入門段階からの記述式対策は苦手意識をなくし、短期合格へと導いてくれます

木村 翔さん(26歳)
 

合格者イラスト
立命館大学法学部卒業 専業受験生
受験回数:2回
受講講座:〔入門講座〕司法書士入門講座本科生、〔中上級講座〕択一実戦力養成答練、記述式「答案構成力」養成答練、〔模試〕全国公開模擬試験

※プロフィールは、2011年合格時点のものです。

司法書士を目指したきっかけ

私の場合、一年目の受験時の頃は、やる気のなくなった時やモチベーションの維持を目的に合格体験をよく読んでいましたが、二年目は自分が落ちた試験に受かった人間が日本に900人以上いる事実が悔しすぎて見向きもしませんでした。果たしてこの文章が何人の目にとまるかは分かりませんが、受験生の皆さんやこれから受験を目指される方に少しでも有益な情報を残せるよう心がけて書こうと思います。
目指したきっかけですが、直接的には父が司法書士であること、就職活動が思い通りにいかなかったことが挙げられますが、そこに至る葛藤はここに書ききれないほどあるので敢えてあまり書きません。十人いれば十通りの目指す動機があり、その動機は挫けそうになった時の心の糧となります。これから先、勉強を続けていけば、何回も不安、焦燥といった感情が胸を過ぎると思いますが、その度にぜひ最初の気持ちを想い出してください。

私がとった学習方法 

私のとった学習法ですが、過去問を中心とする非常にオーソドックスな勉強法だったので、人と少し違うかなと思うところだけピックアップして述べたいと思います。

入門段階(1年目) 

私はビデオクラスだったため、インターネットに配信される時期と、ビデオ講義の日にズレがありました。そのため、伊藤塾のパソコンで予め講義を受け、ビデオクラスの講義までに過去問を解き、伊藤塾のビデオクラスの講義を復習する意味で受けるといったスタイルで勉強していました。これにより理解の定着は強化されましたが、やはり短期合格を目指すうえでの時間のロスはあったと思います。もうあらかた理解ができている箇所は、再度講義を受けるより、過去問を解いた方が効率的でしたし、不動産登記法の総論部分など、学習が進まないと理解が深まらない部分は、そこだけ何回聴いても意味はなかった気がします。
ただ、講義を受けるために講義に顔を出すことにより、勉強仲間ができたのは大きかったです。疑問をぶつけ合ったり、同じ夢を共有し合う仲間がいるのは、勉強を続けていくうえで、大きな支えとなりました。
 
●入門段階におけるできる!記述式(現、記述式「答案構成力」養成答練)の受講
この講座が中上級講座に属するためか、私の周りには一年目から受講している人はいませんでしたが、一年目にこそ受講する講座だと思います。確かに問題は一年目に解くにしては難解でしたが、この講座で重要なことは、本試験までにいかに自分に合った記述の解法を身につけるかにあります。山村講師のキレのある解説のおかげで、早い段階から記述の解法を意識しながら勉強することができました。まだ入門段階だからとしり込みする方も多いと思いますが、短期合格を目指されるならこの講座は非常に有益だと思います。
 
●午後のマイナー科目は伊藤塾の書籍「セレクションシリーズ」を使用
一年目は主要四科目に時間をかけたかったため、午後のマイナー科目は全問掲載されているものではなく、伊藤塾のセレクションを使用しました。個人的な感想をいえば、民事訴訟法以外はセレクションで十分対応できました。ただ民事訴訟法だけは、問題数も多く、近年難化傾向にあるので、過去問は当然全問やりこみ、プラスなんらかの対策が必要だと感じました。
 

中上級段階(2年目)

私はどうも解説から関連事項を抑えていくことが苦手らしく、過去問を機械的に解いてしまう傾向があるようでした。二年目はそうならないように気を付けると共に、+B問題の強化を図ることを目的として、択一実戦力養成答練を受講しました。この講座を受講することにより、例え機械的に解いてしまい、過去問学習の質が落ちても、量である程度カバーできると考えたのです。この講座の内容は過去問から逸脱せず、尚且つ応用力が鍛えられる構成でしたので、直前期まで過去問と同じ深度で学習しました。
過去問(H18年度以降)、択一実戦力養成答練、新たに購入した市販の問題集を同じ比重で解き続けました。商法は過去問の蓄積が少ない分、少しでも多くの問題にあたるよう心がけ、その関連事項も含め、全て暗記するつもりで学習しました。そのおかげか、一年目には不安のあった商法も、二年目の模試では安定した点数がとれるようにはなりました。
他に一年目と違うことは、各苦手分野の徹底強化、あと模試の回数を増やしたくらいで、二年目もまたオーソドックスな勉強法で直前期を迎えました。

自宅での学習

私は遊ぶものがある家では勉強できない自堕落人間なので、家で勉強するためインターネットを切断し、趣味の読書をやめました。また、一年目の頃は勉強する習慣が中々つかなかったため、お風呂に入る前は過去問を一問解いたら一枚脱いでいくという、一人野球拳を開発し、なんとか家での学習を習慣化させようとしました。その甲斐あってか、私は家での勉強はさほど苦にならず、直前期は自宅で2時間から3時間は勉強してから寝るようにしていました。今見ると奇行としか言いようがないですが、自宅学習ができない人は参考にしてください。

各講師陣についての感想・メッセージ

私が講義を受講し、お世話になったのは山村講師、高城講師です。山村講師の答案構成には目から鱗の連続で、高城講師の択一に対する鋭い考察には目を見張りました。また講師陣だけでなく、事務員の方も質問に答えてくださるなど、伊藤塾には本当にお世話になりました。この場をお借りして御礼申し上げます。

最後に

僕はギリギリ合格者なので、勉強法をエラそうに語っても信憑性はありませんが、少しでも合格に役立つ情報を残そうと筆を取りました。
この試験は、伊藤塾で与えられた課題をこなしていけば、とりあえず合格レベルには達することができる試験です。ではどうすれば合格レベルから合格へとステップアップできるのかと問われれば、更なる学力、スタミナ、集中力、体調管理、運など様々な要素が絡んでいるとしか言いようがありません。
厳しい試験ですが、これを読まれた皆様のお役に少しでも立てたのなら幸いです。ご健闘をお祈りしています。

マーカーは三色を使い分けてました

マーカーは三色を使い分けてました。 基本は赤色が概念、重要な語句、青色が判例、黄色が条文といった感じです。

ノート作り

テキストや模試で見つけた表をコピーして貼り付けたり、弱点を書き込んだりと、 自分だけのテキストを作るつもりでノート作りをしてました。