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勉強方法を確立し、諦めずに自分の可能性を試しました。

K.Gさん
同志社大学法学部3年
法曹コース開放型合格
【合格校】京都大学法科大学院(既修)法曹コース開放型合格、大阪大学法科大学院(既修)法曹コース開放型、神戸大学法科大学院(既修)、同志社大学法科大学院(既修)法曹コース開放型

学部成績:3.25 /A:B:C:D=57:27:20:2
受講講座:司法試験入門講座 本科生+リーガルトレーニング、法科大学院別法律科目論文模試

私の「推し講座」私の「推しフォロー制度」合格のカギ(秘訣)
基礎マスター(入門講座)スケジューリング制度自習

はじめに

明確に法律家を目指そうと思ったのは、志望校を選んでいた高校2年の時です。志望大学を選ぶに当たって、自分が何になりたいかを考えた末、法律家になりたいと明確に思うようになりました。きっかけは、高校の倫理政経の授業が面白くて、法学で食べていけるなら楽しい人生になりそうだなと思ったからです。

京都大学法科大学院を目指したのは、自分が目指せる中で最も司法試験合格率が高かったからです。関東圏は英語がいるとのことで、語学を磨いていなかった自分は目指せませんでした。

伊藤塾を選んでよかったことは色々あります。強いてひとつあげるなら、法律学の勉強の仕方を学べたことです。つまり、メリハリをつけた勉強です。法律科目でやってはいけない勉強方法は、一度に全てを理解しようとすることと、一度に全てを覚えようとすることだと思います。法律科目は、学部の一授業だけでも取り扱う範囲が広く、かつ内容も奥が深いです。レジュメや基本書を前から後ろに通読するのは時間がかかりすぎます。また、読み終えても、最初の方の内容を忘れるといったことが多々あります。その点、伊藤塾は知識のランク付けがなされているので、大事な知識から理解や暗記をすることができます。こうした伊藤塾の勉強を通じて、学校の勉強もどこがその日の授業で大事かを意識するようになり、メリハリをつけた勉強方法が身についていきました。

私の勉強法

◇基礎学習について

基礎マスターも論文マスターも勉強方法がわからず、迷走した時期がありました。基礎マスターは講義を聴くのにどれくらいの熱量でやるのかという点で、論文マスターは予習をどれくらいの熱量でやるのかという点でかなり悩みました。

基礎マスターは、1コマ50分と大学の授業より短い講義時間なのですが、講師が絶え間なく話し続けるので、常に情報の洪水に巻き込まれているような気分でした。一生懸命食らいついて覚えようとするのですが、数日たって読み返してみると、暗記したはずの部分が頭から抜け落ちていたなんてことがザラでした。3時間の講義を聴き終えるのに5~6時間使っていたにもかかわらず、学んだことが身についていなかったとわかり、落ち込んだこともあります。この問題については、A、B+ランクの部分は講義内で理解するよう努めて、それ以外のところはとりあえず言われたとおりにマーカーを引いて終わる、ということをして解決しました。Aランクレベルの知識は後々の講義でも出てくるため、その場で理解する必要があるのですが、それ以外のところは講義を視聴している段階で理解や暗記をしても身にならないと思ったので、割り切って先に進むことにしました。B、Cランクの部分は、勉強が進むと理解できる場合もあります。私の場合、民法の「法人」の部分がそうでした。会社法を学んだ後に戻ってくると、スラスラ理解できて衝撃を受けました。

論文マスターは、予習をどれくらいの時間とるのかで悩みました。講義を無駄にしないために予習はしっかりやるべきだと当初は思っていたのですが、講義を聴いていくうちに予習で完璧な答案を書くのは無理だと思ったので、どこが問題点なのか、どこの知識を聞いているのかといった点をメモする形に落ち着きました。代わりに、習ったことをノートに書き留めるなど、復習メインで論文マスターを消化していました。

◇法科大学院対策について

同志社大学法科大学院
同志社大学法科大学院に限らず、私立で前期・後期がある入試は、前期で受けてみるべきだと思いました。前期は夏の受験になるので腕試しになるのと、成績開示が国公立受験前にできるので、ライバルや自分の立ち位置を事前に把握することができるからです。
同志社大学法科大学院の場合、過去問の解説動画がホームページにあるので、解いてみて損はないと思います。ただ、私は1~2年分の過去問を解いて、あとは論文マスターの視聴に専念しました。理由は、同志社大学法科大学院の入試科目である刑法の論文マスターを聴き終えていなかったからです。

国公立法科大学院に共通すること
大阪大学法科大学院・神戸大学法科大学院・京都大学法科大学院に共通することなのですが、これらの過去問は解説が薄かったり、そもそもなかったりします。したがって、国公立の過去問についてはどういう形式なのかを見るだけで、解いてみるということはしませんでした。

大阪大学法科大学院
大阪大学法科大学院対策は民訴法、刑訴法、行政法の基礎マスターを1週間かけて読み込むということに集中しました。というのも、同法科大学院受験の当時、憲法・民法・刑法を聴き終え、商法を聴いている途中だったので、残りの三法について全く対策をしていなかったからです。論文マスターに手を付けていないので、基礎マスターを読み込むことでなんとか対応しようとしました。
受かるとは思っていなかったのですが、このような不十分な対策でもなんとか合格できました。事実、カウンセリングで塚本講師から提案されるまで、大阪大学法科大学院受験は見送る方針でいました。同法科大学院は、開放型受験でも試験科目が七法なので、私に合格の可能性はないだろうと考えていたからです。ただ、過去問を見てみると、問題が一問一答のような形式(伊藤塾のテキストの博士くんマークひとつを聞いてくる問題)で、内容もAランクやB+ランクの論点を問うもので、神戸大学法科大学院や京都大学法科大学院よりはとっつきやすいと思ったので、受験を決意しました。開放型受験で私のように大阪大学法科大学院を見送ろうとしている受験生には、もう一度受験を検討してほしいと切に思います。

京都大学法科大学院
京都大学法科大学院は問題が難しいと聞いていたので、伊藤塾の京都大学法科大学院対策ゼミや模試を利用しました。例のごとく、過去問は見るだけで解いてません。4科目しか論文マスターが終わっていない自分が、京都大学法科大学院対策ゼミを受講していいのかと迷ったのですが、利用できるものは何でも利用しようと奮い立って応募しました。ゼミ長の方のお人柄が良かったこともあり、受講生の中で自分だけ存在が浮いていたということはありませんでした。模試は、民法を復習する契機になりました。夫婦の日常家事代理を問う民法1問目が6点しかなかったからです。直前に自分の弱点が分かったのでよかったです。また、時間配分についても、この模試から意識するようになりました。

神戸大学法科大学院
神戸大学法科大学院対策としては、京都大学法科大学院受験までにやろうとして間に合わなかった部分の復習をしていました。京都大学法科大学院受験から1週間後の受験ということもあり、これといったことはしていません。

予備試験との平行受験において法科大学院入試で工夫したこと

特に工夫した点はありません。というのも、4月時点で基礎マスターが終わっていなかったので、頑張って5月までに基礎マスターを聴き終えることに終始していました。

予備試験を受験される理由

予備試験を受けずに実務の世界に行くと、予備試験合格者や受験したが不合格になってしまった人たちに対してコンプレックスを抱くと思ったからです。予備試験を受けて不合格になった方が、何もしないままよりマシだと思いました。また、合格の可能性があるのに自分の可能性を試さないのはもったいないとも思うので、受験を考えています。

法曹コースカリキュラムについて

「法曹コース」で検索すると、メリットばかり取り上げられて紹介されているような気がします。しかし、法曹コースには大きなデメリットがあります。それは、楽な単位を取りに行こうとする思考と面白そうな単位を取りたい気持ちが衝突することです。私に限った話ではないと思うのですが、半期で取らなければいけない科目が多いにもかかわらず、法曹コースのGPA要件が厳しいので、段々と、自由に選択できる科目については楽にA評価が取れる単位で固めようという思考になります。例えば、面白くなさそうだけど、去年のA評価が多いからこの授業を取ろう、と思ってしまうのです。他方で、「これ、おもしろそう」と思った授業を取りたい気持ちに引っ張られることもありました。私の場合、そういう授業に限って、毎週課題が出たり、法律学とあまり関係ないがゆえに期末試験で負担になりそうなものばかりでした。授業登録期間中、法科大学院受験のためにA評価の見込みが高い科目で固めるのか、自分の取りたい科目を選ぶのか非常に悩みました。ちなみに私は、勉強するなら楽しいほうがいいと思ったので、自分の取りたい科目を優先させました。

「合格の秘訣」について

メリットは既習一般とは別枠で受験できることと、わかりやすい授業を受けることができるということに尽きると思います。前者は言わずもがな、後者については、法科大学院の講師が教えに来てくださる授業で特にそう感じました。伊藤塾の講義とは別角度で教えてくれるので、新しい学びがありました。
合格の秘訣はよくわかりません。自分でも「なぜ合格できた?」と思う受験がほとんどでしたので、自信をもってこれが決め手といえるものはありません。ただ、何より学業と伊藤塾を両立させることが最低限のやるべきことだとは思います。

おわりに

伊藤塾を利用してよかったことは、前述した勉強の仕方がはっきりとわかったということです。法科大学院では、日々の予習・復習と予備試験の対策を両立できればと思っています。受験生のみなさんには、受験の前にあきらめないでほしいということを強く申し上げたいです。合格の可能性があるかもしれないのに、願書を出さないのはもったいないと思います。



※プロフィールは2022年度合格時点のものです。