予備試験対策がそのまま法科大学院入試対策に活きる
D.Hさん: 慶應義塾大学法学部3年 ◆受講講座/ 司法試験入門講座本科生+リーガルトレーニング、予備試験全国公開短答模試など
合格校/東京大学法科大学院(既修)早期卒業、 慶應義塾大学法科大学院(既修)早期卒業
はじめに
大学2年次の4月に伊藤塾に入学し、大学の同期で入塾していた人が多かったことが、伊藤塾を 選んだ理由の1つです。東京大学法科大学院を受験した理由は、比較的学費が安く、司法試験合格 率が高いこと、すでに司法試験予備試験に合格し司法試験を受験予定の人でも進学する場合がある とも聞くので、モチベーションを維持しやすい環境であるのではないかとも考えました。また、慶 應義塾大学法科大学院も受験しました。私は三田キャンパスに通っているので、環境の変化が小さ くてすむと思ったことに加え、東京大学法科大学院と併願できる法科大学院の中では、司法試験合 格率が高いことも理由のひとつです。3年生であるため大学に残る選択肢もあることや、今年度は 私立の法科大学院の試験が予備試験の論文式試験より前であったこともあり、勉強時間確保の観点 から慶應義塾大学法科大学院以外の私立の法科大学院は受験しませんでした。受験指導校で勉強す る利点のひとつは、受験に特化した勉強ができることです。伊藤塾で核となる部分を勉強している ことで、学校での判例報告や学説についての学び等についても理解を深めることができました。
私の勉強法
基礎学習について
「基礎マスター」においては、講義での講師の指示に従い手を使って(書いて)復習をしていま した。また、論文課題については次回講義までに答案を作成し、毎回講師に見ていただいていまし た。さらに復習と併行して基礎マスターテキストの読み込みをして、予備試験の短答の過去問を解 くようにしていました。講師から直接指導を受けられるゼミにも毎回参加し、積極的に答案を書く 機会を得ていました。このゼミをペースメーカーとして、定義カードや論証を書いて覚えるように していました。「論文マスター」についても、基礎マスターの読み込み及び答案構成・作成を予習 として行い、講義後に自分の答案の改善点についてまとめていました。予備試験ゼミや予備試験論 文直前答練を受講し、それらをペースメーカーとして各科目の復習をしていました。予備試験ゼミ や予備試験論文直前答練についても、答案を毎回提出・復習するようにしていました。法科大学院 入試では、比較的基本的なことが問われる印象があるので、予備試験対策として勉強した内容が直接役に立った気がします。東京大学法科大学院受験で不利にならないようにするためには一定の学 部成績が必要で、早期卒業を目指す場合には(慶應義塾大学内で早期卒業資格を得るためには)特 にそうでしたが、伊藤塾に入った後は、法律科目について期末試験前に長い時間をかけての対策は 要しなかったので、他の語学の試験等に注力することができました。
法科大学院対策について
予備試験の論文式試験が終わるまでは東京大学法科大学院入試に特化した対策は全くしませんで した。論文式試験終了後、過去問をできる分だけ入手して、答案構成をしました。試験時間がタイトだと聞いていたこともあり、40×30字×両面の答案用紙を作って、1科目1年分だけ答案を書 きました。答案構成をする時間がないとも聞いていましたが、実際書いてみるとそのようなことは なく、本番も安心して問題を解くことができました。行政法が試験科目として課されることが特徴 と言われる法科大学院ですが、特別意識することはありませんでした。論文式試験終了後2週間強で、定義カードと論文ナビゲートテキストをもう一度復習しました。予備試験までに「余裕があっ たらやろう」と思っていたことでできなかったことをやりつつ、もう一度総復習をしたイメージで す。 慶應義塾大学法科大学院対策については、学部3年生4科目入試と、6科目入試を併願し、どち らも合格していました。受験までは、論証の確認に重きを置いて勉強するようにしていました。東 京大学法科大学院と異なり、志願者報告書に書くべき量が多いので、提出書類の準備については、 比較的早いうちから進めていました。
早期卒業・飛び入学合格について
伊藤塾での学習により、法律科目の期末試験については特に不安はなかったので、語学等の成績 向上に努めることができました。大学2年次に伊藤塾に入塾したので、大学3年次での予備試験合 格は困難であると思っていたので、大学4年次での予備試験合格・卒業後すぐの司法試験合格を目 指そうという思いがありました。しかしそうすると、大学生でも修習生でもない期間ができてしま うので、法科大学院には進学したいと思っていました。そうだとすると、早いうちに法科大学院に 進学しておいた方が、予備試験に合格できなかったときのためにも、良いと考えました。また、法 科大学院での学びについても、興味がありました。さらに、大学卒業資格を早く手にしておくこと も、悪いことではないと思いました。このように考えていたこともあり、「飛び級」は全く考えておらず、「早期卒業」だけを考えていました。
おわりに
私は頭の良い方ではなく、勉強の密度が高い方でもないので、勉強時間だけは確保しようと考え ていました。具体的には、大学2年次には、毎日1限を入れて、午前中に授業がなるべく終わるように時間割を組んで、授業が終わってから大学の図書館が閉まるまでは図書館にいました。2020 年は、図書館も閉まってしまい、かなり精神状態が不安定になったこともありましたが1年目での 勉強を無駄にしてはならないという思いもあり、何とか勉強を続けられました。大学のオンライン 授業に慣れるのも大変でしたが、自信をもって各種試験を受けることができたのは、1年目でやっ てきたことに対する自負のようなものがあったと思います。最終的にはそれが支えになったと強く 感じています。合格を目指す皆さんには、勉強できる間に最大限勉強してほしいです。私も頑張り ます。