今年初めて「やると決めたカリキュラムを全部こなせた」
ことが、本試験当日、自分の自信になりました
私はこうして司法書士を目指す決意をしました
マンション管理会社に勤務していた頃、マンション管理組合が抱える様々な問題のうち、管理費等の滞納問題に大変苦労しました。額としては数万円から数十万円程度ではあるものの、管理組合活動には大きな支障となります。しかし弁護士に依頼して回収しようとすると費用倒れとなる可能性も高く、現実的な解決方法とは言えませんでした。そこで、簡裁訴訟代理等認定司法書士が最も適切な対応が取れるのではないかと考え、司法書士を目指すようになりました。
伊藤塾を活用した私の学習方法
①入門段階の学習法について
2008年から勉強を開始しましたが、5回受け続けた本試験はいずれも択一式の基準点すら突破できませんでした。
ただ、この時利用した参考書のひとつが伊藤塾監修のもので、とても使いやすかったことから、2015年に「直前パック」を受講しました。
2015年の本試験も不合格でしたが、「直前パック」を受講してわかったことは、学習開始から長く時間がかかってしまっていることで、ひとつ勉強するとひとつ忘れるような状況にあり、合格するには腰を据えて一気に学習し直す必要があるということでした。近隣都市で行われた本試験問題分析会に参加させていただくことでそれが確信にかわり、すぐに「中上級コース」を申し込んで受講を開始しました。
②中上級段階の学習法について
一度も択一式の基準点を超えたことがありませんでしたので、とにかく択一式で基準点を超えることを目標にしました。宇津木卓磨講師の「択一合格アドバンス講座」と「択一式必修300問」をひたすら聴いて学習を続けました。2016年の本試験までに他の中上級コースのカリキュラム(特に書式)の全てをこなすことはできませんでしたが、択一に集中して取り組んだ甲斐あってはじめて択一式の基準点を超えることができました。記述式はほとんど勉強していなかったので当然ながら基準点にも満たず不合格とはなりましたが、もう1年続けることで必ず合格できるという自信が生まれました。
そこで、2016年は書式の底上げを目標にし、坂本龍治講師の「速解記述式パターン60」を優先して受講しました。それでも年内には「択一合格アドバンス講座」及び「択一式必修300 問」の民法と不登法の一部、「速解記述式パターン60」の不登法、商登法それぞれ半分程度しか終えることができませんでしたが、書式についても基礎的な問題を繰り返し解くことで自信がついてきました。
書式には細かい字が書きやすいよう極細のボールペンを使っていましたが、持つ手が痛くなり集中の妨げになることから、万年筆を利用することで力を入れずに書くようにして改善しました。(万年筆も高級品ではなく2,000円程度のものを使いました)
③直前期の学習法や試験当日について
2017年に入って残りの講座の受講を続け、ようやく本試験の前々日に中上級講座全てのカリキュラムを終えることができました。模試は、中上級講座の受講進度が全く追いついていなかったことから一度も受けませんでした。
平日は業務、休日も家事や育児等で、まとまった学習時間が取れることはあまりありませんでした。これまでの8年間、一度も自分がやると決めたカリキュラムの全てをこなせた年はなかったので、試験当日は、「全カリキュラムをこなしたのだから合格に必要な問題は全て解けるはず」と思って臨むことができました。
午後の試験では、まず択一式を全て解いてから記述式にとりかかりましたが、商登法の記述式を解く途中で時間が全く足りなくなり、すぐに書ける範囲だけ書いてぎりぎりだと思っていたところで、実は残り30分あることに気づき、最後まで記述式を書き上げることができました。午後の試験で時間に余裕が生まれたのも、今年がはじめての経験でした。
伊藤塾の各講師陣についての感想・各講師へのメッセージ
本当に伊藤塾の講師の方々は、熱意を持ってわかりやすく説明してくださる講師ばかりでした。ですので、Web 受講でも安心して受講することができました。また、どの講師も根幹となる指導方針にブレがなく、伊藤塾司法書士試験科が一丸となって教材作成、指導が行われていることが感じられ、これも伊藤塾を信頼して頑張ろうという思いになることができました。
あと、大阪梅田校のスタッフのみなさんが受講の申込の際など、事務的ではなく、いつでも笑顔で親切、丁寧に対応してくださり、個人的ですがとても好感を持っていました。本当にありがとうございます。
ライブ講義の蛭町浩講師「うかる!記述式」は圧巻でした。講義内容はハード過ぎて(笑)、毎年、ついて行くのがやっとでした。でも、蛭町講師の姿を生で拝見し、「書かないと点にならない」、「今できなくても恥ずかしくない。繰り返し練習して欲しい」と熱く指導していただき、勇気と気合いをいただきました。また、個別で質問に行っても、いつも熱心に僕の質問に耳を傾けてくださり、丁寧に解説していただきました。
今年は、最後に「いつも仕事帰りで本当にご苦労様です。しんどいですよね。でも頑張って」(金曜日の夜コマで、毎回、仕事帰りの格好で出席していたからだと思うのですが)と声をかけていただきました。この時、大勢の受講生がおられるのにちゃんと見てくださっているんだ・・・。と感動して涙が出そうになりました(当時は色んな意味で本当にしんどかったので)。このお言葉があったからこそ、なんとか頑張ろうと踏ん張ることができ、今年は合格できたのかもしれません。
ありがとうございます。
最後に
まずは司法書士を目指した最初のきっかけである、管理費等の滞納に悩むマンション管理組合のために活動していきたいと思っています。合格まで9年間かかりましたが、受験をやめようと思ったことはありませんでした。それは、学ぶ内容を業務にそのまま活かせる環境にあったこともありますが、何より家族の応援があったからです。受験仲間がいませんでしたが、日々学習した内容を話すのを家族がうなずきながら聴いてくれたことも、最後まで続けられた理由だと思っています。