司法試験を3回不合格になってしまった方で法律家になることが諦めきれない方にとっても、予備試験は大きなチャンスであると思います。
E.D さん(36歳)
国公立大学理系学部卒業、私立大学法科大学院(未修)修了
【受講講座】
基礎マスター、短答マスター、予備試験口述模試 など
※プロフィールは、2012年合格時点のものです。
※当時は、司法試験の受験制限として「5年間に3回」とありましたが、現在は、「5年間に5回」受験できます。
はじめに
私が、法律家を目指したきっかけは、生まれ育った故郷に帰って仕事がしたい、しかも、故郷の地域社会に貢献できるような仕事がしたいと考えたことです。私は、理系の大学院を修了後、東京にある会社でエンジニアとして勤務していました。決して仕事に満足していなかったわけではないのですが、東京で働いているうちに、生まれ育った故郷で働きたいという気持ちが強くなり、故郷に貢献できる仕事のひとつとして、弁護士という仕事に興味を持ち、法科大学院に入学して法律の勉強を開始しました。
法科大学院には、未修者コースへ入学しましたが、実際に入学してみると、私のように法学をほぼ勉強したことがない者はほとんどおらず、法学部出身者、あるいは、司法試験受験経験者が大部分でした。そのような中で、授業のレベルに付いていくこともままならず、基礎的な知識は、法科大学院の授業以外で修得する必要があると感じ、周囲の法科大学院生の評判も高かった伊藤塾の基礎マスターを受講することにしました。
私がとった勉強方法
基礎的な法知識・法理論の修得について
基礎的な法知識・法理論を勉強するにあたっては、前述のように、そもそも法学の勉強方法について馴染みがなく、法科大学院の授業だけでは、不十分である中、伊藤塾の講座がたいへん役に立ちました。特に、一人で勉強しているだけでは、何が本当に重要なことなのかがわからない中、伊藤塾の講座や教材は、ランク付けがはっきりしていることによって、本当に重要な基本事項が何なのか、応用的な事項が何なのかを認識することができ、勉強にメリハリをつけることができました。このようなメリハリをつけた勉強法を身につけたことは、働きながら予備試験を受験した私にとって、効率よく勉強するうえで、非常に役に立ったと思います。
短答式試験対策について
基礎マスターの満足度が高かったことから、私は、司法試験の短答式試験対策として、伊藤塾の短答マスターの講座を受講しました。もちろん、短答式対策として、過去問などをやりこむことは必須だとは思いますが、闇雲に解いているだけでは体系的な知識を身につけることは不可能です。そんな中、短答マスターを通して、短答式試験に必要な体系的な知識を身につけることができ、その後は、過去問演習に対する効果も格段に上がったものと感じています。
最終的に司法試験に合格はしておりませんが、未修者にとって困難と言われている司法試験の短答式試験においては、すべて合格ラインを超えることができました。当然、予備試験の短答式試験においても、これらの知識は活かされています。
論文式試験対策について
私は司法試験の受験経験者ですので、予備試験の論文式試験の対策として、特別なことはしておりません。今までの司法試験の論文式試験対策の延長と捉えて、予備試験の論文式試験対策をしました。予備試験は旧司法試験に近いとも言われますが、結局は、司法試験を受験するための資格を得るための試験ですので、司法試験において求められていることと同様のことが、同様に予備試験においても求められて当然であると思います。また、司法試験を意識した対策をすることによって、予備試験合格後の司法試験対策への移行がスムーズに行われることになると思います。
一般教養科目対策について
一般教養科目については、市販の一般教養問題集にざっと目を通したくらいで、短答式試験、論文式試験を通じて、特別な対策はしませんでした。なぜならば、一般教養科目においては、特別に高い点数を取る必要はなく、平均点程度を取れば十分と考えていたからです。一般教養科目の点数を上げようとすると、幅広い分野における膨大な知識が要求されると思います。そのため、一般教養科目で点数を上げようとするよりも、その他の法律系の科目で点数を上げようとした方が、効率もいいと思います。ただし、一般教養科目の論文式試験においては、法律系科目の論文式試験と同様に、わかりやすい文章で書くことが求められていると思いますので、法律系科目の論文式試験において、わかりやすい文章を書こうとする姿勢が、そのまま一般教養科目の論文式試験にも活かされるものと思います。
最後に
私は、司法試験を3回不合格になった後の予備試験合格であったため、まずは予備試験合格を目指している方の参考にはあまりならないかもしれません。しかし、伊藤塾の講座で身につけることができる基本的知識やメリハリをつけた勉強法は、法学の勉強をしようとする者にとって、非常に効率が高いことに変わりはありません。私のように、不幸にも司法試験を3回不合格になってしまった方で、まだ法律家になることが諦めきれない方にとっても、予備試験は大きなチャンスであると思います。私は、5年間の制限により、残念ながら来年すぐに司法試験を受験することはできません。しかし、夢へのモチベーションを持続し、再来年は必ず司法試験に合格します。皆さんも一緒に頑張りましょう。