本当に辛くてあきらめそうになった受験生活
今思うのは「あきらめないで良かった!」
私はこうして司法書士を目指す決意をしました
大学時に旧司法試験、法科大学院卒業後に司法試験の受験をし、残念な結果となったときに、就職するか悩んだ末、今までの勉強を資格という形にしたいという思いから司法書士試験を受けることにしました。そのときに、「司法書士のお仕事は人から感謝されるお仕事」と本で読んだことも目指す理由のひとつとなりました。
伊藤塾を活用した私の学習方法
①入門段階の学習法について
私は入門講座を受講していないので、市販の過去問(肢別本)とまとめテキスト「うかる!司法書士必出3300選」(日本経済新聞出版社)を使っての独学で本試験を5回受験しました。そこで独学での受験に限界を感じ、択一の点数を安定させる方法、記述の解法を求めて伊藤塾の中上級講座を受講することにしました。
②中上級段階の学習法について
まず、年内は択一の過去問を解き、次の日に同じ範囲を復習し、さらに該当範囲のテキストを見るという方法で基礎知識の定着を図りました。並行して記述のひな型も繰り返し学習して暗記につとめました。次に、年明けからは上記の学習に加え、答練を受けました。記述については弱点ノート・連想ノートを1から作成して、自分の思考のくせや弱点に向き合い克服につとめました。
忘れがちな点は、答案構成用紙のヘッダーにそれを想起させる一文字を書いて、答案を書く前にひとつひとつチェックする癖をつけました。特に不出来だった問題は直前期にも解くなど本試験の当日まで記述から離れないことと、択一の勉強とのバランスを常に意識していました。
直前期には、ゴールデンウィークくらいから4回直前模試を受けました。模試については復習にそれほど多くの時間をかけないように意識しました。その点で伊藤塾の全国公開模擬試験の解説講義では復習の優先ランクをつけてくださっていたので、とても効率的に復習をすることができました。択一式の過去問については、何度も繰り返し解いた中で間違えた肢をさらに何度も繰り返し解きました。並行して、答練の間違えた問題と出題が予想される問題の見直しも行いました。記述式については、答練の1度目の復習で出来が悪かった問題は答案まで作成して、そうでない問題は答案構成だけ復習しました。当日は、電車で過去問の間違えた肢の最終見直しをして、会場ではまとめノートの見直しをしました。当日はすごく緊張してしまいましたが、会場での時間の使い方や昼食の内容は直前模試の段階から決めておいたので、その分余裕を持って臨めたと思います。
伊藤塾の各講師陣についての感想・各講師へのメッセージ
山村拓也講師
優しい声と豊富な知識で記述式の解法を定着させていただきました。全ての枠を埋める必要はない、点数効率の良い枠から埋めていくといった戦略的な視点には目からうろこが落ちました。ホームラン答案を書く力ではなくどんな問題が出てもヒットを打てる実力をつけることが必要という言葉と、受験生活が長い人こそ変化を恐れない姿勢が大事という言葉に何度も折れそうになる心を支えていただきました。
高城真之介講師
わからない問題は飛ばして(表紙に飛ばした問題の番号を書いておく)わかる問題から解いていき問題を何周も繰り返す、解けそうな肢にぐっと集中して選択肢をしぼる、その前提として確実な知識を増やしていく。高城講師に教わった上記の手法を実践して、私は基準点の壁を越えて一気に合格点まで到達することができました。講義内では、ギャグを交えた説明やねぎらいの言葉でモチベーションをあげていただきました。
宇津木卓磨講師
具体的かつ実戦的な出題予想に基づいた問題ごと・肢ごとのランク付けとそれに基づく解説をしてくださったので、直前期に見直すべき問題・肢を迷うことがなかったです。本試験中、社外役員について少し心に余裕をもって問題に当たれたのは宇津木講師のおかげです。また、わかりやすい判例・先例解説で、今まで腑に落ちなかったところもすっと理解することができました。
最後に
私は司法試験の「入門講座」を伊藤塾で受講したときから数えると10年以上法律資格の勉強を続けてきたことになります。その間に他の道を考えたり、もう試験は今年きりにしようと考えたことは数知れません。それでも受験生活を続けてこられたのは、支えてくれた家族やこの人についていこうと思わせてくれた講師の方々、見守ってくれたたくさんの方々がいてくれたおかげだと思っています。みじめな自分に嫌気がさして本当に苦しい思いをされている方もいらっしゃるかもしれません。私も1年前はそうでした。でも、本当に辛いときこそ合格はすぐそばにあるものだと思います。自分と講師を信じて、粘着し続ければその先に合格は見えてきます。頑張ってください。
最後に、1年前に一足先に司法書士試験に合格したあとも、献身的に私を支えてくれた夫に心からの感謝の意を伝えたいです。これからは夫とともに、たくさんの方々に笑顔を届けられるような司法書士になっていきたいと思います。
司法試験からの転進
法律知識やその学習方法についてはアドバンテージがあると思うので、その活かし方の修得や学習していない科目の必要な知識の効率的な修得という意味で「入門講座」の受講を強くおすすめします。私は独学で学習をはじめてしまったので、必要な知識の取捨選択がスムーズにいかず、学習していない科目の修得にすごく時間をとられてしまって、司法試験で学習した知識をうまく活かせなかったように思います。謙虚な姿勢を忘れず邁進すれば、合格が見えてくると思いますので頑張ってください。