在宅で受ける伊藤塾の手厚い支援。Web講義を倍速で受講しスケジューリング制度で勉強の方向性を確認し合格
◆ 受 講 講 座 /司法試験入門講座本科生+リーガルトレーニング、コンプリート論文答練、予備試験全国公開短答模試、予備試験論文直前答練+全国公開論文模試など
※プロフィールは、2019年合格時点のものです。
はじめに
私の自己実現は、他人の干渉を受けない環境で、自分の意思で働き成長することだと考えています。弁護士は個人事業者なので被雇用者よりも広い裁量があるうえ、奥が深い職業です。ゆえに、生きているうちに成長限界に達することはないと思いました。このような点に魅力を感じて、司法試験を受験するべく伊藤塾に入塾したのは大学1年生の12 月中旬です。
私の勉強法
〈基礎学習について〉
私は先述のように入塾した時期が遅かったため、まずは配信されている講義に追いつくことに苦労しました。入塾してから半年ほどはとにかく必死で、基礎マスターを全て2倍速で消化していきました。このときは、復習よりもまずは1回聴くことに重点を置いていたため、30分で講義を聴き終え、講義で扱った箇所を5分くらい眺めて復習したら次の講義へ進むといった具合です。講義も内容を理解するというよりは、テキストにマークやメモをするために聴いていた側面が大きかったと思います。法律学は関連性の学問なので、1つの法律を理解するには、その法律の全体を理解していなくてはなりません。つまり、まだ全体を見ていない1周目でその法律を完全に理解することは絶対に不可能です。ゆえに、1周目の段階ではわからないことがあっても深入りせず、とりあえずは1回聴くという姿勢が重要であると思います。また、法律学の世界はとても奥が深く、予備試験に合格するうえでは知識として不要なものも多くあります。初学者の段階からこのような枝葉の部分にあたる知識まで修得しようとするのは極めて非効率かつ非現実的ですが、初学者にとってはそもそもどの知識が必要で、どの知識が不要なのかを選別すること自体も困難です。この点で、伊藤塾の基礎マスターの講義においては、幹となる重要知識の選別を実績ある講師が行ってくれるため、初学者であっても取り組みやすいと感じました。
〈短答式試験対策について〉
短答式試験の学習を本格的に始めたのは、2年生の3月頃でした。使用した教材は司法試験の過去問と基礎マスターテキストが全てです。具体的には、まず基礎マスターテキストで知識のインプットを行い、該当分野の過去問を解き、間違えた知識や知らなかった知識を基礎マスターテキストに書き込んで一元化していくという方法を採りました。これによって、2回目以降に基礎マスターテキストを読むときは前回間違えた知識や知らなかった知識を意識的に記憶できるため、より効率的な学習が可能です。これを3回、苦手科目については4回繰り返すことで短答式試験は突破できました。
〈論文式試験対策について〉
論文式試験に向けて私が使用した教材は、伊藤塾の問題研究、コンプリート論文答練、予備試験論文直前答練、そして予備試験論文式試験の過去問です。難関と言われる論文式試験を突破するためには、曖昧ではなく確実な知識の修得と、それを事案に応じて適用する応用力が必要です。これを培うためには、多くの問題に手を広げるのではなく、良質な問題を繰り返し解いて完璧にすることが有益です。この点、問題研究は旧司法試験の中から良問を抜粋した問題集なので、反復教材としては最適でした。各種答練は、問題研究で身につけた答案の型を実戦で試したり、現場思考力を培うのに役立ちます。また、過去問の検討によって試験委員が求めている水準や出題形式を知ることができるため、必須といえるでしょう。そして、問題を検討するときはただ書いて終えるのではなく、模範解答と比べて何が足りなかったのかを認識することが必要です。私は、問題を検討したあとは必ず次回への申し送り事項として改善点を書き記しておきました。これを次回検討したときに見直すことで、自分の成長具合を確認することができます。このようにして問題を反復し、最終的には書き記すべき改善点がなくなるくらいまでやり込みました。
〈口述試験対策について〉
口述試験は、英語に例えるならリスニング・スピーキングの試験です。ゆえに、リーディング・ライティングに対応する短答・論文試験とはやや異なる能力が試されます。具体的には、事案を耳で聞いて、瞬時に法律的な結論を導き、それを口で説明するという能力が問われます。対策としては、友人やスマートフォンの録音機能を利用して、今まで修得してきた基礎知識や短答の問題を耳で聞いて口で説明するという勉強を行うのがよいと思います。
学生生活との両立について
Webでの受講は自分の好きな時間にできるうえ、倍速で受講できるため効率的です。在宅受講だと勉強を継続できるか、今の方法は正しいのだろうかという不安に苛まれることもありますが、伊藤塾の在宅受講生支援にはかなり手厚いものがあるため、それほど心配することはないと思います。特に、毎月のスケジューリング制度は勉強の方向性を確認するのに役立ちました。また、私は移動中や家の掃除中などに法律知識を耳で聴くことで記憶を図っていました。
おわりに
伊藤塾の利点は多々ありますが、大きな点として業界における圧倒的なシェア率があげられると思います。予備試験は相対評価の試験なので、受験生の大半ができない問題ができなくても合否には影響しません。しかし、受験生の大半ができる問題で間違えると大きく差をつけられてしまいます。そして、伊藤塾を利用している受験生が極めて多い以上は、伊藤塾で扱った問題=受験生の大半ができる問題という現象が生じているのです。ゆえに、伊藤塾で勉強して他の受験生に差をつけられないようにしておくことは合格のために極めて有益であったと考えます。