伊藤塾の講義を受けていたおかげで、あまり対策せずに大学の単位を取ることができました。
伊村 亮輔さん(21歳)
【合格校】
・神戸大学法科大学院(既修)
・中央大学法科大学院(既修)
・立命館大学法科大学院(既修)
【受講講座】
入門講座本科生+リーガルトレーニング、全国公開択一模試、コンプリート論文答練、適性試験模試 など
※プロフィールは、2010年合格時点のものです。
はじめに
私が法律家を目指すきっかけとなったのは家族が法律問題に直面し苦労したからです。そして、私が伊藤塾に入塾したのは大学1年生の9月です。他にも司法試験対策の受験指導校がある中で私が伊藤塾を選んだのは、同志社大学に伊藤塾長が講演に来られた際に、伊藤塾長のされたお話に不思議な魅力があり、私でも司法試験に合格することができるのではないかと思えたからです。
私が思う受験指導校で勉強する最大の利点は、大学や自宅で勉強していたのではなかなか出会えない同じ目標を持った仲間や合格者の方々と出会う機会が多く存在することです。
私がとった勉強方法
適性試験対策について
私は適性試験対策としては適性試験模試を受けること以外は何もしていません。なぜなら、模試を受けることによって時間配分の練習や問題の傾向をつかむことができれば、十分平均点がとれると考えたからです。私は3年生のときにも適性試験模試と本番の適性試験を受験しましたが、そのときよりも4年生になってからの方が点数はよくなっていました。その間、一切対策をしていないので点数が上がった要因として考えられるのは、法律科目試験対策の勉強を通じて論理力が鍛えられたということです。
法律科目試験対策について
(1) 基礎的な法知識・法理論の修得について
私は同じ講義を何度も聴くのは苦手だったので、一度の受講でメモしておかなければならないことは極力メモするようにしていました。そして、基礎マスターのテキストを自分で何度も読み込んで、論点の問題の所在や基礎概念の理解に重点を置いて復習をしました。2回ほど読んでいると論点間の関係性などにもよく気づくようになり、テキストを読んでいるだけではわからないことが増えてきます。その時には、「試験対策講座」(弘文堂)の該当箇所を読んだり、週に1度講義に来られる講師に質問したりすることで解決していました。また、入門段階から論文対策を意識した基礎的な学習をすることでどのような部分に重点を置くべきかがわかるようになると思います。
(2) 実践段階の学習について
論文の学習のポイントは、答案例を見て、講義で講師が指摘されるポイントを聴くことです。これにより、どういうことを意識して論文を書かなければないかをはっきり理解することができます。それを踏まえて自分はどの程度書けるかを試してみることで、何が足りないかを理解し徐々に論文が書けるようになりました。
答練として私はコンプリート論文答練を受講していました。コンプリート論文答練では、テキストに書かれている基本的な論点が問われるので、基本を理解し覚えているかを確認できるため総復習に活用していました。また、問題を解説しておられる講師は皆さん素晴らしい方で、この問題ではどの論点をどういう風に書けばいいのかなどを教えてもらえました。
パーソナル・ステートメント、面接対策について
私はパーソナル・ステートメントにはあまり時間を使いたくなかったので、講義は一切受講せずに書きました。書く際に意識したのは論理的な文章であるかということとどうすれば自分のことをアピールできるかということです。そして、それができているかを、就職活動をしていた友人に見てもらい、何度か修正したものを提出しました。
学部成績について
伊藤塾の講義を受けていたおかげで大学の授業はほとんど理解できました。そして、大学の授業で扱う判例などの理解をすることで伊藤塾の勉強の理解も深めることができました。学部試験においても、伊藤塾で論文の書き方や学説などを学んでいたのであまり対策をせずに単位を取ることができました。
また、学部成績を上げるために重要なことは、伊藤塾のテキストをよく理解することと大学の教授がどういうことに重点をおいて講義をされているかを感じ取ることだと思います。何に重点を置いているかはわかりにくそうですが、伊藤塾の勉強をしっかりしていればそれほど難しいことではありません。
志望校の選択について
私が受験校を決めたポイントは授業料、東京か関西か、新司法試験の合格実績、自習室などの設備、授業内容や就職への影響などです。この中でも特に重点を置いたのは合格実績と就職への影響です。
なぜこの2つに重点を置いたかというと、司法試験に合格できなければ意味がなく、たとえ合格しても希望する仕事ができなければ法律家を目指した意味がないと考えたからです。実際、大手の法律事務所では東大、京大などの一流と呼ばれる法科大学院を出ていなければ難しかったり、検察官になりやすい法科大学院があったりという状況があります。
直前期と試験当日
直前期の対策については過去問の検討と「論証パターン集」の復習に重点を置きました。本試験当日は不安をなくすために「論証パターン集」を数科目持って行きましたが、あまり見ることはできませんでした。私はもともと緊張する方ではなかったので、緊張しないようにすることよりも、集中できるように心がけました。具体的にはあまり友人とは会話せずに音楽を聴き瞑想していました。
伊藤塾の学習と大学生活との両立、学習フォローについて
私は週に一度のライブ講義を受講していましたが、アルバイトや大学の行事などでどうしても出席ないことが何度かありましたが、Webで講義を聴くことができたので休んだ次の週の講義にも問題なく出席することができました。また、Web講義の場合には、速度を変化させたり自由に止めたりすることができるので、自分のペースにあわせて聴くことができました。
入学前準備として
入学後は法科大学院の勉強で忙しくなると聞いているので、それまでは基礎の再確認、新司法試験の講義を聴き、伊藤塾長がよくおっしゃっているゴールからの発想をするため過去問を解いて対策を立てられるようにしたいと考えています。
合格後に必要なこと
私は企業法務から個人の法律問題まで幅広く扱える法律家になりたいと考えています。そして、企業法務を行うためにはある程度大きな事務所に入らなければいけないので、そのために必要な力が何かを分析し、身につけようと考えています。そのひとつとして、人間性が重要な要素ではないかと考えています。なぜなら、司法試験に合格し、二回試験も突破した人の中では法律に関する力にそこまで大きな差はないと考えるからです。また、弁護士という職業は人を相手に仕事をするので、仕事を依頼してもらえるかはどのような人柄であるかで大部分が決まると考えます。
最後に
私の勝因をひとつ挙げるとすれば自分を信じていたことだと思います。法律の勉強は続ければ続けるほどわからないことが出てきて自信を失うことばかりです。そこで、最も大事なことは自分なら合格できるという自信を持って勉強を続けることです。その自信に根拠はいりません。私は不安になった時でも、自分を信じてあげられる人が勝つと信じています。
今後、私も司法試験へ向けて勉強を続けていきますが、これからも自分なら司法試験に合格できると信じていきます。これから、法科大学院を受験される方も自分なら合格できると信じてください。
(2010年9月・記)