テキストは体系的にまとめられているので、見直すたびに知識の交通整理ができ、効率的な勉強ができると思います。
田中 蓮 さん(21歳)
【合格校】
神戸大学法科大学院(既修)、早稲田大学法科大学院(既修)、中央大学法科大学院(既修)、同志社大学法科大学院(既修・全額免除学生)
【適 性 試 験】第1回:183点 第2回:175点
【学 部 成 績】GPA:3.76 A:79% B:17.7% C:3%
【受 講 講 座】司法試験入門講座本科生+リーガルトレーニング、法科大学院別論文対策講座 など
※プロフィールは、2012年合格時点のものです。
はじめに
私が法曹を志望するようになったきっかけは、医療過誤で娘を失った夫妻を支え奇跡の逆転勝訴を導いた弁護士の活動を紹介した番組を目にし、その姿に尊敬と憧れの念を抱いたことにあります。しかし、法律家になりたいとは思っていても、その学習方法等が何もわからない状況でした。そんなときに、伊藤塾に行っていた友人の紹介で伊藤塾長の説明会に参加した際に、伊藤塾長のカリスマ性に惹かれその場で入塾することに決めました。
私がとった勉強方法
法律科目対策について
基礎的な法知識は、伊藤塾の基礎マスターを受講することで身につけることができると思います。伊藤塾のテキストは体系的にまとめられているので、見直すたびに知識の交通整理ができ、効率的な勉強ができると思います。
そして、知識を実践で生かす方法について論文マスターなどを活用し身につける段階においては、記憶の曖昧さと思考内容を実際に書き起こすことの困難さを痛感しました。
法科大学院入試は、その大学院ごとに問題傾向が異なり、また出題範囲も違うことがあります。限られた時間の中で、志望する大学院に合格するべく試験対策を行わなくてはいけません。つまり、学習する上でも、ただ反復するだけでなく、何が聞かれるか、どういう分野を重点的に学習すべきかを意識して行う必要があると思います。国立の法科大学院の本格的な対策は私立入試後になることが多いと思われ、費やせる時間は、実質9月の後半から11月の中旬くらいの短い期間しかありません。そこで、この期間に何をやるか計画し過ごすことが重要であると思います。私自身がこの期間を無計画で怠惰的に過ごしてしまったからこそ強くそう思います。このような状況の中で、神大に受かったのは偶然で、京大に落ちたのは必然でした。時間が足りないと嘆く前に、1つでも多くの判例を読み込み、1頁でも多く基礎マスターや論証パターン集を読み返せば良かったと反省しています。こう言ったように学習方法については反省点が尽きることがないのですが、過去問の分析については自主ゼミでの答練を通じてできたと思っていますし、これは神大に合格する上で不可欠のことであったと感じています。なぜなら、過去問分析は、限られた時間をどの分野の学習に重点的に充てるべきかを考える上で役に立つし、未知の問題に直面しそれについての妥当な結論を導くという思考訓練にもなるからです。
適性試験対策について
私は、適性が苦手で、最終的な試験でも平均に届くことができませんでした。しかし、伊藤塾の模試をはじめて受けたときは100点くらいしかなかったのが、伊藤塾の講座や適性の過去問演習を日々重ねることで、点数は最初に比べかなり上がったと思います。
もっとも、望むような結果を出せたとはいえません。だからこそ、適性試験対策は早いうちからコツコツ学習することを強くすすめます。適性は重要です。どんなに法律科目が得意でも適性が悪ければ受験すらできないところもあります。その点を念頭に置き自分の実力に合わせてがんばるべきだと思います。
パーソナル・ステートメント対策について
パーソナルステートメントを書くにあたっては、自分がこれまで漠然としか思っていなかったことと真剣に向き合うことになると思います。何故自分が法曹になりたいのか、どういう法曹像を目指すのか、その動機を言語化することは思った以上に難しいことであると思います。私は、ステートメントを書くことに本当に苦手でしたし、その分苦労しました。その中で、ロースクールコンサルタントの加納さんや友人にアドバイスをいただいて何度も書き直してやっと形になりました。ステートメントを他者に見せることには抵抗があるかもしれませんが、遠慮せずにアドバイスをくれる友達の評価こそ大切にすべきだと思います。
最後に
受験期間を振り返ってみると、まだ時間に余裕のある段階では今に全力を注ぐことをせず明日に回し日々の努力を怠り、時間に余裕のない段階に至ったときは『もう何をやっても変わらない』と残された時間を怠惰的に過ごしてしまうという状況に陥ってしまった時期がありました。このような中でなんとか、「自身の火」を絶やさずにがんばれたのは一緒に努力してきた「仲間」そして、辛い時にいつも支えてくれた「家族」がいたからです。これから受験に挑むみなさんの火も消えかかってしまうことがあるかもしれませんが、そのときはその双肩に温め続けてきた自身の夢と周囲の人々の想いをのせていることを思い出してください。