生涯現役! 73 歳最高齢で司法書士試験合格。
辛く苦しい経験を人一倍体験した" 司法書士の卵"
をよろしくお願いします

伊藤 忠男さん(70代)
★最高齢合格

◆受験回数 8回
◆主な受講講座
直前対策講座》うかる!記述式、全国公開模試

私はこうして司法書士を目指す決意をしました

 私は2017年度の最高齢者合格者です。(受験申請時73歳、現在74歳) もともと、コンピューターソフト開発のSE、そしてソフト会社の経営等を行っていました。学歴も工業高校卒です。従って、〈法律〉は、学校で学んだこともなく、ほぼ無縁の状態でした。
 ただ、幼い頃の法律家になりたいとの夢、家庭の経済的事情によりそれを断念した思いが残っていたこと、また、自分の生き方として「生涯現役― 一度の人生、一所懸命に生きることこそが後悔しない人生」と考えていたことから、生涯現役で仕事を続けて行きたい、しかし、そのためには自分の思いだけでは不可能、何らかの資格等の取得が必要と考え、そこで< 法律> に関係した資格を取得しようと考え、60歳を過ぎた頃から勉強をはじめました。
 真っ先に浮かんだのは、司法書士の資格です。
 若い頃、どうしても大学で学びたいと挑戦した時期があり、その時期に生活費等を得るために司法書士事務所で補助者としてバイトをしていましたので、親近感もあり、挑戦することにしました。

伊藤塾を活用した私の学習方法

 3回目の受験の時に合格したと早合点しました。記述式での採点が、私が期待していたような採点ではなかったのが不合格の原因でした。不合格とはなりましたが当時の仕事を辞め、年金生活に入りました。
 ショックから、暫くは勉強をする気にもなれず、無為に過ごしていました。
 「生涯現役― 一度の人生、一所懸命に生きることこそが後悔しない人生となる」と考えている私にとって、こんなことではイケナイと思い、勉強を再開致しました。
 再開するに当たり、過去の勉強方法、内容について見直しを致しました。
 先に述べましたように、私は学校で法律を学んだことがなく、従って、どこからどのように勉強をはじめていったらいいのかわかりませんでしたし、また、早く合格したいとの気持ちもあり、市販の司法書士の受験参考から法律の勉強に入りました。やむを得なかったとは言え、これも長期戦となった原因のひとつだったと思っています。急がば回れではありませんが、基本から順序を踏んで行くことが大切だと改めて今思っています。
 この頃、行政書士試験を受験、合格することができました。70歳目前です。
 この頃、同姓のよしみもあり伊藤塾長のご活躍を聞き、伊藤塾に関心を持つようになりました。
 記述式の強化が課題となっていた私には、蛭町浩講師の「うかる!記述式」との出会いが、私の勉強方法、内容に大きな変化をもたらすことになりました。
 蛭町講師には、法律の勉強を続けていくについて、力強い精神的支援を頂いたと今でも思っています。
 さらに、伊藤塾に大変感謝させて頂いていることがあります。
 私のように、ほとんど独学で勉強している者にとって大きな悩みは、疑問が生じた場合に、誰に聞けばいいかという問題です。特に、私は疑問点が生じると、それが気になり前に進むことができない性格で困っていました。多くの受験指導校では質問はほとんど受け付けて貰えないと聞いていますが、伊藤塾は受講内容に関連する事項であれば、弾力的にネットで質問に応じてくれ、私にとっては欠くことができない受験指導校でした。
 そして、後期1回目の受験です。またも、合格!したと思いました。
 今度は慎重に自己採点致しました。間違いないと今度は確信致しました。でも、今度も合格者発表の中に私の受験番号はありませんでした。
 後日、送られて来た成績通知書を見ると、記述式の欄には不登法・商登法ともに「―」の記号が入っていました。なんじゃこれはと思いながら、説明書きを読むと「―」記号は受験しなかったことを示すとあり、これが原因で不合格となっていることを知ることとなりました。「そんなバカな!」と早速、法務局及び法務省に、電話を致しました。「試験委員が答案用紙を回収しており、答案は提出しているので受験しなかったなどあり得ない」と異議を述べました。法務省からの回答は「考えられるのは、受験番号・氏名の記入忘れではないか」と。その場合は受験しなかったとの扱いになり、その取扱いに例外は認められないとのことでした。結局、諦めざるを得ず、非常に情けない気持ちなりました。
 そんなこんなで、総合点で1点足らずの不合格やら、見間違いの単純ミスやらで、結局、後期受験5回目でやっと合格することができた次第です。
 眼の状態も芳しくありませんし、途中で受験を断念しようかと思ったことがないと言えば、嘘になりますが、それよりも「ナニクソ!生涯現役」の気持ちが強く、その思いが合格に辿り着かせてくれたと思っています。

伊藤塾の各講師陣についての感想・各講師へのメッセージ

山村拓也講師

 山村講師が講義中でおっしゃった「本試験は、もう始まっているんだよ。」という言葉にハッとさせられました。本試験は当日だけの勝負だけじゃなく、今日の勉強が当日の自分を支えるのだと思うと、一日もおろそかにできなくなりました。
 また、「記述にホームラン答案はいらない。」という山村講師の言葉は、私の記述式の勉強の取り組み方を変えました。より得点できるための勉強ではなく、苦手なところを徹底的に潰す勉強に変えました。お蔭様で、基準点より20 点以上も本試験で得点できました。
 山村講師、本当にありがとうございました。

最後に

 義理の弟に、司法書士試験に合格したので、来年には司法・行政書士事務所を開く旨を告げると、弟は地元の有力な司法書士の先生に、私を紹介してくれました。その紹介の仕方がウィットに富んでおり、また、私の今後の士業展開の重要なヒントになると思い、今後は私自身の自己紹介の際に使おうと考えていますが、その紹介が次の通りです。
 「〈腐れかけた司法書士の卵〉をよろしく。」
 確かに年齢から言えば、腐れかけと言われても世間一般では違和感はないかも知れませんし、そして、間違いなく卵です。しかし、弟の発言には腐れかけを武器にしろとの思いが感じられ、また私自身もすでに述べさせて頂いているように生涯現役が夢ですので、弟の真意のように腐れかけを武器にしたいと考えています。若い人にはない経験、特に辛い経験、苦しい経験等々を体験しており、それを活かさない手はないと思っています。
 先般、2017年度司法書士試験合格祝賀会が伊藤塾主催で行われ、私も招待を受け出席させていただきました。
 出席したものの、周りは一世代、二世代違いと思われる方々ばかり、当然と言えば当然でしょうが、場違いの所に来てしまったと、少し後悔するとともに、落ち着かない気持ちのままに、祝賀会は始まりました。
 そして、伊藤塾長の祝辞が始まりました。祝辞の中で、次のような趣旨の発言がありました。「人は皆、それぞれ違います。それが素晴らしい。多様性を認めることこそが社会にとって重要です。」と。私は口では「生涯現役」で頑張ると言いながらも、内心は多少「引け目と不安」な気持ちになりかけていました。その私の「弱き」を、伊藤塾長は一言で払拭をしてくださいました。
 冒頭述べましたように、会社経営に始まり、諸々人生経験をして来ました。山あり谷ありの人生経験でした。友人に小説にしてみたらと言われたこともあります。
 これらの経験を、経験しただけに終わらせずぜひ活かして、これからの士業に取り組みたいと考えています。
 幸いにも年金で生活はできますので、収入を意識せずに、過去、辛い体験は随分致しましたので不遇の方々の気持ちは痛いほどよくわかります。特に不遇の方々のために、現役士業としてお役に立てればと思っています。

 
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司法書士試験合格者の声