明日の法律家講座 バックナンバー

明日の法律家講座 東京校第275回

2018年9月8日(土)実施

コスタリカの奇跡 ~積極的平和国家のつくり方~

【概要】映画上映会
1948年に軍隊を廃止。軍事予算を社会福祉に充て国民の幸福度を最大化する道を選んだコスタリカの奇跡に迫ったドキュメンタリー
(配給:ユナイテッドピープル 2016年/アメリカ・コスタリカ/90分) 
 
【場所】伊藤塾 東京校(渋谷)
 

 【作品紹介】

世界には軍隊なしで国の平和を保ってきた国々がある。そんな数少ない国の一つで、1948年に常備軍を解体した国がコスタリカだ。コスタリカは軍事予算をゼロにしたことで、無料の教育、無料の医療を実現し、環境のために国家予算を振り分けてきた。その結果、地球の健全性や人々の幸福度、そして健康を図る指標「地球幸福度指数(HPI)」2016の世界ランキングにおいて140ヶ国中で世界一に輝いているのがコスタリカである。またラテンアメリカで最も安全とされている国でもある。

この作品は、1948年から1949年にかけて行われた軍隊廃止の流れを追いながら、コスタリカが教育、医療、環境にどのように投資して行ったのかを詳しく説明する。アメリカでは公的債務、医療、そして軍事費が日増しに増大していっていることとは対照的だ。
この映画は軍隊廃止を宣言したホセ・フィゲーレス・フェレールや、ノーベル平和賞を受賞したオスカル・アリアス・サンチェスなどの元大統領や、ジャーナリストや学者などが登場する。世界がモデルにすべき中米コスタリカの壮大で意欲的な国家建設プロジェクトが今明らかになる。
   


 ■推薦・メッセージ(当映画のチラシより抜粋)

湯川 れい子(音楽評論家・作詞家)

この映画を見ていると、非武装は決して非現実的な空想ではなく、子どもを戦争に盗られたくない、二度とあの悲惨な戦争を味わいたくないと願う人々の夢が、現実的な努力と知性、あきらめない教育によってもたらされる現実の果実だということが解ります。なんと美しい、素晴らしい現実でしょう。国民の感性、知性、豊かな自然環境と憲法9条を持って、『コスタリカの奇跡』を、ぜひ日本の奇跡にしたいものです。自主上映の輪を広げていきましょう!

中野 晃一(政治学者・上智大学国際教養学部教授)

『コスタリカの奇跡』に多大なインスピレーションをもらいました。この『奇跡』は偶然や幸運の産物ではなく、知性と勇気のある人たちの取り組みが生み、育んできているものだからです。政治を変えて、平和を築き守るのは私たち一人に掛かっています。

安田 菜津紀(フォトジャーナリスト)

「武器のお金がすべて、教育に使われればいいのに。」戦乱を逃れたシリアの友人の言葉が思い出される。非武装への道のりは時に困難を極める。それでも掲げ続けた理想はいつか、人々の心の礎となるのだ。
 


監督:マシュー・エディー、マイケル・ドレリング
プロデューサー:マシュー・エディー、マイケル・ドレリング
制作:ソウル・フォース・メディア 制作協力:スパイラル・ピクチャーズ
出演:ホセ・フィゲーレス・フェレール、オスカル・アリアス・サンチェス、ルイス・ギジェルモ・ソリス、クリスティアーナ・フィゲーレス他
配給:ユナイテッドピープル 2016年/アメリカ・コスタリカ/90分