退職して始めた司法書士試験。あせる気持ちを喜びに
変えてくれたのは、家族の心遣いと入門講座の講義でした
私はこうして司法書士を目指す決意をしました
前職は全国転勤のある職場でしたので、将来的に出産や育児をしながら仕事を続けていくイメージが持てませんでした。「手に職をつけることで長く働きたい、そして、それが誰かの役に立つことができれば・・・」と思い、30歳を前に退職し、法律資格の中でも独立開業ができる司法書士を受験することに決めました。
伊藤塾を活用した私の学習方法
①入門段階の学習法について
法律初学者で、どんどん進む講義についていくことに必死でした。Web受講でしたので、ライブ講義に遅れないこと、次の講義までに該当箇所の過去問を3回解くことを課しました。山村クラスでは、入門段階から過去問に触れることや、わからないところで立ち止まり過ぎないことなど、学習の仕方を随時アドバイスしてくださったので、先を見据えながら学習ができたと思います。絶対に1年目で合格したいと思い、無我夢中に言われたことをこなすことで、1年目から基準点付近はとれるようになりました。
②中上級段階の学習法について
1年目・2年目とも、択一式基準点に1問足りない結果でした。記述式は安定していたので、採点されないことが本当に悔しかったです。基準点の残酷さを分かっているつもりでしたが、1問の重みを身に染みて感じ、「1年目で基準点付近を取れたから、もう1年やれば受かるかも」と思っていた自分の甘さも思い知りました。不合格だった成績通知に目標得点を書き込み、常に手帳に挟んで「基準点では合格できない。来年は絶対に合格点をとる」と誓いました。
〈年内の学習〉
2年目の不合格から、弱点に真剣に向き合いました。択一式で午前午後とも30問を超えることは私には無理だと思い込んでいましたが、合格発表後にWeb 受講したオープンスクールで合格者の方の話を聞き、限られた時間内で30 問以上とり、記述式に時間を残せるようにならないと受からないと思いました。そこで、3つの方針を決め、これで絶対合格しようと決めました。
1つは、過去問の肢を比較事項や要件が思い浮かべられるまで100%にすること。
2つ目は、苦手だった条文を味方にすること。知っている知識でも試験となると急に不安になるため、演習形式の「択一式必修300問」を受講し、年内から択一の学習に緊張感を持つことができました。
3つ目は、生活リズムを本試験に合わせて作ること。恵まれたことに今年は専業受験生でしたので、家事以外は勉強に時間をとることができました。年内から睡眠時間を本試験当日に合わせ、本試験時間の9時半~ 11時半、13時~16時には極力休憩を取らず、一番集中して勉強できるリズムを作ることに注力しました。
〈年明けからの学習〉
年内に固めた知識を答練にぶつけようと思っていました。「演習コース」は毎年受講していましたが、学習状況によって得るものが変わり、講師には本当に感謝しています。
今年の「記述式答案構成力養成答練」では、昨年の本試験の傾向を踏まえ、少し複雑な「注」や「問」を読み込まないと解答欄を正しく埋められない問題が多く、指示に従って解くことを鍛えていただきました。山村拓也講師が講義中に話される叱咤激励に耐えられる自分でいることも、大きなモチベーションになりました。
そして、今年特に注力した「択一実戦力養成答練」では、基本なのに迷った問題はなかったか? 軸肢を一瞬で見つけたか? という視点を大事にしました。講師は、解法や軸にすべき肢を解説してくださるので、試験の緊張状態でも難しい問題に惑わされず、テンポよく当たり前の知識だけを拾う感覚を身に着けることができました。
③直前期の学習法や試験当日について
模試の時期になると、点数をとりたいために全肢読まないと不安になり、知らない知識が気になってしまいますが、4月末の「司法書士試験突破!必勝講義」で、択一を少ない肢でストレスなく解くという合格者の方の話を聞いて、「択一実戦力養成答練」で身につけてきた解法に確信を持って模試で試すことができました。
試験当日は、これまでやってきたことを出すだけだと言い聞かせていました。それでも、易化すると言われた午前択一式で手応えがなく、昨年基準点に届かなかったことが頭をよぎりました。昼休みに元気を出そうと、応援してくれた方達のことを思い出したら涙が出てくるような状態でした。お昼ご飯もボソボソして味がなく、何とか詰め込みました。午後の試験は、択一式の1回目が解き終わる頃までずっと心臓がドキドキしていました。不登法の択一式がすんなり解けず、今度は、はじめての本試験のとき午後の試験が難しくてパニックになったことを思い出しました。記述式で少し落ち着きを取り戻し、商登法・不登法とも予定より何故か早く解き終わることができました。後から模範解答を見たら、不登法で検討すべきことを見落としてミスしており、合格発表まで不安な日々でした。
結果として、昨年成績通知に書き込んだ目標得点が236点、今年の本試験が234.5点。点数ほど手応えはありませんでしたが、自分が思い描く以上の結果は出ないと実感しました。午前午後択一式とも30問以上を本気でとろうと思わなければ、今年も合格できませんでした。なかなか実力が上がらなくて悩まれている方は、「自分は○○が苦手」という思い込みを、どうか乗り越えてください。不合格やできなかったことを思い出すのは苦しいですが、悔しさや不安が力になることもあると思います。
伊藤塾の各講師陣についての感想・各講師へのメッセージ
山村拓也講師
「入門講座」のときから、本当にお世話になりました。早い段階で、過去問とテキストの往復の学習方法や精神面のアドバイスをしていただき、「入門講座」が終わってからも時々山村講師の言葉を思い返していました。山村クラスでなければ、ふらふら迷って合格までもっと時間が掛かっていたと思います。また、「入門講座」から答案構成を教えていただき、記述の力が本当に安定しました。毎年、年明けの「記述式答案構成力養成答練」で連想力や手順が疎かになっていないかを確認していました。Web 受講でしたが、ライブの無料公開講座に出席するといつも励ましの言葉をかけていただき、日々の一人の学習に力をいただきました。やっと合格のご報告ができて安心しています。ありがとうございました。
最後に
私は、周りがバリバリ働く時期に、会社を離れ受験勉強をはじめたため、早く合格して働きたいという焦りと常に隣合わせでした。そんな中で、陰ながら、時にぶつかりながら応援してくれた家族の皆には、本当に感謝しています。受験生の間は、努力が報われないように感じ、合格に向かっているかどうかも不安です。ただ、講師や合格者の言葉を信じ、自分の弱点に向き合えば、結果は必ず出ます。講師や合格者、傍にいてくれる人の言葉にヒントはあるので、1人で戦わず、周りの力を借りながら頑張ってください。
やっとスタートラインに立ち、これから司法書士として社会に出ていくことに不安もあります。でも、本質は受験時代と変わらず、先輩や周りの方の教えをいただきながら自分自身が成長することで、プロとしての仕事ができる司法書士になりたいと思っています。
ミスをつぶすために作ったノートと記述の連想カード1問でも多くとるために作りました。どこでも持ち歩けるサイズにして、毎日少しずつ見返していました。
家族や友人にもらったお守りや応援メッセージ頂いたお守りやメッセージは、試験当日に気持ちを落ち着かせるために全部持っていきました。