1 年でも早く司法試験に合1 年でも早く司法試験に合格して、何よりも一人ひとりの人権を最大限に尊重することができるような弁護士になりたい
R.Mさん
◆ 学部成績/【GPA】:3.74(A:79% B:16% C:5%)
◆ 受講講座/ 司法試験入門講座本科生+リーガルトレーニングなど
◆合格校/ 京都大学法科大学院(既修・飛び級)大阪大学法科大学院(既修・飛び級)神戸大学法科大学院(既修・飛び級)
はじめに
私が弁護士を目指すきっかけとなったのは、私は将来できるだけ多くの人の力になれる職業に就きたいと考えていたことにあります。普段生活をする中で、法律があらゆる場面で関係しており、そして、法律に関する問題が多く発生し、法的な問題を抱えている人がたくさんいることを知りました。そこで、法律に関わる職業で、特に依頼人との距離が近い弁護士になることで、法的な問題を抱えるたくさんの人を救えると思い、弁護士を目指すことにしました。
私がとった勉強方法
(1)基礎的な法知識・法理論の修得について
私は、基礎的な法知識は全て伊藤塾の基礎マスターで身につけました。基礎マスターの講義では、講師の方が、細かくランク付けとマーキングをしてくださるおかげで、必要な法知識を効率よく身につけることができたと思います。しかし、基礎マスターのテキストは法知識を身につけるには、とてもわかりやすい参考書であることから、基礎マスターのテキストだけを重視していると、条文を見ることがないがしろになってしまっていました。講師の方や先輩方が、何よりも重要なのは学説よりも条文だとおっしゃっていたので、条文がテキストに出てくるたびにその条文を引くようにしました。また、1 度見ただけで納得できないときには繰り返し条文を見ることを心がけました。伊藤塾の友達でもしていない人がいるのですが、テキストは、見出し・判例・論点などで色分けしておくと、2 周目の復習の時にわかりやすいのでおすすめです。
(2)法科大学院対策について
私は、伊藤塾で勉強をはじめて二年目で法科大学院の入試に臨みました。そのため、論文マスターは刑法・商法・行政法は前年度の講義に振り替えて、カリキュラムよりも早いペースで講義をこなしました。しかし、ギリギリ1 周しか回すことができず、しっかり復習をしている人たちに追いつけないと考えとても不安でした。その不安を払拭するため、集中的に規範を覚えることに力を入れました。
論文ナビゲートテキストを基本的に使用し、理解が不十分な部分は基礎マスターのテキストに戻りました。民法は範囲が広く大変なので、早くから試験対策や丁寧な復習をしておくことをおすすめします。
(3)京都大学法科大学院対策について
京大の試験までは、他の院の試験よりも少し時間があったので、過去問を研究しながら、特に出そうな重要な部分は一度基礎マスターのテキストに戻って知識の制度を高めました。京大の試験は、他の院よりも1問にかけれる時間が長かった分、時間配分としては予備試験の論文試験の時間配分を意識しました。具体的には、1 問当たり、問題文を読むのと構成を15 分程度かけて比較的丁寧に準備した後、残り45 分程度で一気に書き上げました。他の院試と比較すると、出題形式が普段論文マスターで受けていた司法試験と同様の事例形式だったので、特別な対策はそれほど必要がなかったように思います。
(4)大阪大学法科大学院対策について
阪大の試験では、民法と商法では、普段の論文マスター形式とは異なる、語句説明問題があったため、その点については注意しました。とはいえ、特別な対策をしたのではなく、伊藤塾の知識よりは学部の授業を真剣に受けていたことで書けた印象があります。そのため、院試に向けた特別な対策をするのは、飛び級を目指す場合には特に迂遠であるので、伊藤塾の講義だけではなく、学部の授業も普段から集中して取り組むことをおすすめします。試験時間についても、予備試験と比べてかなり短いので、構成の段階で必須で書くべき論点と、そうでない論点とのメリハリをつけておくのがポイントだと思います。
(5)神戸大学法科大学院対策について
飛び級で合格を目指すことで、最も苦労したのが神大の試験でした。というのも、他の2 つの大学院は、飛び級枠というのを設定しており、また試験科目数も憲法・民法・刑法・商法の4 つでしたが、神大は学年に関係なく試験を受け、また、7 科目とも受ける必要がありました。さらに、他の試験とは異なり、【憲法・行政法】、【民法・民訴法・商法】、【刑法・刑訴法】という時間割であったため、時間配分は他の試験以上に苦労しました。神大では、事例形式ではない、説明問題などがあったため、特別な対策を直前でしなくていいように、学部の授業にも真剣に取り組んでいることをおすすめします。
早期卒業・飛び級合格について
早期卒業、飛び級の秘訣としては、学部の授業を大切にすることにつきます。正直、学部の授業や試験では、担当している先生の主張が強いものもあり、司法試験合格という視点からはついついないがしろにしてしまう方も多いと思います。しかし、大学の成績で優秀な成績(GPA)を取っていないと、京大では書類審査ではねられてしまい、試験すら受けられない危険があります。また、大学の試験で優秀な成績を取るためには、授業で先生が述べていた説を取り入れることが重要になります。例えば、判例・通説がA 説でも、担当の先生が批判しておりB 説を主張していた場合には、「確かに、」として判例・通説を紹介した上で、「しかし、」として先生の説にひっくり返すと印象がよくなります。そこで、私は、学部の授業は伊藤塾の復習だと割り切って受けていました。また、判例・通説と異なる説については、基礎マスター段階では軽視していた知識を補えたと前向きにとらえることにしていました。そうすると、司法試験からは迂遠に感じられる学部の授業が面白くなり、さらには、院試独特の説明問題でも高得点を狙えます。
最後に
私は、どんな小さな法的問題であっても、問題を抱えているのであれば手を差し伸べることができる、さらに、何よりも一人ひとりの人権を最大限に尊重することができるような弁護士になりたいと思っています。特に後者の考え方は、伊藤塾で講義を受けるうちに日々大きくなった思いなので、法律について基礎から丁寧に教えてくださった講師の方々にはとても感謝しています。また、普通に4 年で大学を卒業して就職するよりはリスクの高い道を進むことを決めた私のことをサポートしてくれた親への感謝を忘れることなくこれからも勉強に励み、1 年でも早く司法試験に合格して親孝行をしたいと思います。最後に、私が勉強の成績が伸び悩んでおり、勉強のモチベーションが急激に下がっていた時に、相談に乗ってくださり、再び前を向かせてくださったゼミの講師には感謝しても感謝しきれません。私の性格をよく理解して意見してくださったので、本当に頑張ることができたと思います。