子育てしながらの勉強は、時間との闘い。とにかく基本を大切にしましたと考えるように

J.T さん
 

合格者イラスト
東京大学法科大学院(未修)修了
◆ 出 身 大 学 /東京大学教養学部
◆ 受 講 講 座 /司法試験入門講座本科生、予備試験口述模試

※プロフィールは、2016年合格時点のものです。

はじめに

私は予備試験出願時では法科大学院3 年生でしたが、出産・育児の関係で法科大学院在籍が長引いて秋卒業になり、司法試験を受けるのは2017 年になってしまいました。そこで自分の勉強のモチベーションを高めると同時に、司法試験受験のよい準備になるのではないかと思い、予備試験受験を決意しました。

私がとった勉強方法

短答式試験対策について

短答については年明けから着手したのですが、量が多くて何度も挫折しそうになりました。そこで対策としては、旧司法試験も含む過去問に絞って勉強しました。時間がない方は、細かい部分にまで手を伸ばして重要部分が中途半端になるよりも、重要部分を完璧にして、皆ができるところを落とさないようにすることが大事だと思います。このような勉強法でも、基礎的な論点に関するものが多く、論文のための知識の定着にも役立ちました。司法試験の勉強にもつながると思いますので、頑張りどころだと思います。

論文式試験対策について

5 月の短答式試験まで短答対策に追われたため、論文対策に本格的に着手したのはそれ以降になりました。これもまた時間がなかったため、対策としては演習に手を広げることなく、過去問の答案構成の検討を中心に行いました。その際には、法務省ホームページで公開されている出題の趣旨を熟読し、採点者がどのような答案を求めているのかを理解し、それを実現できるようにしました。伊藤塾長が常々おっしゃっている、「結果から考える」という思考法が重要だと思います。

口述試験対策について

口述は、民事は要件事実を中心に勉強し、執行・保全と法曹倫理は基本だけ知識を詰め込むようにしました。刑事は論文での勉強と実務基礎科目の時に準備していた手続き的な部分を確認しました。口述模試は伊藤塾しか受けていません。問題を文字で読むのと、口頭で読み上げられるのを聞くのはこれほど違うのかということが実感できてよかったと思います。
 

伊藤塾の学習と大学生活、仕事、家庭との両立、学習フォローについて

小さな子どもがいるため、試験勉強は常に時間との戦いでした。とはいえ、司法試験受験にもつながる勉強をしようと、ヤマを張るなどの賭けには出ず、とにかく基本を押さえるという点に注力しました。過去問の傾向から、採点者が問いたいのはまさにその基本的なことであると感じていたためです。

合格後を見据えて

社会人として、また、母親としての経験を踏まえて、法律を知らない一般の人の悩みを解決できるような法曹になりたいと考えています。「明日の法律家講座」で、法曹になると実に多様な方面で活躍できることを知り、合格後に思いを馳せることで、勉強のモチベーションにつなげています。

最後に

予備試験の勝因は、一言でいえば「基本に忠実」ということだと思います。条文・判例という王道をしっかりと理解し、その道に沿っているということを答案に示すことが重要です。これから予備試験合格を目指す皆さんにも、ぜひ真正面から基本に取り組んで頑張ってほしいと思います。