伊藤塾で法律を学べたことに感謝!WEB講義を活用し合格

C.Kさん (30歳)
 

受験回数:3回 【受講講座】
〔入門講座〕司法書士入門講座本科生

※プロフィールは、2010年合格時点のものです。

私はこうして司法書士を目指す決意をしました

私は当初、刑事裁判に関心があり、伊藤塾の旧司法試験入門講座を受講しました。しかし、開始してすぐその学習の膨大さに怯んでしまい、情けない話ですが1年も経たないうちに方向転換をすることにしました。そもそもなぜ刑事裁判に関心があったのかというと、人の心に深く関わる仕事がしたかったからです。ところが調べてみると、司法書士も、成年後見業務、裁判業務、また登記業務においてさえ、人と深く関わっていける仕事である事が分かったのです。そこで、司法書士をめざすことを決めました。

わたしがとった学習方法

(1)勉強開始時期について

私は大学の通信教育で法律を専攻しましたが、それは自分で教科書を読みレポートを書いて単位をもらうというものでした。ほとんど独学に近いようなものです。無事に卒業できたので少しは法律を知っているつもりでいましたが、伊藤塾に入塾後、そうではない事が分かりました。例外ばかり知っていて原則を知らない、細かい知識を知っていて体系的な事が分からないという自分がそこにありました。両者の学習の性質の差もあろうかと思いますが、ふり返って思う事は、法律の学習、とくに入門段階に関しては、独学は避けたほうが良いという事です。私の場合、独学での学習がプラスになったどころか、むしろ邪魔な知識として頭に残ってしまい、追い出すのに苦労しました。

(2)入門段階での「択一式対策」について

「忘れる事を恐がらないで下さい」という山村講師の言葉に励まされ、忘れたらまた覚えれば良いのだと言いきかせ、愚直に何度もくり返しました。具体的には、テキストの重要箇所に付箋をつけ、1日30分、1週間を目安に目を通す作業を、民法、不動産登記法、会社法及び商業登記法でくり返しました。会社法と商業登記法は、それぞれ対応する部分を交互に挟みこみ、一冊のテキストとして使用していました。また、会社法に関しては場合分けして考える場面が多いので、色分けすることで視覚的に記憶しました。テキストが表形式にまとめられてある部分は、とくに効率よく記憶する事ができました。

(3)入門段階の「記述式対策」について

基礎問題集を解くことで、答案構成から解答までの流れを身につけるとともに、ひな形を記憶していきました。早い段階からこのような作業を行うことにより、記述式の具体的なイメージをつかむ事ができ、楽しいとさえ思え、わくわくした気持ちで「できる!記述式」に臨むことができました。

(4)試験当日について

試験中、軽く走った後のように心臓がずっとどきどき鳴っていました。深呼吸したり、胸をどんどん叩いたり、問題用紙に「だいじょうぶ!!」と大きく書いたりして、2時間と3時間を終えました。事後的に見れば反省すべき点はありましたが、そのときは、死力を尽くしたという感がありました。

(5)総論

絶対に1回で合格しよう、と気合を入れて取り組んだ結果が4点差で届かず、そのショックを2回目に引きずってしまった事が反省すべき点です。こんなにやってまただめだったらどうしよう、という不安ばかりが募って、今思えば、試験を受ける前から気持ちで負けていたように思います。3回目は、自分の気持ちが楽になれるような思考法を心がけ、とにかくやれるだけやってみよう、という気持ちで臨みました。憲法、会社法、商業登記法を除いて、過去問をひたすらくり返すことが有効かと思います。とくに、供託法、不動産登記法に関しては、過去問の徹底だけで満点かこれに近い点数をめざす事も可能と考えます。また前述3科目については、過去問に加えて、講義中に重要と言われた知識を定着させる事、また会社法、商業登記法に関しては、比較の観点が重要と思います。

自宅での学習と伊藤塾のフォロー

私は在宅受講(インターネットクラス)だったので、伊藤塾の学習フォロー制度が非常に役立ちました。今思えばどうしてそんな簡単な事と思うような質問に対しても、また再質問や再々質問に対しても、丁寧に対応していただきました。また、勉強仲間のいなかった私にとっては、質問・返答のやりとりが勉強仲間とのやりとりのように思えて、モチベーションの維持にも役立ちました。

スケジュールの管理について

何にどれだけ時間を割くべきかとくに入門の頃は分からなかったので、1日の勉強時間と科目を記録することから始めました。これによって、何にどれだけ時間を使ったかが分かり、苦手科目に時間を使いすぎるというような事がなくなりました。また1日の可処分時間を把握する事で、その後の計画を立てるのにも役立ちました。学習計画は年間単位、月単位、週単位のものを一応大まかにつくり、実際の進行具合に沿って柔軟に変えていくという方法をとりました。計画通りに進まなかったときに、精神的に嫌な気持ちになるのを避けるためです。

伊藤塾の各講師陣についての感想・各講師へのメッセージ

伊藤塾長へ
図書館で偶然手にとった、伊藤塾長の執筆された憲法の入門書が、法律を学ぶきっかけになりました。13条のくだりで、涙がでてきたことをよく覚えています。当時私は22歳でしたが、そこから大学の通信教育部に入学し、法律を学び、司法書士に合格するまで8年もかかってしまいました。色々な事があった8年でしたが、その間、伊藤塾長が示す高い理念はつねに私の前方で輝いており、弱さゆえに道を外れそうになるたび、その光を見て軌道修正を図ってきました。辛ければ辛いほど、「自律と自立」の言葉を思い出しました。伊藤塾で法律を学べた事を感謝いたします。
山村講師へ 
つねに具体的な学習方法を示してくださいました。右肩上がりの直線は、苦しいときほど力強く励ましてくれたように思います。そしてそれは、合格した今も前方にまっすぐ伸びています。

最後に

「努力すれば夢は叶う」というのは、残酷な言葉だと思っていました。そうでない事のほうが世の中には多いからです。ですが、途中で投げだしてしまったらこの合格はなかった、というのもまた事実でした。どうか不安や恐怖に支配されず、すこしでも気持ちが楽になれるような方法で学習を継続して下さい。 
最後になりましたが、私の受験生活を支えてくださったすべての皆様に、心より感謝をこめて、どうもありがとうございました。

(2010年11月・記)