飛び級入試は、最低限必要な知識を絞り定着させておけば合格できます。
学部成績も重要視されるので、きちんと取り組むことが大切です
M.Oさん
◆ 学部成績/3.75(「A」81「B」13「C」5)
◆ 受講講座/ 司法試験入門講座本科生+リーガルトレーニング
◆ 合格校/ 京都大学法科大学院(既修・飛び級)
はじめに
私が法曹を志すようになったきっかけは、木村拓哉さん主演のドラマ「HERO」を観て、子どもながら検察官という職業に魅力を感じたからです。その後、大学に進学して法律家になりたいという自分の夢と向き合った時に、合格実績や先輩のアドバイス等も参考にして伊藤塾に入塾しました。また、京都大学法科大学院には1 回生の頃から漠然と憧れを抱いており、3 年次飛び級制度があることを知り、せっかくならチャレンジしてみようと思い受験に至りました。
私がとった勉強方法
(1)基礎的な法知識・法理論の修得について
基本的に全ての科目の知識は、大学1 年から2 年にかけて基礎マスターで修得しました。修得したといっても、最初はテキストに書いてある内容を理解するだけで精一杯で、論点を覚えたりすることは、あまりなかったように思います。また、基礎マスター段階では、基礎マスターで学習した知識や論点を実際の試験問題でどのように使うかの具体的なイメージがつかめず、苦労した記憶があります。しかし、振り返ってみれば、伊藤塾に入塾して2 年目に論文マスターを受講し、基礎マスターで学んだ知識を論文試験でどのように活かすのかを教えてもらった後であれば、基礎マスターの知識を自分なりに整理することが可能になったように思います。その結果、より一層理解が深まるとともに論点などの
暗記スピードも格段に向上しました。基礎マスターの復習が十分でないなかでも論文マスターを受講する重要性は高いと実感しました。
(2)京都大学法科大学院対策について
私の場合、3 年次飛び入学を目指し始めたのは、3 回生になる前の春休み頃でした。当然、本気で勉強に取り組み始める時期が遅かったわけで、すでに周りには自分で答案を書き始めている人もいたことや適性試験が控えていたことなどを考えれば、私はすでにかなり追い込まれてたのかもしれません。しかし、論文マスターテキストに掲載されている問題だけに絞り学習すれば、合格できると信じて論文マスターテキストを中心に、何回も繰り返し勉強を行いました。具体的には、論文マスターのテキストでわからなかった論点などを基礎マスターテキストで復習することを徹底しました。憲法では人権の処理手順や、問題となっている人権の性質について、自分の答案上で実際に使えそうな言い回しなど
を、刑法では頻出の論証などを、それぞれ自分でストックしていき、いつでも確認できるようにしていました。また、論文ナビゲートテキストに載っている論証の文言を、論文マスターの学習を踏まえて加筆・訂正を行い、入試を迎えるにあたって必要な論証の暗記はこの論文ナビゲートテキストと先述の自分でストックしたものの2 つに集約していきました。人より優れた答案を書こうと考えるよりも、他の受験生が普通は書いてくるであろう論点などは絶対に落とさないという意識を持って、取り組みました。
早期卒業・飛び級合格について
飛び級入試を迎えるにあたっての最大の敵は、時間がないことだと思います。4 回生の方々と比べると法律に向き合ってきた時間は圧倒的に少ないです。当然知識不足なのも明らかです。焦って、基礎マスターテキストの論点ばかりを目で追ってしまう気持ちも芽生えてきます。しかし、そこで焦らずに先程私が書いたように時間がないなかで、最低限入試合格に必要な知識を絞り定着させておけば、飛び級合格をするうえでは十分だと思います。無理に答案の流れを出そうとか難しいことを考えるよりもむしろ、試験で問題となるルールの原則やその例外及び重要な論証を覚えその問題の所在をしっかり理解し、答案に反映させる練習を論文マスターで扱った問題を通して繰り返し行うことが大事だと思います。法科大学院入試の過去問は、入試の一ヶ月前くらいから手を付け始め、出題傾向等を把握して友達と自主ゼミを通して答案を見せ合っていました。また、飛び入学では学部成績も重要視されるということなので、学部のテストも疎かにせず、きちんと取り組むことが大切だと思います。
最後に
私が1 回生の時から、法律の学習をするうえで有益なアドバイスを頂いたり、相談に乗って頂いた大阪梅田校のスタッフの方々には本当に感謝しています。これからの法科大学院での2 年間は、これまでにないほど密度の濃い時間になると思います。今後も慢心することなく、予備試験や司法試験に向けて頑張って行きたいと思います。