ゼロからのスタート、サークル・アルバイトを最優先にするもわかりやすい講義とインターネット講義のおかげで合格

西川 達也さん(23歳)
 

大阪大学法学部4年在学中
【合格校】
・大阪大学法科大学院(既修)
・神戸大学法科大学院(既修)
・関西学院大学法科大学院(既修・全額免除学生)
◆適性試験/第1回:167点 第2回:204点
◆学部成績/GPA:3.2 
◆受講講座/司法試験入門講座本科生+リーガルトレーニング、適性試験シミュレーション

※プロフィールは2011年合格時点ものです。


はじめに

 私は、小学生の時の恩師との出会いから弁護士に憧れていました。もっとも、大学に入ってからはサークル活動やバイトで忙しく、大学2年次の夏までは就職でいいかなと考えていました。しかし、どこへ就職したいか考えた際、弁護士への憧れの気持ちを思い出し、大学の友人の多くが伊藤塾に入っており評判がよかったこともあり、2年次の秋に伊藤塾に入塾しました。
伊藤塾の講師の方々は、入塾時に法律知識がゼロだった私にもわかりやすく教えてくださりよかったです。また、私はあまりライブ講義に参加できなかったので、インターネットフォローが充実している点でも伊藤塾はよかったと思います。 

私がとった勉強方法

適性試験対策について 

私は、適性試験があまり得意な方ではなかったので何度も悩みました。第1回の適性試験では極度の緊張から大失敗してしまい、第2回までの2週間は地獄のような日々でした。適性試験は2回行われるので、本番ではあまり気負いせず、適度の緊張感をもって挑むのがよいと思います。本番で力を十分に発揮するためにも、模試の会場で本番と同じ食事をするなどのシミュレーションを積むべきです。また、体調を崩し本領を発揮できなかった友人もいたので、体調管理も重要であると思います。
たかが適性試験、されど適性試験です。これが悪ければいくら法律能力があっても志望校を門前払いされてしまうので、よほど得意でない限り、直前期はある程度の時間を割いて対策するべきであると思います。

基礎的な法知識・法理解の修得について 

 基礎知識の修得については、基礎マスターをカリキュラム通り受講することが大切であると思います。そして、体系を意識した復習をすることが大切です。最初は目次を見てどこにどんな論点があり、なぜその論点が出てくるのか、ということを想起できるくらいまで復習すべきであると思います。というのも論文試験で、そもそも論点が想起できないと全く何も書けず話にならないからです。
また、具体的な復習の方法としては、A、B+ランクの論点を中心に基礎マスターテキストを読み込めば十分であると思います(知識として、Bランクまで抑えられるとベター)。これは私立・国立法科大学院入試を受験して本当に実感しました。
大学でろくに学んだことのなかった商法訴訟法については、テキストが非常に役立ちました。テキストの中に論証が入っており、初学者の私でもインプットとアウトプットを効率的に行うことができました。

実践段階の学習について 

 論文を書かなければ、知識の定着は図れません。そこで、私は論文マスターとベーシック論文答練を受講しました。論文マスターでは、具体的にどのようにして論文を書いていくのか、を教わります。この時期は一番しんどい時期ではありますが、一番伸びる時期でもあると思います。私は、予習では答案構成しかしませんでしたが、復習では論文マスターの旧司法試験の問題を中心に何度も答案構成をし直し、何度も間違える問題は別の所にファイリングし、直前期に見直していました。
答練では、自分で理解していると思っていることでもうまく表現できていないことが判明し、弱点がわかるので受けるべきです。また、本番さながらの緊張感を味わうためにも校舎で直接受けるべきであると思います。
 さらに、情報の一元化のため、論証パターン集をフル活用しました。私は、講師が論証パターン化するよう指示した箇所や大学の教授が採用している説の論証を作ってファイルに挟み込み、自分でブラッシュアップしていました。直前期は、上記の論証パターン集の見直ししかしませんでした。

パーソナル・ステートメント対策について 

 パーソナル・ステートメント対策講座では、短い時間で具体的にどのように書いていけばよいのか教えていただき、とても参考になりました。
もっとも、添削ではたまに不十分な人もいるので、周りの友人たちにも見てもらうべきだと思います。私は国立出願期には、友人たちとステートメントを見せ合いながらご飯を食べていました。
また、ロースクールコンサルタントの加納さんにもステートメントを見ていただき、的確なアドバイスをいただきました。加納さんはかなり辛口な意見をおっしゃられますが、そのおかげで安心して出願することができました。 

学部成績について

 法科大学院入試において、学部成績はかなり重要であると思います。学部成績がよければ、多少適性試験で失敗してもカバーできますし、入試時の精神状態が変わります。特に、京都大学は学部成績をかなり重視するので、志望される方は可能な限り良い成績をとるべきです。ただし、学部成績が悪くても、法律試験で挽回し合格した先輩や友人も少なからずいるので、学部成績が悪い人も悲観する必要はありません。
学部成績を上げる方法としては、基本的には基礎マスターテキスト・リーガルベーシックテキストの読み込みや論文マスターの復習で十分対応できると思います。ただし、科目や教授の特性に合わせて、授業のレジュメや基本書を読み込むことが必要な場合も出てくるかと思います。

伊藤塾の学習と大学生活との両立、学習フォローについて

 私は、3年次の前半までは、サークル活動とアルバイトを最優先していました。そのため、基礎マスターのライブ講義にはあまり出席できず、主にインターネットで受講していました。インターネット講義は、自分の止めたい所で止めることができ、2倍速で再生して時間短縮をすることもできたので、忙しい自分には助かりました。

入学前準備として

 入学までに、七法やゼミで学んだ知的財産法の復習、要件事実の予習をしたいと考えています。

合格後に必要なこと

 私は、合格後にどのような法律家になりたいか、具体的に決まっていません。これから勉強する中で考えていきたいと思います。

最後に

 法律を勉強することは、時にすごく退屈なことかもしれません。しかし、法律家を目指せる環境にあるのは、当たり前のことではありません。そう思えば、勉強することは辛くないはずです。私は、京都大学法科大学院まであと一歩及びませんでしたが、母校の大阪大学法科大学院でさらに2年間研鑽を積み、新司法試験に一発で合格したいと思います。
最後になりましたが、親愛なる両親、3年次から一緒に自主ゼミを組んでくれた多湖・永原・宮本・持倉には本当に感謝しています。また、友人やゼミ生のみんなには激励の言葉をいただき、合格時には阪大で胴上げをしてもらいました。特に、向田・小木曽・高柳・秦・松本の5名はいつも私の合格を祈ってくださり、合格の報告をした時には、握手をしながら喜んでくれました。みんなありがとう。これからも感謝の気持ちを忘れずに、誠実に頑張ります。