苦節30 年、一念発起して5年。
あっけなく終わった受験生活
私はこうして司法書士を目指す決意をしました
補助者となった事務所の方針で、司法書士試験を受けるのが、義務付けられました。当初は受験することが目的でしたが、補助者としての経験を積むにつれて、資格がないと、肩身が狭く、補助者では限界があることを痛感しました。もうすでに何もせず20 年以上が過ぎ去っていましたが、5 年前、資格取得を決意しました。
伊藤塾を活用した私の学習方法
入門段階の学習法について
当初、実務を経験しているので、独学でも合格する自信がありました。そこで、受験指導校のテキストを購入して、仕事の行き帰り、移動時間を利用して勉学しましたが、思うような効果が得られませんでした。この年の結果は惨憺たるものでした。およそ合格など夢のまた夢です。
自分の弱点は、民法と会社法なので、それならば、伊藤塾が最適と思い、選択しました。「択一式スキルアップ演習講座」の講座は、基本を中心に、復習的な答練となっており、完全に判断できたのか、他との関連の消去法なのかを自分でチェックするシステムがとてもわかりやすかったです。
それから得意科目を作ることにしました。誰でも他と比べて成績が良い科目があるはずです。自分は、憲法と刑法それから商登法の成績が良かったので、まずここから伸ばすことにしました。自分で得意科目だと信じると、成績がみるみる良くなっていくのがわかりました。三年目からはこの三科目はほとんど勉強しませんでしたが、結果は、ほとんど正解できました。今年も全問正解でした。
中上級段階の学習法について
確実に実力がついた気がしました。結果、一念発起の二年目の午前は基準点に到達しましたが、自信のあった午後の択一式が基準点に達せず、沈没です。その原因が不登法だった事実に驚愕しました。
そこで、三年目からは、不登法を含めて、答練テキストと肢集を、仕事をしながらですが反復学習しました。仕事も、結構、忙しくなり勉学の時間は取れなくなってきました。元の木阿弥になってしまった不安を持ちつつ、三年目の本試験に臨みました。結果、午前は、あと一問で基準点突破、午後は基準点をクリアーしました。落第でしたが、自分では、ひょっとしたら、受かるかもしれないという、自信が芽生えてきました。そんなわけで、試験が楽しくなってきた一面もあります。
四年目も同様、午前不達成、午後達成で、なかなか前進しません。
そして、今年、苦節30 年、63 歳にして、ぎりぎりでしたが、合格できました。記述式ははじめて採点してもらいましたが、一念発起した時から、一発合格の自信はありました。
最後に
補助者の方で、合格を目指している方、ご自身では自信があって、独学でも十分とお思いでしょうが、受験指導校に通うことをおすすめします。受験指導校で試験の基礎をしっかり学習してください。この学習は、仕事にも活かすことができますので、無駄にはならないはずです。
そして、この試験の特異性(八割正解でも、基準点に届かない場合もあると言うこと)を理解すれば、基準点に到達できずとも、腐ることなく、引き続き取り組むことができるはずです。すなわち、不合格だったから、実力がないわけではなく、また、合格したから実力があるわけではない、と言うことです。自分が合格したことで、この特異性を証明できた気がします。
受験生の皆さんが大輪の花を咲かせるのも、そんなに遠い日ではないでしょう。
最後に、30 年試験に関わってきましたが、明日からもう過去問をやらなくてよくなったのは、正直、少し寂しい気がします。