“合格する年には何かがある”
倒れた父の“俺は生きることをあきらめない”が強く心に残りました
私はこうして司法書士を目指す決意をしました
私が司法書士を目指したのは、行政書士として仕事をしている中で、行政書士としてはできない不動産登記や商業登記の相談を多く受け、業務の幅を広げたいと思ったのがきっかけです。
勉強期間は、3年3ヶ月でしたが、そのうち最初の1年4ヶ月は独学でした。しかし、2回目の受験の結果が予想をはるかに下回る点数であったため、独学をあきらめ伊藤塾を受講することにしました。
伊藤塾を活用した私の学習方法
①入門段階の学習法について
最初は、山村拓也講師の「入門講座」を受講しました。受講開始が10月であったため講義に追いつくためインターネットクラスで毎日講義を聞いていましたが、講義を聴くだけで精いっぱいで、復習する余裕がほとんどない状態でした。結果3回目の試験も択一式で基準点に達することができませんでした。もっと早くから受講すべきであったと反省しました。
②中上級段階の学習法について
翌年は、7月から宇津木卓磨講師の「中上級コース」をインターネットクラス受講しました。前年の反省を活かし、しっかりと復習をしました。特にマークを指定された部分は、何度も繰り返し読み込みをしました。
講義だけでは理解できない箇所は、メールで質問しました。どんな質問にも丁寧に答えてくださり、疑問が解消できました。
「択一実戦力養成答練」では、曖昧な肢では勝負しない、全ての肢を検討しないことを教えてもらいました。問題を解くときに無駄な時間をかけずに解けるようになりました。
③直前期の学習法や試験当日について
直前期には、マイナー科目は過去問を中心に、他の科目はテキストと答練を中心にとにかく繰り返し勉強しました。
模擬試験は8回受けましたが、一度も合格判定はありませんでした。3つの基準点をクリアしたのも1回だけでした。ただ、自分では合格が狙えるところにいると信じていましたので、模試の結果は気にしないようにしました。
4回目で合格できた要因は、苦手だった不動産登記法と商業登記法を克服できたからだと思います。関信敏講師と宇津木講師のカウンセリングを受け、理解しながらテキストを読み込めとアドバイスをいただきました。
そして10月から12月まではほぼこの2科目しか勉強しませんでした。徹底的にテキストを読み込みました。
伊藤塾の各講師陣についての感想・各講師へのメッセージ
関信敏講師
模試の結果が良くないと相談すると、気にするなと笑いとばされたり、不動産登記法の記述式の枠ずれ克服についても的確なアドバイスをいただいたり、関講師のカウンセリングを受けたことが合格につながったと思います。本当に感謝しています。
直前期は不安で精神的にもつらい毎日でしたが、とにかくやればできる必ずできる、という言葉を信じて、自分の力を信じてあきらめずに続けて本当に良かったと思っています。
最後に
合格する年には何かある、と何人かの講師の方がおっしゃっていましたが、私にもその何かが起こりました。
直前期の2月に実家の80歳すぎの父親が家で転倒し、股関節を骨折し入院しました。入院中に誤嚥性肺炎になり、一時意識不明となりました。家族から「危ないかもしれない」と連絡を受け1週間ほど実家に帰りました。
もちろん父親のことは心配ではありましたが、この時私は心のなかで、「よし、ついに俺にもあの何かがやってきた。合格の年だ。」と結構本気で思いました。
幸い父親もその後リハビリを経て退院し、今では杖をつきながらも一人で歩けるようになりました。
病院で意識が回復した直後の父親が、酸素マスク越しに「俺はこんなことでは死なない。生きることをあきらめない。だからお前も絶対あきらめるな、お前なら受かる」と言った言葉は忘れられません。
最後の1年間は勉強中心でしたので、多くのものを犠牲にし、家族や友人、知人からいろいろな形で応援してもらいました。これからは、少しずつでも恩返しをしていきたいと思います。