明日の法律家講座 東京校第347回

2024年7月25日(木)実施

行政・立法・司法の三権を経験して

 講師

山本 庸幸 弁護士

山本 庸幸(つねゆき)弁護士
(アンダーソン・毛利・友常法律事務所顧問弁護士、元内閣法制局長官、元最高裁判所判事)

1973年 京都大学法学部卒業
     通商産業省入省
1985年 特許庁工業所有権制度改正審議室長
1994年 通商産業省生活産業局繊維製品課長
1999年~2010年 内閣法制局第四部長から第一部長までを歴任
2011年 内閣法制局長官
2013年 最高裁判所判事
2020年 アンダーソン・毛利・友常法律事務所入所
     旭日大綬章受章

【主な著書】
『元内閣法制局長官・元最高裁判所判事 回想録』(弘文堂、2024年)
『実務 立法演習』(商事法務、2007年)
『要説 不正競争防止法 第4版』(発明協会、2006年)

講師からのメッセージ  

 私は、通商産業省(現在の経済産業省)に入省して20年間、エネルギー、特許、繊維等の行政に従事し、内閣法制局で更に20年間、内閣提出の法律案を審査して最後には長官を務め、そののち最高裁判所の裁判官に任命されて6年間、勤務をした。結果的に、46年間の公務員生活の中で、行政、立法(法律案の作成)、司法の三権を全て経験したことになる。
 そういう私であるが、若い頃の受験は不運だったりして思うようにならなかったのであるが、たまたま国家公務員上級試験に合格し、これを足掛かりに公務員生活を全うすることができた。どういう環境でも倦まず弛まず誠心誠意の努力をし、自分の考えを持って上司に阿ず、かつ独創的なアイデアで難関を切り抜けてきた結果だと考えている。本日は、こうした私の生き方をお話し、少しでも皆さんの参考になればと思っている。
 道は無限にある。簡単に諦めないで、独創的な知恵を使って自分独自の道を切り開いて行ってほしい。