合格発表で自分の番号を見つけた瞬間の気持ちや
家族の喜ぶ姿は一生の宝物です

阿部 芙美子さん(30代)
★主婦業・子育てと両立して合格

◆受験回数 3回
◆主な受講講座
入門講座》入門講座本科生(山村クラス
中上級講座》中級コース、中上級コース
直前対策講座》直前パック、全国公開模試

私はこうして司法書士を目指す決意をしました

 私は、結婚前は法律事務所でパラリーガル、外資系企業の法務部で働いていました。主人の仕事の関係で結婚を機に退職し主婦となりましたが、法律関係の仕事をしたいという気持ちは持ち続けていました。そこでまず行政書士を取得し、さらに法律の資格を取得することで幅広い面で多くの人の役に立ち、またキャリアを積み上げたいと思い、司法書士試験に挑戦することを決めました。

伊藤塾を活用した私の学習方法

①入門段階の学習法について

 2015年合格目標の山村クラスをWeb で受講しました。山村拓也講師の講義はいつもわかりやすく、重要な部分はリズム感のあるフレーズで繰り返し強調して言ってくださるので、頭に残りました。司法書士試験において必要な基礎力は講義とドリルで7割は身についたと感じています。ところが、年明けの2月、当時妊娠7ヶ月だった私は突然切迫早産で2ヶ月半入院することになってしまいました。入院中は24時間点滴をして安静にしていなければならず、座って勉強することも許されませんでした。でも私は諦めませんでした。テキストや過去問などを持ち込み、ベッドの柵にiPhoneを固定することのできるアームを取り付けて、寝た状態で講義を最後まで聴き続けました。復習はドリルと過去問を解きましたが、答練や記述は寝た状態で取り組むのが難しかったのでできませんでした。出産して退院したのは4月末。私は初めての育児に追われ、ほとんど勉強することができないまま本試験に臨みました。結果は午前午後共、択一式で基準点に4問ずつ足りませんでした。しかし、「入門講座」を全て聴ききったことは自分の中では大きな自信になっていましたし、だからこそ中上級講座に進もうと思えました。

②中上級段階の学習法について

 2年目の結果は、択一式・記述式ともに基準点は超えましたが総合点でわずかに足りず不合格でした。そこで私は「択一式は午前30 問・午後30問、記述式は不登法と商登法でそれぞれ30点ずつ取ること」を目標にし、「中上級コース」を受講しました。これに含まれていた宇津木卓磨講師の「択一合格アドバンス講座」は、合格に必要な知識が凝縮してあり、家事育児で時間があまり取れない私でもついていくことができました。年内は、「主要4科目を合格レベルに引き上げること」を目標にしました。講義を聴いたら、その日のうちに講師作成のパワーポイント資料を印刷してテキストの該当部分に切り貼りし、テキストを読んで復習しました。また、知識をどんな切り口で聞かれても答えられるよう、年内のアウトプット講座を受講し、巻末の一問一答形式の問題を含めて繰り返しました。昨年まで暗記をサボっていた会社法・商法については、年内から本気で暗記に取り組みました。講師が作成した表を中心に、毎日3つずつ暗記をし、それを翌日・1週間後・1ヶ月後…と繰り返し見直すことで、記憶が安定し、会社法が得意科目になりました。

③直前期の学習法や試験当日について

 直前期に入る前の「プレ模試」では当初設定した目標を達成できるレベルになっていました。しかし、直前期の準備を万全にするため、カウンセリング制度を利用して直前期の計画を相談し、ほぼ計画通りに勉強を終えました。「やると決めたことは全てやりきった」という達成感は自信につながりました。しかし、試験終了後は全く「できた」感覚はなく、数日は泣いて過ごしていました。周囲に「合格していると思うよ」と言われても、自分では全くそのように思えず、合格発表までは毎晩深夜に目が覚めるほど不安でした。合格発表で自分の番号を見つけた瞬間の気持ちや家族の喜ぶ姿は、一生の宝物です。

伊藤塾の各講師陣についての感想・各講師へのメッセージ

宇津木卓磨講師
 私の択一の力がぐんと伸びたのは、紛れもなく宇津木講師のおかげです。「択一合格アドバンス講座」では、受験生がつまずきやすい所、混同しやすい所などに時間を割いてわかりやすく説明してくださいました。それまで理解なくして暗記していたことが、理解して覚えられるようになったので、暗記をするのが格段に楽になりました。また、講義ではマーカーの色指定があることで、可処分時間が少ない受験生の負担を減らし、スピーディーに復習できる工夫されていたので、何度もテキストを読むことができたことも合格につながったと思っています。

家事、育児と勉強の両立について

① 私の受験勉強は家族のサポートが不可欠でした。講義や答練の間は母に子どもを預けたり、自宅に来てもらって面倒をみてもらったり、直前期は泊り込みで家事育児をお願いすることもありました。いつも通りに家事育児ができなくても仕方がないと割り切って勉強に集中するようにしました。
② スキマ時間を有効活用しました。例えば、主人と子どもが入浴中に憲法や民事手続法の条文を読み、子どものお昼寝中に記述の勉強をしました。また、達成できる計画を立てるのも重要です。
③ 必ず日曜日を予備日として、遅れが出ても修正できるようにしていました。それでも修正できないときは、家族に相談して修正できるよう協力してもらいました。
学習を継続するコツは、勉強しない日を作らないことです。私は入院中や年末年始の忙しい時期でも勉強をしていました。もちろん事情によっては勉強できない日があるかもしれませんが、休み癖がついてしまうと思ったので、2日以上休むことはしませんでした。

最後に

 3年間、家族には迷惑をかけっぱなしで、いつまで家族を犠牲にするのかと罪悪感すら覚える日々でした。小さな子どもに寂しい思いをさせたことも何度もあり、「もうこれ以上子どもに寂しい思いをさせたくはない」という気持ちで必死に勉強していました。陰ながら私とともに頑張ってくれた家族には、心の底から感謝しています。