私は小中学校を海外で過ごした帰国子女、外語大に入学したものの英語が苦手、かっこよく英語を話したい、そんな“もやもや”を解消するために、会社を退職して語学留学を果たしました。その後、手続きの繰り返しという仕事に“もやもや”していたころ、仕事で接した“かっこいい司法書士”になりたいと、受験を決意しました。人生にはいろいろ不思議な因果があるなと思っています。

目標の第一歩、
伊藤塾との出会い

 大学卒業後、手堅い職業という選択肢で信託銀行に就職しましたが、語学留学をきっかけに退職し、現在は特許事務所で勤務しています。法律に全く縁がない自分が、司法書士を目指したのは、手続きをこなすだけの仕事ではなく、自分で判断して提案できる仕事がしたいと思ったからです。信託銀行では融資の場面で、特許事務所では特許権移転手続きなど、法律に伴って手続きをする法律家、とりわけ司法書士がとても“かっこいい”と思いました。しかし法律の勉強は初めてだったので、まずは伊藤塾で行政書士を取得し、その後司法書士試験の受験を始めました。伊藤塾はNHKで放送されていた伊藤真塾長の“仕事学のすすめ”を観て、そこでは、ゴールからの発想や計画の立て方、自分の位置を見極めるための目次の活用などを話されていたのですが、それがスッキリと頭に入り、仕事と受験勉強も同じで、この勉強方法だったら司法書士試験も合格できるかもしれないと思ったので入塾しました。実際ガイダンスに行ってみると、スタッフの対応もよく、合格までついていきたいと思わせてくれたので入門講座高城クラスの受講を決めました。

わかりやすく
楽しい講義で安心

 高城講師は一段高いところから話す講師ではなく、応援してくれるお兄さん的な存在だったので、とても親しみやすかったです。
 行政書士の勉強と比べると深いところまでほりさげた講義、パワーポイントを使ったわかりやすい講義はとても面白かったです。私は外国語を勉強していたのですが、法律学習と、学問としての語学学習はとても似通ったところがあると思います。たとえば、英語の表現では、原則はこういう意味だけど、ある単語が加わると全く異なった意味になることがあります。法律も原則が、ある場面や特殊な条件では、このように発展していく、というような場面があります。原則と例外という概念がとても似通っていたので、法律の勉強が初めてでも、馴染みやすく勉強ができました。また法律用語は意味がわからなくても、覚えていけば自然と理解できる、こんなところも英単語と似ていると思います。講義では、難解な法律事例もわかりやすく具体的な例を示してくれます。たとえば法律書にありがちな“甲野太郎”ではなく“カレー屋しんちゃん”などはわかりやすくて事例がイメージしやすかったです。

時間が限られているからこそ
効率的になる

 働きながら、最初は帰宅後に夜の時間帯に勉強していたのですが、疲れて効率が上がらず、だらだらと寝る時間を失ってしまうので、あるときから朝方の勉強に変えました。これだとスッキリした頭で勉強でき、また出勤までの時間が決まっているので、かえって効率的な学習ができました。また、コマ切れの時間も活用しました。通勤時間は15分程度と短かったのですが、その時間にちょっとだけ見直す、覚え切れなくても、見るだけでも、その後の理解が違いました。時間がこれしか確保できないという区切りがあるほうが、私には合っていたのかもしれません。
 勉強中は手を広げないことを意識し、どれだけ繰り返し学習できるかを意識しました。繰り返せば覚えられ、理解できます。忘れてもいいという気持ちで繰り返し勉強すると、あいまいな知識も正確な知識になります。

失った3ヶ月の
大きな重み

 1年目の受験は残念な結果でした。そのときは、悔しいというか、がっかりしてしまいました。本当は次の年の合格に向けて、すぐに勉強を始めなければいけないのに3ヶ月ほど全く勉強から離れてしまいました。誰に何を言われるわけではないし、「もう試験をやめよう」とまで思いました。しかし、やはり“かっこいい司法書士”になりたいという気持ちが強く、勉強を再開しました。しかし、3ヶ月の“サボり”は想像以上に影響が大きく、勉強が間に合わなくて次の年の合格は果たせませんでした。この失った3ヶ月は本当に悔しく思っています。ここでちゃんと勉強しておけばと、何度も何度も思いました。しかしその悔しさが今年の合格に結びついたのだと思います。
 今年受験した感覚は合格したという実感がわくものではなかったのですが、試験の数日前には、全部の科目の復習がすべてできているという満足感がありました。いわゆる“やりきった感”を持って自信を持って試験に臨めたのは1年目2年目とは全く違う感覚でした。

本当の意味の
“かっこいい司法書士”を目指す!

 これからは、お客さまから「あなたに頼んでよかった」と思われるような仕事をしたいです。
 今まで仕事で馴染みのあった、不動産登記や信託などを中心に幅広く勉強していくつもりです。司法書士の仕事は、その資格でないとわからない知識や専門性があり、派手ではないが司法書士でないとできない仕事ばかりです。私はこの司法書士の仕事がとても“かっこいい”、そしてその“かっこいい司法書士”に絶対なりたいという気持ちを強く持っていました。仕事との両立で悩んだときも、受験勉強の断念ではなく、仕事をやめようと思ったくらいです。法律を知ることで、今まで知らなかったことを知ることができ、知的好奇心を満たしてくれるだけでなく、生きていくうえでの視野が広がると思います。あきらめなければ絶対合格できると実感しているので、楽しんで学習できるといいと思います。これからもっともっと勉強して、本当の意味で“かっこいい司法書士”になって社会に貢献していきたいと思います。