勝因は、伊藤塾を信じて基礎マスター・論文マスターを淡々と勉強し続けたことです。
伏田 芹香 さん(22歳)
【合格校】
・京都大学法科大学院(既修)、 大阪大学法科大学院(既修)、 神戸大学法科大学院(既修)、 同志社大学法科大学院(既修・全額免除学生)、 立命館大学法科大学院(既修・全額免除学生)
◆適性試験 / 第1回:208点 第2回:192点
◆学部成績 / GPA:3.72
◆受講講座 / 司法試験入門講座本科生+リーガルトレーニング、コンプリート論文答練、 法科大学院別過去問分析講義 など
※プロフィールは、2012年合格時点のものです。
はじめに
私は大学で法律を学ぶ面白さに気づき、自分が得た知識を社会の役に立てたいと思ったので、法曹を目指すことにしました。とはいえ大学の授業だけでは試験対策として十分とはいえず、またどのような能力をどの程度身につければいいのかについて参考にできるものが何もなく、不安でいっぱいでした。そんなとき伊藤塾の説明会に参加して、ここなら法科大学院入学という目標に向かう道を確実に示してくれそうだと確信したので、2回生の春から入塾しました。法科大学院入試は試験範囲が膨大で全部は勉強しきれませんでしたが、入試の実情に通じた伊藤塾の教えるランク付けを頼りに、メリハリをつけて勉強できたことが合格への決定打となったと思います。
私がとった勉強方法
法律科目対策について
(1) 基礎的な法知識・法理論の修得について
私は講義を耳で聴くより、目を使ってテキストを読んだほうが記憶に残りやすいタイプだと自覚していました。そこで基礎マスターを一度だけ聴き、その一回で講師の解説を全てメモしたら、あとはテキストをできるだけ多く読み返すという方法をとりました。苦手だと思った分野については、知識をまとめたノートを作り、休憩時間や移動時間を使って何度も見直しました。この方法で基礎知識の定着にかなりの時間をかけたつもりでしたが、論文マスターが始まりいざ答案を書こうとしてみると、基礎マスターに書いてあることの意味を半分も理解できていないことを思い知ることになりました。また、前述のノートも論文を書く事を意識して作ったものではなかったので、結果として多くを作り直すことになってしまい、かなり時間を浪費してしまったと思います。これらの経験から、私は入門段階から論文対策を意識した学習をしておけばよかったと思っています。
(2) 実践段階の学習について
論文対策としては論文マスターの問題を解き、基礎マスターの該当箇所を復習する、というのをできるだけ多く繰り返しました。私大受験の直前から在宅でコンプリート論文答練を受講しましたが、この答練で出題された問題は基本的な論点を扱っていながらも、それらを深く理解できているかを鋭く問うようなものが多かったので、とても効果的でした。
国立大受験の直前には、主に「法科大学院別過去問分析講義(京都大学編)」を聴いていました。この講義でははじめに、志望校の出題傾向を科目ごとに詳細に教えてもらえたので、これを参考に直前期に効率的な学習をすることができました。京都大学の出題する問題で特に特徴的だと思うのは刑事訴訟法と民法です。特に刑事訴訟法の問題は一行問題に近いもので、事例問題の演習を中心に勉強してきた私にとっては見慣れない問題ばかりだったため戸惑いがありました。しかし講義では、2つの答案例を比較しながらそれぞれの長所・短所を詳しく説明してもらえ、目指すべき答案の型をなんとか掴めたように思います。
適性試験対策について
私は第2部が苦手で五割前後しか取れず、かなり時間をかけて勉強しても一向に伸びませんでした。そこで直前期には思い切って第2部の勉強をやめ、まだ伸び代があると感じた第1部、第3部を過去問、問題集でじっくり研究してみたところ、目標としていた点になんとか届きました。伊藤塾で3回の公開模試を受けたことで自分の立ち位置がよくわかり、このような作戦を立てることができたのだと思います。また他の受講生に混じって緊張感を持ちながら問題を解く経験をしておいたおかげで、本番でも必要以上に萎縮することなく実力が出せました。
学部成績について
大学の授業では、基礎マスターに載っていないことやBランクとされている論点についても詳しく習うことがあり、伊藤塾と並行して勉強するのは大変だと思うこともありました。しかし、そうして大学で習ったことが結局は基礎マスター・論文マスターの理解を助け、伊藤塾と大学の両方で勉強した範囲はその多くが得意分野となりました。
合格後に必要なこと
法律に詳しくない一般の人にとって身近で、気軽に相談できる弁護士になりたいと思います。司法試験合格後の就職難など将来への不安はありますが、弁護士が活躍できる場面はこれからまだまだ開拓していけるはずだと思っているので、あまり悲観していません。
最後に
私の勝因は、伊藤塾を信じて基礎マスター・論文マスターを淡々と勉強し続けたことです。特に論文マスターのテキストは、1回や2回読んだくらいではちっとも理解できず、時間だけが流れていきました。しかし1、2回ではだめでも3回、やっぱりだめでも4回、5回と繰り返していくうち、いつからかほんの少しずつ前進しているのを感じるようになったのです。自分の勉強方法では合格できないのではないか、使うテキストを増やしたほうがいいのではないかなどと考えたことも何度もありますが、あまり手を広げすぎず同じテキストで勉強し続けたことが、結果として確かな実力を得ることに繋がったのではないかと思えます。