飛び級入学に特別なことは必要ありません。
伊藤塾の教材を利用し、少し早めに勉強を開始しただけです
K.Oさん
◆ 学部成績/【GPA】:3.6(A:7 割 B:2 割 C:1 割)
◆ 受講講座/ 司法試験入門講座本科生+リーガルトレーニング、法科大学院別 法律科目論文模試
◆ 合格校/ 京都大学法科大学院(既修・飛び級)
はじめに
実社会に大いに貢献できる専門的な職業に就きたいと考えていたため、法律家を志望しました。それに加えて大学での勉強を将来に活かしたいという気持ちが強かったこともあり、学部の授業や定期試験に対して一定のモチベ―ジョンを保ちながら生活することができました。京都大学法科大学院という選択は、司法試験合格、そしてさらにその先を見据えたうえで意味のあるものだと思ったからです。オープンキャンパスや先輩方の意見を聞いて最終的に決定しました。
私がとった勉強方法
(1)基礎的な法知識・法理論の修得について
私は1 回生から真面目に勉強するタイプではありませんでしたが、学部の定期試験では8 割以上をとることを常に目標として設定していました。そのため基礎段階の勉強法ということであれば、学部の進度に合わせて基礎マスターを受講し、頻出論点を確認するといったごく単純なものです。はじめは膨大な暗記量に圧倒されがちですが、伊藤塾は問題の重要性をランク付けしてくれるので、まずはB +、A 以上のものからおさえ、全体像が把握できてからB 以下に手を付けることで、無理なく修得することができると思います。暗記は闇雲にするのではなく、問題の所在を意識することで遥かに多くの論点を頭に入れることができますが、それにはある程度論述問題に触れる経験が必要ですから、学部試験の過去問等を利用するとよいのではないでしょうか。
(2)京都大学法科大学院対策について
私は京都大学以外の法科大学院を受験しませんでしたが、基本的な勉強は共通していると思います。受験1 か月前くらいには法科大学院の過去問を確認して解いてみる作業は必要だと思います。京都大学法科大学院の試験問題ですが、特別な対策は必要ないと思います。何を答えさせたいのか一見してわからない問題もありますが、趣旨や実益等の汎用性のある知識を活用して答案を書けると思います。また法科大学院受験ということになると学部の定期試験とは異なり範囲が膨大ですから、一定の勉強期間を設けることは不可欠かもしれません。私は3 年次の受験でしたので、3 回生の頭から少しずつ復習を始めました。法科大学院受験に必要なのは細かい知識ではなく、重要な論点を問題文から抽出する能力だと思いますので、伊藤塾の論文マスターでアウトプットの仕方を学ぶことが大いに役立ちます。私の場合は勉強に割く時間が少なかったので、インプットとアウトプットは同時にするようにしていました。具体的には、論文マスターの問題からどのように論点が抽出されているかを意識することで、インプットの際の理解に役立てました。しかしながら、やる気に満ちた学部生にはインプットからアウトプットという王道の勉強スタイルをオススメします。なぜならその方が知識の定着という観点からは優れていると思うからです。勉強時間がとれない、なかなか覚えにくいという方は上の勉強法をおすすめします。
早期卒業・飛び級合格について
単位が必要な早期卒業は考えず、3 年次飛び級入学のみを受験しました。実際に1 年早く法科大学院に行くことで1 年早く法律家になれますが、その気があるなら予備試験ルートが最短ですし、1 年間他の学部生よりも勉強時間が短いことはその後有利に働きはしません。また法科大学院での勉強が全て司法試験に還元されるわけではないと思います。ではなぜするのかといえば実際のところ見栄えということに尽きるのでしょう。ですから合格には、周りが大学院受験の雰囲気にない中でそうしたモチベーションを維持し、少し早めに憲法・民法・刑法の復習を始めることが大切だと思います。伊藤塾の教材を利用し、学部の試験で上位答案を書き高いGPA を保ちながら、日々の生活の中に少しだけ他の学部生より多く勉強時間を設けるといったごく簡単なことで合格はできます。決して特別なことではありません。
最後に
私が法科大学院に進学する理由は法律家になる前にできる限りの経験を積んで、自分の意思を確認し決定することに尽きます。曖昧な気持ちで他人の人生に対して責任を持つ職に就くことはできません。自分が法律家として何を目指すか、どうありたいかといった根本的なことを2 年間の勉強と生活を通して見つめようと考えています。そして、こうした法科大学院進学の選択は両親の金銭的な援助やともに高め合った友の存在が不可欠でした。周囲への感謝は自分が追い込まれていると、どうしてもなおざりになってしまうものです。しかしながら感謝と謙虚さは勉強以前のものだと思うので、人として心にしっかりとどめておこうとこのたび改めて考えました。