勉強を続けられることに感謝
神職と司法書士で社会の役に立つ人間に
私はこうして司法書士を目指す決意をしました
私の実家は代々神職をしており祖父は教員、父は公務員をしながら兼業で家業を営んでおり私も当初教員か公務員をしながら家業を継いでいくのかと漠然に考えていました。大学卒業後神職の資格を取りに行った先で知り合った人の父親が司法書士をしながら神職をしていることを聞き、私もそのスタイルでやってみたいと思い司法書士の資格を目指すことを決意しました。
伊藤塾を活用した私の学習方法
私は過去7回も受験しましたが、勉強法を確立するまで7年もかかりました。それまでは、過去問をただ繰り返すだけで試験に臨んでいました。結果は、全て午前択一式で基準点以下。そこで、勉強の中心を過去問からテキストに移行した結果択一式・記述式の基準点も越えましたが総合点に0.5点足りず不合格。合格までもう少しまでいったのでこの勉強法は間違いないと錯覚し、何も修正せず以後2回受験しましたが、マークシートのマークを二重にマークしてしまったり、午前の択一式が一問足りなかったりしてまた不合格。このような経緯を辿り今年は、勉強法を基礎から見つめなおすために、山村拓也講師の「入門講座」を受講しました。
「入門講座」を受講しはじめたのは平成29年の8月からでしたので、もうすでに民法の講義が終わって不動産登記法の講義に入っていました。はじめは同時並行で受講していましたが、講義のつながりが大切であると山村講師が授業の中でおっしゃっていましたので、すぐに同時並行で聴くのを辞め、民法から1日6コマずつ淡々と進めていきました。講義は、1.5倍速で聴き、忘れているところやじっくり聴きたいところは戻ってという形で日々消化していました。
講義では、A・B・Cのランク付けをしてくださったので、今まで答練等で気になっていた論点が試験においては重要ではないCランクだったり、復習にメリハリがついてとても効果的でした。講義→復習→ドリル→講義・・・と続いていき、直前期に入ったのは4月の中頃だったと思います。
そこからは、テキストとドリルの問題と今まで使っていた過去問付きテキストを全科目2週間で回していました。具体的には図表・問題数はかなりの数があったので、11科目を民法・不動産登記法・供託・司法書士法の第1グループと、商法・会社法・商業登記法・民事訴訟法・民事保全法・民事執行法・憲法・刑法の第2グループ2つに分け、第1グループの図表のみを2週間でやり、それと並行し第2グループの問題のみをやり、これを終えたらその逆という形で、4週間で1周終われるという計画を立てて勉強していました。
記述式に関しては、まずは山村講師が講義で示してくださる解法を真似し、流れをつかみ自分流にアレンジしました。
不動産登記法は、答案構成用紙には登記簿を書き起こし簡単な時系列を書くだけにとどめその他は問題用紙にメモする形で固まり、商業登記法は特に時系列は書かず役員チャートのみ答案構成するというスタイルにしました。あと、記述式で一番効果的だったことは、本試験2週間から過去5年分の問題作成上の注意事項を読み込むことでした。問題作成上の注意事項は毎年同じ形式で掲載されており、事前に頭に入れておくことで本試験において貴重な時間を使わずに済むし、文言が変わっている箇所は必ず解答に絡んでくるので注意して読み進めることができたからです。
答練・模試で特に意識していたのは、間違えた問題が自分が使っているテキストに掲載されている知識かどうかでした。司法書士試験をはじめたころは、点数だけが気になって一喜一憂していましたが、受験回数を重ねるごとに答練・模試の成績より本試験と考えるようになり、常に今できなくても本試験で解ければよいと開き直って受講していました。
模試について意識していたところは日程調整と時間配分でした。本試験の前に燃え尽きてしまう傾向があったので、本試験から逆算して2週間に一度のペースで受講し次の模試までに全科目一周回すこと、復習はその日か前日までに終わらせるとルールを作っていました。
時間配分については、解く順番もいろいろ試し、最終的には午前の部は、商法→会社法→親族・相続→刑法→民法(第4問目から)→憲法という順に1周目を解き、あまった時間で保留問題を解くという形で落ち着きました。午後の部は、択一から解きはじめ、商業登記法→司法書士法→供託法→不動産登記法→民事訴訟法・民事保全法・民事執行法と解き、2時には必ず不動産登記法の記述式をはじめ、2時30分には答案用紙に書きはじめ、3時には商業登記法の記述式をはじめるということを徹底して意識していました。
本試験は、今住んでいるところから近い会場ではなく実家から近い会場で受験しました。私の実家から近い会場は受験者数が少なく、欠席者もいたので一人で長机ひとつ使える会場でした。普段模試を受ける際は狭い教室で圧迫された環境で受験していたので、本試験はとてもリラックスして受験できたと思います。
午前択一式は、模試で練習した解答順序で淡々と解き終わった時は自信がなかったですが、基準点ギリギリだから午後で挽回すると決め、もう一度気持ちを整え午後も頑張ろうと思うことができました。
午後の試験が開始し、私はいつも通りの順番で解きはじめましたが、やはり本番は慎重になってしまい2時の段階でまだ5問残した状態でした。しかし、徐々に緊張もほぐれていき、普段通りやると決めていたので、不動産登記法記述に移り、添付書面を抜かし45分で書き終えることができました。そのため一旦択一式に戻ることができ、結果3時に商業登記法記述に予定通り移ることができました。
伊藤塾の各講師陣についての感想・各講師へのメッセージ
山村拓也講師
山村講師には最後のダメ押しをしていただきとても感謝しています。講義の中で「限界を決めるなんてどれだけ自分ができると思っているんだ。うぬぼれるな。」という言葉をいただき限界とかしんどいとか言い訳することがなくなりました。イメージトレーニングの大切さも学びました。私の受験地は、毎年合格者がなく「該当者なし」が続いていましたが、受験地に自分の受験番号があるイメージをプリントアウトし、常にイメージできるようにしていました。結果、現実に思い描いた通りになりました。ありがとうございました。
最後に
合格するためには、勉強することは当然ですが、自分に足りないところをいかに埋めていくかがとても大事なことだと思います。もし、周りに相談できる合格者がいるのならば自分の足りないところを聞いてもらい素直に実行することがいいのではと思います。
私には受験仲間がいましたが、皆先に合格し今はもう全員独立しています。でも、未だに受験の相談には親身になって聞いてくれて、たくさんのアドバイスもいただきそのおかげで合格できました。私のように受験回数も多く、行き詰っている方がいらしたら恥ずかしがらず勇気をもって相談してみるのはどうでしょうか。きっと、新たな発見が生まれると思います。
本当に長く苦しい受験生活でした。4回目の受験の時に合格点に0.5点足りず不合格になった時は、精神的にも肉体的にも相当やられてしまい辞めてしまおうかと思ったくらいです。しかし、ここまで続けてこられたのは周りの人の励ましがあったからだと思います。勉強を続けられることに感謝し、合格した際には自分以上に喜んでくれる人がきっと周りにいるはずですので、ぜひ諦めずに最後まで頑張り抜いて合格を勝ち取ってください。人が嫌がることを地道に続けていけば見えてきます。