Y.Sさん(40代) 会社員
◆受験回数 1回
◆主な受講講座
《直前対策講座》全国公開模擬試験、プレ模試、ファイナル模試
私が司法書士を目指すことにした理由・想い
仕事のうえで弁護士と並んで司法書士の活動を見る機会があり、司法書士の活動がどのようなものかについて知るとともに、だいぶ前に亡くなった父親が晩年に司法書士の勉強をしていたことを思い出しました。現在の生活に停滞を感じていたこともあり、自分自身が司法書士になってみるのも良いかな、と思って勉強をはじめました。
受験勉強中に私なりに工夫したこと
かなり早い段階から7月5日の本試験日(延長して9月27日になってしまいましたが…)から逆算して、試験日前日には試験範囲全体をざっとひととおり見て復習する、その前の1週間は本試験形式の予想問題をこなす、その前の1週間では年度別過去問を毎日やって本試験の時間・労力配分のバランスを考える…というような計画の立て方をしていました。
本試験の午後の部の時間制限が強烈に厳しいというのも他の方の合格体験談などで分かっていたので、常にそれを意識して勉強していました。試験当日の5秒間を稼ぐために何時間何十時間をかけて用意していくのだと。
また、司法書士試験では、諦めない気持ちというのが、単なる精神論としてではなくて極めて現実的な方法論として必要となってくるのだと考えていましたし、合格した後で振りかえってみてもそれはやはり間違っていなかったと思います。なぜなら本番で気弱になってしまったり迷いが生じてしまったりすると、それは即ち時間を無駄に費やすことに直結してしまうからです。
勉強の成果がなかなかあがらない時期にも、マークシートを全部マークして記述答案を全部書き上げさえすれば可能性は残る、最低限でもそれをやりきるための力は身に着けるのだ、と思って続けていました。
伊藤塾のこの講座が良かった
伊藤塾の「プレ模試」も「全国公開模擬試験」も、妙にひねったような問題は少なく、ストレートに実力をためされるような良問が多かったかと思います。記述問題は背景となるストーリーが文章として明確にされており、登記申請の流れがイメージしにくい初心者にとってはありがたいと思いました。
また本年度(2020年度)に関しては、ファイナル模試も追加で行われたため、日程の延長に伴ってどうしても不足してしまっていた実戦的な問題の演習量を確保することができました。
伊藤塾はYouTubeでの無料の講義配信も積極的に行っていて、関信敏講師の向上委員会シリーズと、宇津木卓磨講師の「もう迷わない!最後の二択」講座を視聴させていただきました。向上委員会シリーズは特にお気に入りになりまして、7~8月頃は食事をするにも掃除をするにも関講師の声を聴きながらやっていたような記憶があります。
感謝している方へのメッセージ
試験直前の1ヶ月間は有給を使ってまるまる休むことができ、時間の全てを試験勉強に充てることができました。その環境を整えてくれた職場の方々に感謝しています。また定額給付金を学資にあてることができましたので、日本国政府の決定にも感謝しています。
学習中の方やこれから司法書士試験を目指す方へのメッセージ
本試験で回収されていく周りの人の答案は、白紙のものも相当に多かったです。諦めた人から脱落していくのが司法書士試験の厳しい現実で、しかしながらそもそもこの試験会場にたどり着く前に勉強の途中で諦めた、あるいは事情によって泣く泣く諦めざるを得なかった人も特に今回は大勢いたのでしょう。
試験勉強を続けられること、無事に試験を受けられること、全て幸運の賜物であります。特に勉強を支えてくれる家族がいるのであれば、感謝の気持ちを伝えることを忘れないようにしてください。
これも実は身も蓋もない話で、受験者に負担が大きいこの試験では受験者の家族にかかる負担もまた大きく、家族の不満が爆発して勉強どころではなくなってしまうという事例も仄聞するところです。足元で地盤が崩れてしまえば長い道のりを走りきることは到底できません。人によって置かれた環境、条件は全く違うのは間違いないのですが、解かなければならない試験問題は全員にとって同じもので、そして合格するまでは誰もが走り続けなければなりません。
育児や介護や仕事を、生活を頑張っているからといって何の加点もない、残酷なまでに公平な試験です。それでもこの試験を受けるのだと決めたのであれば、ぜひともやり遂げてください。陰ながら応援しております。
他の法律資格に向けた受験経験が活きたこと
令和2年度に宅地建物取引士試験と行政書士試験も受験し、ともに合格することができました。
令和2年の元日に受験することは決めていたものの、試験延期及び準備期間の減少があり受験を迷いましたが、蛭町講師の「これからの司法書士はタフさが求められる」という言葉を思い出し、やれるところまでやってみようと決断しました。
宅地建物取引士試験では民法を学習していたことが有利に働きました。過去問学習は未修科目を中心に対策しました。試験が始まる直前まで復習するなど自分に合った対策が取れたのは司法書士試験での経験があったからです。
行政書士試験では、伊藤塾のうかる!シリーズを使い、効率を重視し勉強しました。
司法書士試験で学習した分野は他の試験でも得点源とすることができました。
自分自身の動機付けを明確にすること、試験の終わる最後まで諦めないことが活きたと思います。
本試験会場に持ち込んだ筆箱と、湯島天神の学業守及び鉛筆。鉛筆はマークシートを塗るのに使いました。4面なので5択のサイコロには使えないな…と思っていたが、本物の運否天賦はやらずに済みました