ロンドンに留学していましたが、インターネットで講義を受講し質問もインターネットからすることができるので大変便利です
S.Hさん(22歳)
●最終合格:国家公務員Ⅰ種試験 法律職
●内定:外務省
●予定進路先:外務省
●受講形態:在宅インターネット
●伊藤塾受講講座: 〔入門講座〕 国家Ⅰ種法律職本科生+リーガルトレーニング 〔オプション〕 国Ⅰ法律職記述試験対策講座、国Ⅰ直前総合試験対策講座 ※プロフィールは、2011年合格時点のものです。
はじめに
私は高校1年の春からずっと、外務省で日本の国益のために働きたいという思いを持っていました。そこで大学では法学部を選び、授業を受ける中で試験の対策をしていました。大学3年の春に試しに国家Ⅰ種試験を受験しましたが1次試験で不合格でした。不合格の原因を自分なりに考えたところ、大学の授業のみだと、特に専門科目について、授業の時間の関係で体系的に学習することが困難なうえに、どの論点が公務員試験に頻繁に出題されるかが把握しにくいと思うようになりました。そこで大学3年の6月末に、先輩のすすめもあって伊藤塾に入塾しました。
私がとった勉強方法
私の勉強方法について全体に共通することは、過去問を中心に学習を進めたということです。特に教養科目は最初に伊藤塾の過去問のうち自分が選択する科目の全てに目を通し、どのような問題が出題されるのかを把握しました。そのうえで、各科目のどのような分野がよく出題されているのかを考えることで、試験対策の時間を有効に使えると思います。
専門科目試験(択一式)対策について
択一式の1次試験では教養科目の配点よりも専門科目の配点が高いので、専門科目の対策を十分にしておくことが重要で、しっかりと教科書を読み、公務員試験六法で判例を記憶しておくことが大切です。ただ、教科書の通読や判例の記憶をする場合、集中力が続かないことがあると思うので、過去問を解きつつ、問題で出てきた論点に関連する教科書の章・節を読み、問題に出てきた判例を六法で調べその周辺の判例も読む、といったことを繰り返し行えばよいと思います。
専門科目試験(記述式)について
記述式の試験が択一式と違うことは、正確に記憶していなければ記述することができないことです。ただ、1次試験が終わってから対策を始める受験生もいるのではないでしょうか。私もその一人でした。そうした場合、1次試験後すぐに過去問を解きつつ、レジュメにある暗証文をひたすら記憶することが効果的だと思います。また、国際法については、こういった暗証文がないので自分で作ってみるとよいと思います。
教養科目試験(択一式)対策について
択一の教養試験対策で大切なことは、しっかりと時間を割く科目と全く時間を割かない科目を区別することだと思います。私は、苦手な物理・化学には全く時間を割かず、本番も問題を解きませんでした。その代わり、高校で学習していた生物についてはしっかりと復習し、試験では全問解答しました。また、文章理解は得点しやすいので少し時間がかかってもしっかりと考え、正解を導くことが大切だと思います。英語は日常的に軽い文章を読むことで、試験前にあわてて対策する必要がなくなると思います。
総合試験(記述式)について
総合試験は、出題内容が比較的限定されているように思うので、実際に自分で解答を書いてみて、それを覚えておくことが一番の対策だと思います。私が受講した2次試験直前講座の中で講師の方が「幸福論」は考えておくようにとおっしゃったので自分なりに事前に考えておきました。試験では幸福論が本当に出て、問題を見て安心したのを覚えています。
官庁訪問について
官庁訪問をしてみて、このプロセスを楽しむことが大切なのだなと感じました。実際、官庁訪問初日から第六クールまでずっと一緒に楽しく話していたグループのうちほとんどが内々定をもらっていました。待合室でたくさんの人と話をしているとリラックスできますし、業務説明の内容や評価についての情報を共有することができます。ただ、評価についての情報を共有すると逆に緊張したり不安になることがあるので、業務説明の内容を共有する程度がよいと感じました。官庁訪問の過程でたくさんの職員の方々に業務や経験談を伺うといっためったにできない経験をするので、官庁訪問は内々定を得るということ以上の価値があると思います。緊張するプロセスだとは思いますが、皆さんも楽しむことを心がけてこのプロセスを乗り越えてほしいと思います。
受講形態と伊藤塾の学習個別フォローについて
私はロンドンで留学しながら伊藤塾の講義をインターネットで受講しておりました。海外を含め、いつでもどこでも講義を受けることができる在宅受講は便利だと思います。また、インターネットから質問を送ることができ、それに対して的確に回答してくださるのでとてもありがたかったです。特に法律科目の質問に対する回答はいつもわかりやすく、感謝の気持ちでいっぱいです。質問をするとき、私は初歩的な疑問で恥ずかしいと思っていましたが、積極的に言葉にして質問することで、自分の頭も整理できたのでインターネットから質問できる制度は非常に助かりました。
直前期と試験当日について
まず、直前期の試験対策について記述しようと思います。直前期以前も、過去問をひたすら解いており、直前期も過去問を解くという学習は変わらず行いましたが、直前期にはそれに加えて判例をとにかくたくさん覚えました。特に伊藤塾の直前対策テキストに掲載されていた判例は全て覚えておきました。試験にもその中からいくつか出ていたように記憶しているので、直前対策テキストの判例を覚えておくとよいのではないかと思います。
モチベーションの維持について
私は主に以下の2つの方法でモチベーションを維持しました。まず、前述のように私は高校1年の春から外務省で働きたいと思っていたので、高校生の時に外務省の入り口で撮った写真を常に手帳に挿んでおきました。これは非常に効果的でした。精神的につらい時期もこの写真を見ることで、気持ちを奮い立たせ学習を進めることができたからです。
次に、自分を支えてくれている方々に対して、感謝することです。感謝の気持ちを持って「お世話になった人に少しでも恩返しをしたい」「いい報告をしたい」と思うことで、苦しい時も家族・先輩・友人のために頑張ろうという気持ちを持つことができました。誰かのために頑張ろうと思えれば、つらいことも乗り越えられると思います。
最後に
私は、冷静さと情熱を持って職務に従事する外交官になれるよう努力していこうと思います。そして、日本の国益のためにしっかりと働きたいです。皆さんも自分自身の目標を見つけ、それに向かって諦めることなく全力で努力してほしいと思います。目標・夢は努力すれば叶います。頑張ってください。