢いで読み漁り、何度も書き起こしをしました。読み込みや書き起こしをする際には、問題提起の流し方、自説に反対説、接続詞(「そこで」なのか「よって」なのかなど)を始めとして、細部にまで気を配ることを意識しました。何度も書いているうちに、不思議なことですが論証の中身の理解が進み、やがて論文マスターで取り扱う論文式試験のストラクチャーが見えてきます。ある程度の基礎知識を論証パターンでまとめてしまう学習方法は、情報の一元化にもつながりますし、試験直前の復習もスムーズに行えるため私はとても助かりました。また、論証パターンをはき出せるにも関わらず理解ができていない場合には、基礎マスターや基本書をザッと読むことがおすすめです。このようにして私の場合には、論証パターン→論文マスターという学習を軸にして行ってきました。
【法科大学院対策について】
<中央大学法科大学院>
まず、試験の難易度ですが、他の法科大学院入試と比較しても基礎的な内容が多いため、これまでの学習の差が出やすいと感じました。憲法については、伊藤塾の論文マスターが書けるようになっていれば、実際の法科大学院入試においても書き負けることはありませんが、判例百選で最新の学説にも目を通しておくことをオススメします。民法については、基礎マスターと論文マスターを交互にこなして書く力を身につけました。刑法については、論文マスターが特に優秀ですので、論文マスターが全て書けるようになっていることが目標です。実際の入試でも、司法試験と同様細かい事案設定や多論点にも関わらず、時間が短い特徴があるため、論証をなんとか思い出すレベルでは時間切れとなってしまいます。商訴については、基本的な学習を行えば十分結果がついてきます。論点マスターを軸にして、ランクづけでメリハリをつけて学習をすれば対応できます。法科大学院の受験を決定することが遅かった私の場合には、過去問で出題された範囲や、論文マスターで民訴法A+、刑訴法A、会社法A+とランクづけされた範囲まででしたが、十分対応できました。以上のように、私は法科大学院入試については伊藤塾のテキスト以外を使っていませんでした。伊藤塾のテキストにはランクつけがされていますし、うまくメリハリをつけてあまり細かい部分にこだわらず、大局を見据えて学習することをオススメします。
おわりに
法科大学院入試では、基本的な学習がなされていたかどうかが問われます。伊藤塾での学習を続ければきっと合格できます。私の場合、実際のところ法科大学院への進学を決めたのは4年生の春休みでした。それまでの学部の試験も単位を落とすことこそないものの、ギリギリの成績でした。そして3月〜7月に憲民刑、それ以降に商訴を学習するなど一見無理のある計画でしたが、なんとか合格にたどり着きました。気楽に継続して学習することが大事です。体調管理に気をつけて頑張ってください。