予備試験と司法書士試験を併願。両試験の内容が
大きく違うので、入門講座の受講をおすすめします
私はこうして司法書士を目指す決意をしました
私は大学卒業後に、法曹を志し、旧司法試験での合格を目指しましたが、結局、制度が移行し、旧司法試験が存続中に合格することができませんでした。
その時点で、予備試験が開始することが決まっていましたが、制度や実際の試験内容の見通しが不透明だったため、予備試験との併願として、もうひとつの法律資格である司法書士試験を目指しました。
とはいえ、この2 つの試験は性格の異なるものであり、また、試験日程が非常に近いので、勉強量が多くなるだけではなく、頭の切り替えも上手くいかず、両倒れの年が続いてしまいました。
伊藤塾を活用した私の学習方法
入門段階の学習法について
私は司法試験からの転進組ということもあり、法律科目の学習は一通り終えていたつもりだったので、司法書士用の入門講座はとっていませんでした。
しかし、前述のとおり、司法試験(予備試験含む)と司法書士試験とは、かなり異質の試験であり、書籍等のみを利用した独学では、なかなか対応しきれません。
司法試験からの転進をお考えの方へは、司法書士用の「入門講座」を受講されることを強くおすすめします。
中上級段階の学習法について
年内(~ 12 月)はインプット講座である「択一合格アドバンス講座」を受講しました。
受験指導校の全体的なインプット講座を受講したことがないままここまで来たのですが、知識の穴をなくすためには、一度全科目を回せるインプット講座を受けるべきと思い、受講しました。
講師の宇津木卓磨講師は、まだお若いですが、その分受験生視点が生きており、受験生として、どう知識を取捨選択し、必要なものを定着させていくかという意識を共有できるものでした。
また年明け(1 月~ 3 月)には「演習コース」を受けました。
こちらの山村拓也講師と高城真之介講師は、受験生のレベル、受験生の間違えやすい部分を熟知しておられるので、講座内でのちょっとした指摘で、はっと気づかされるものもありました。
特に記述式では、出題者の意図するところが聞けるので、この問題から何を読み取り、どう答えていくのかという意識を、出題者と一致させることを意識するようになりました。そして、それを山村講師が上手くリンクさせてくれました。
伊藤塾の各講師陣についての感想・各講師へのメッセージ
伊藤塾の講師の方々は、どなたも受講生思いで、受講生を受からせたいという気概を強く感じます。各講義が対象者と目的を細分化して設定されていますので、それぞれ立場、やり方は異なりますが、いずれもが受講生の力になろうという部分は変わりません。
例えば宇津木講師はあたかも先に合格した先輩受験生として周りの後輩を引っ張り上げようとする気持ちが伝わってきますし、山村講師は受験生の実力を熟知したうえで、出題者の意図を伝えどう答えるべきかを教えてくれました。また、蛭町浩講師は司法書士受験界でも屈指の造詣の深さで、本試験の正体とでもいうべきものを示してくれました。
いずれの方々、また、名前を挙げられなかった講師の方々、スタッフの皆様方にも深く感謝しています。ありがとうございました。
司法試験からの転進について
私と同じく司法試験から転進された方、又はしようとお考えの方、司法書士試験は司法試験とは異質の難しさがあります。例えば、司法試験では趣旨・規範を理解したうえ、事案にあわせて、どう当てはめるのか、あるいは修正が必要なのかを考えていくため、方向性で勉強しがちです。しかし、司法書士試験では事案と結論が一対一対応で、一見矛盾する結論もきちんと理解して覚えないと泥沼にはまっていきます。
また、実体法が出題される午前の部でも、司法試験とは重点がおかれる範囲が異なりますので、そのままでは危険です。
確実に受かりたいとお考えなら、「入門講座」から受講して頭を司法書士モードに切り替えるのが近道かも知れません。
最後に
今回やっと司法書士試験に合格することができました。早く法律家として活躍したいと思っております。
一方、併願していました予備試験・司法試験の合格も引き続き目指していきたいと思います。
また、合格レベルにはあるのに留まってしまった(総合落ちなど)方へ。確実に合格するには、穴をなくすことが重要ですが、それは知識面の漏れがないことだけを意味するものではありません。近年の傾向、特に難易度の上下から自分の稼げるポイント、我慢して食らいつくポイントを把握しておくこと、記述式においても書ききることと、ミスを減らすことのバランスをどうとるか、そのあたりを意識して勉強することも大切になってきます。私も二度経験して精神的な辛さは重々承知しておりますが、もう一度立ち上がって合格をつかみ取ってください。
どうか皆さん、頑張ってください、頑張る皆さんの合格を心より願っております。