働きながら勉強していたため、自分なりの留意点を決めて勉強時間を確保していました
Y.Oさん(45歳)
◆ 受験回数6回
◆ 主な受講講座
【入門講座】 入門講座本科生
【中上級講座】 中級コース、中上級コース、演習コース
【直前対策講座】 直前パック
私はこうして司法書士を目指す決意をしました
今から10年程前土地家屋調査士事務所の補助者の仕事をしていたときに、もう少し幅広く仕事をしたいと考え、司法書士になりたいと思いました。ただ、一級建築士の試験に早々と挫折した過去があり、「合格率3%の資格に挑戦していいものか」、また、「時間とお金の浪費に終わるのではないか」といろいろ悩みましたが、「やってみもせんで何がわかるか」(本田宗一郎)という言葉に励まされて、入門講座に申し込みました。
伊藤塾を活用した私の学習方法
入門段階の学習法について
この頃は、工事現場で仕事をしていましたので、朝は7時前、夜は9時頃に帰る生活でした。勉強時間の確保は容易ではありませんでしたが、「勉強は、少しの時間でもいいので毎日する」「睡眠時間は、6時間確保する」「仕事場に資格試験をもっていかない」の3点には、留意していました。入門講座は、地域的にも時間的にもインターネットとなります。3ユニットを1日でこなすことは難しいので、1〜2ユニット/日にわけて、夜寝る前に講義を聴き、朝起きてテキストを読み返して復習するという形でしか勉強できませんでした。したがって、合格シートや問題集といった副教材には手を付けることができていません。過去問演習は休日をあてました。学習期間が進むにつれて、できない問題ができるようにはなりましが、反対にできていた問題を間違うことも多々ありました。出題者が想定した受験生のレベルにすら達していないわけで、合格レベルに程遠く。3回目の試験までは、基準点に午前、午後共6〜10問及ばない惨憺たる状態でした
中上級段階の学習法について
中上級コースをパックで受講して、この講義ペースに合わせて学習を進めていきました、特別なことはしていません。したがって、本試験後から12月までは、インプット中心、1〜3月は演習、4〜5月はスピード練習、6月は、総合的な学習という年間スケジュールになります。これは、今回の本試験を迎えるにあたっても変わるところはありません。ただ、今年の場合、年内は「択一合格アドバンス講座」「新・合格シート」を使って、制度趣旨の理解が深まることを意識して学習に取り組みました。
1〜3月は、「択一実戦力養成答練」「記述式答案構成力養成答練」が中心となります。ここで提示されている解法戦略は、本試験でもそのまま真似ていました。特に、記述式は、蛭町浩講師の「分析的手法で書式の点数を積み増す講座」で申請書を作成することはできるようになりましたが、条件や期限、特約(商業登記法では、申請日や効力発生日)で時系列にアクセントを付けられると欄ずれで答案が崩壊するということがよくありました。山村講師の提案する手法を用いることにより、時系列の把握が正確になり不動産登記法、商業登記法共答案が安定するようになりました。
直前期(4月〜試験前日)の学習法や試験当日について
今年は、それまで働いていた職場を3月に退職することになったので、時間的には余裕がある状態で直前期を迎えることができました。
4、5月は、「択一直前総整理講座」の肢別問題集及び「答案構成力」・「うかる記述式」の問題を繰り返しました。特に、記述式の問題は、論点が複層になっていることが多いため、新しい問題を数多くやるよりも同じ問題を繰り返す方が、学習効果が高いように思います。
6月は、15日ごろから、過去5 年間の本試験の問題を、本試験と同じ時間設定で1日おきにやりました。24年と25年の成績がよくなかったですが、これについてはあえて対処せず、残りの日は、「択一実戦力」の答練の問題をやることにしました。
試験前日、今年は模試ではじめて評価がついたこともあり、緊張して寝つきが悪いかなと思っていましたが、普段どおりに睡眠が取れ試験当日を迎えることができました。試験前は、会場近くのベンチで「試験中にやること、やらないこと」をまとめた紙を数回読み、とにかく結果を恐れず自分の考えたこと感じたことを素直に答案に反映させることを決意しました。
伊藤塾講師へのメッセージ
夜寝る前に講義を聴いて、朝起きてその部分を復習するという講義を中心とした学習方法でしたので、伊藤塾の講師の方々には、大変お世話になりました。講義で聴いた話は、結構覚えているもので試験中苦しくなったときの支えになります。今年の本試験、記述式で出題意図を考えて迷いそうになったとき、時間がなくなって商業登記法の答案を完成させることが難しくなったとき、蛭町講師がおっしゃられていた、「ネバー、ネバー、ギブアップ」「本試験は、トーナメント型の一発勝負」「自分の考えを述べるのに知識は必要ない」といった言葉が浮かんできて、最後まで粘ることができました。
最後に
司法書士の受験勉強をはじめて7 年になりますが、いい時間を過ごせたと思っています。勉強時間確保のため、酒やギャンブルといった時間とお金を浪費するものは控えるようになりましたし、残業回避のため仕事をするスピードもあがったような気がします。仕事と受験勉強を両立させることは、簡単なことではありません。一般的には、専業の方よりも合格までの受験回数は増えると思います。だからこそ、運動・睡眠といった体力維持の方策、趣味による気分転換も継続的に必要になってくると思います。短期合格は、誰もが目指すところですが、実力が伴っていないのに合格しても実務で依頼者に迷惑をかけるだけですし、仕事をして収入を得て生活しているわけですから、受験勉強が伸びたとしても誰に迷惑をかけることはないはずです。「今年だめだったら・・・」とかもっともらしい理由をつけて、諦めさえしなければ合格できると思います。