学習のスタートは遅かったが、論文マスターを繰り返し聴くことで第一志望校に合格することができた
B.Dさん
◆受講講座/司法試験入門講座本科生+リーガルトレーニング、コンプリート論文答練、法科大学院別過去問分析講義、法科大学院別法律科目論文模試など
◆合格校/東京大学法科大学院(既修)慶應義塾大学法科大学院(既修)早稲田大学法科大学院(既修)中央大学法科大学院(既修・全額免除)
はじめに
私は、大学3年の6月から伊藤塾に入塾しました。弁護士を目指すきっかけになったことは、弁護士である父親と将来について話し合ったことでした。父親と一緒に田舎の事務所で働くことができたらきっと楽しいのではないかと考えてのことでした。少しスタートが遅いこともあり、法科大学院合格は心配でした。また、学部の授業で単位を落としていたものもあり、実力的についていけるか非常に不安でした。志望校は東京大学法科大学院を第一志望にしていました。せっかく基礎マスターで法律基本7科目を勉強したのだから、その全てが試験科目になっている東京大学法科大学院にしようと思いました。また、都心に憧れていたことも理由の1つです。
基礎的な法知識・法理論の修得について
基礎マスターを4 ヶ月程度で一周しました。また、実践が重要だと思い、基礎マスターを受講し始めてすぐに基礎マスター答練で答案を書き始めました。ただ、最初はA+、Aランク論点の規範と理由付けを覚えるので精一杯で、なぜそのような論点が重要なのか、他説と何が違うのかということもわからないままでした。そのため、答練では、問題提起の仕方も下手で、論点を貼っただけの答案しか書けず、ひどいときには、Aランク論点も落とすといった答案しか書けなかったのを覚えています。そして、3年の12月から論文マスターを受講し始めました。その頃には、42期のライブ講義ではすでに半分以上論文マスター講座の講義が進行していたため、追いつくのが結構大変でした。論文マスターを受講して、どういう形で論点を書けばよいのかが少しずつわかってくるようになりました。3年の1月以降は論文マスターを何回も繰り返し解くということをしていました。典型的な問題であれば、問題を見てぱっとわかるようになることまではできるようになったと思います。
法科大学院対策について
〈東京大学法科大学院〉
東京大学法科大学院対策として、2018年10月頃に法科大学院別法律科目論文模試(伊藤塾)を受講しました。マス目のなかに書かなければいけないのが、慣れていないこともあり難しかったです。また、何を問うているのかが判然としない(現場思考的な問題だが、書くべきことは本当に基本的な)ものが多く、点数は非常に低かったです。各科目平均75点はないと厳しいと先輩に聞いていたので、1科目もそれに達していないことに焦りを覚えました。また、東京大学法科大学院の過去問分析講義(伊藤塾)も受講しました。刑事系は典型論点を落とさないこと、公法系は問題文に忠実に、民事系は書けるところをしっかり書くというイメージを持ちました。これは今年の本番でも活きた考えであるように思います。そして、これは法科大学院のための勉強というわけではないのですが、コンプリート論文答練を2018年の予備試験の論文式試験の終わった後(8月)から始めました。論文マスターにない論点も実際に書く機会を得ることができ、結論だけは知っているような問題の書き方も学ぶことができたと思います。さらに、法科大学院入試直前は、論文マスターを1日30題近く解いていました。論点を拾えるかを重視していたため、1問に5分程度の時間をかけるだけでしたが、瞬発力を養ううえでいい訓練になったと思います。
おわりに
大学3年から受講しましたが、なんとか第一志望だった東京大学法科大学院に合格することができました。周りの友達にも伊藤塾に通っている人がいて、その人たちと一緒になって論文マスターを解いて、解答を見せ合って、互いに批評し合うことが何度かありましたが、自分と友達の実力さをまざまざと感じるいい機会になりました。友達の解答のなかには、素敵なフレーズ、覚えやすいフレーズがあり、それを真似することも表現力の向上につながりました。スタートが多少遅れても、法科大学院合格は十分に可能だと思います。