年金生活でも資格をとって社会に役立ちたい
夢は人生経験を活かした社会貢献
私はこうして司法書士を目指す決意をしました
私は50歳代になり、定年後の人生を思い描く中で資格取得を考え、司法書士を目指すことにしました。試験日が日曜日1日というのも好都合でした。仕事の関係で試験を受けられなくなるリスクが小さいからです。
伊藤塾を選択した理由は、資格を社会のために役立てようという姿勢に共感したからでした。
伊藤塾を活用した私の学習方法
①入門段階の学習法について
私は合格までに長い期間がかかりましたが、その反省として、「入門講座」を受講しなかったことがあります。「入門講座」は費用がかかることから、基本書で知識を蓄えて、演習だけ受験指導校の講座で勉強しようと考えました。しかし、基本書を読むだけでは実戦的な知識にならず、問題を解いても得点は伸びませんでした。短期合格を目指すならば、「入門講座」を受講して基礎を固めることが重要でしょう。
②中上級段階の学習法について
択一式の基準点に達しないか、達しても基準点ギリギリで、記述式も基準点を超えず、合格には程遠い状況が長く続きましたが、最近は択一式で貯金ができ、記述式の基準点をクリアすれば合格できるまでになりました。定年退職で専業受験生となって十分な勉強時間を確保し、気持ちの余裕もできたことが大きかったと思います。
択一式のインプット教材としては、「択一合格アドバンス講座」のテキストを利用しました。学習再開のときに知識の確認をするために読み返し、その後もメインテキストとして活用しました。アウトプット教材としては、「択一実戦力養成答練」をずっと受講していました。間違った肢やわからなかった肢の解説を要約して書き写し間違いノートとし、直前期に読み返しました。また、戦略、戦術面での解法テクニックも大いに参考になりました。
私の場合、択一式の課題は午後の時間短縮で、様々な工夫をしました。
まず、組み合わせの問題で解答番号5の肢から解き、正解肢が5の肢にないか、わからないときは1の肢を解くことにしました。ある年の本試験問題を分析したところ、組み合わせの2肢のうち、1肢以上が正解肢である確率が回答番号5 → 1の順に高かったからです。
また、午後の択一式を解く順序を変えました。ずっと、第1問から順番に解いていましたが、時間がかかり、記述式の時間を圧迫して得点が伸びない原因となっていました。これを不動産登記法 → 商業登記法 → 民事手続法の順で解くことにより、60分あまりで解けるようになりました。民事手続法は、手続法の中でも、その知識を知っているか知らないかが問題で、考えて正答に辿り着けるものは少ないと思いますが、解答のペースがつかめないまま、午後1番にこれから解きはじめると必要以上に悩んでしまい、時間を浪費してしまうようです。
私の課題は何といっても記述式でした。基準点をクリアしたのは今年がはじめてです。年を重ねてくると、ケアレスミスが増える、連想が働かなくなる、字を書くのが遅くなるなどの問題が生じます。その点、今年の問題は、不動産登記法の記載量が少なく、内容も比較的簡単で、枠を外すこともなく、私にとっては幸運でした。
記述式では、当初から「記述式答案構成力養成答練」を受講していました。この講座の答案構成はとても参考になり、記述式問題を整理して考えることができました。ただし、今年は商業登記の答案構成は問題冊子とは別に配付される別紙ではなく、問題冊子の中で行うことにしました。これは、転記ミスの防止や、時間短縮が必要と考えたからです。はじめは別紙でないと答案構成が理解できず、いきなり問題用紙での答案構成は難しいと思いますが、慣れてきた段階で、個々人の事情で判断すべきでしょう。
③直前期の学習法や試験当日について
最近は「うかる!記述式」も受講していました。昨年まではレベルの高さに問題を解いていると頭の中が混乱し何をしているのかがわからないことが多かったのですが、今年については、時間がかかる、答案も間違いが多いのは相変わらずでしたが、何とか問題について行けるようになりました。
本試験では、記述式で解答欄こそは全部埋めましたが、時間に追われ、丁寧な検討ができなかったところがありました。午後180分の長丁場では、最後まで気力が持たないようです。択一式35問、記述式2問を180分で解くことを模擬試験以外ではしていませんでしたが、日頃からそのような練習をすることが必要かもしれません。
また、本試験での暑さ、寒さ対策では、タオルを首に巻くことにしました。今年の本試験の会場は冷房の効きすぎで寒かったのですが、これで寒さをある程度しのぐことができました。本来は重ね着を用意すべきでしょうが、荷物になるため、どうしても躊躇します。タオルは外から見えれば見苦しいでしょうが、シャツの中に入れ込んでしまえば衣服の一部として何ら問題ないと思います。
伊藤塾の各講師陣についての感想・各講師へのメッセージ
私はインターネットで講座を受講しましたが、インターネットでも各講師の熱意が十分伝わり、大変勇気づけられました。蛭町浩講師の本質を見据えた解説、高城真之介講師のダジャレを交えながら内容を理解させようとする熱意、山村拓也講師の連想力を身に付けさせようとする質問、宇津木卓磨講師の重要個所のマーカー指示など、各講師が様々に工夫しながら、受講生を思った講義をしていただいたことに大変感謝しております。
最後に
私は、この12月には64歳になります。司法書士として活動できる期間は長くないかもしれませんが、せっかくいただいたこの資格とこれまでの人生経験を活かし、地味でも社会の役に立てるような仕事をしていきたいと考えています。