真の法律家・行政官を育成する「伊藤塾」
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「わかりやすく伝わる答案」という観点で勉強方法を集約

F.Iさん
東京大学法学部4年
予備試験とW合格・法曹コース
5年一貫型合格
【合格校】
東京大学法科大学院(既修)法曹コース5年一貫型

予備試験受験経験あり法曹コースで合格

受講講座:司法試験入門講座(本科生)、コンプリート論文答練

私の「推し講座」私の「推しフォロー制度」合格のカギ(秘訣)
予備試験論文直前答練カウンセリング制度(合格者・講師など)覚悟を決めること

はじめに

 私は、幼少期に家族のトラブルで弁護士の力を借りることになった際、人を助けることのできる弁護士という職業に漠然と憧れをもつようになりました。しかし、大学受験では法学部を目指して東大の文科一類を受験したものの、弁護士の具体的なイメージを持っておらず、他の同級生たちのように入学と同時に伊藤塾に入塾しようとは考えていませんでした。入塾するきっかけとなったのは、大学の授業で尊敬する弁護士の講師に出会い、自分も弁護士を目指そうと決心がついたためです。とはいえ、1年生の3月に入塾したものの、1年次がコロナ禍に見舞われたこともあって2年次は大学生活を謳歌しすぎてしまい、受講に着手したのは3年生になろうかという時期でした。

私の勉強法

◇基礎学習について

 基礎マスターは、2年生の3月頃から3年生の9月頃まで受講していました。最初は意味がわかりませんでしたが、とりあえず講師に言われるがままにテキストにマークをしている状態でした。しっかり復習をしていたわけではなかったので、すぐに知識は抜けてしまっていましたが、大学の授業の先取りのような形で、「聞いたことある」という意義や学説を増やしておけた点は役立ったと思います。とりあえずマークやメモをしていた部分も、論文の学習時に見返した際にわかりやすい目印となっていました。しかし、振り返ってみて、私自身の基礎マスター段階の学習はあまりうまくいっていなかったように感じます。サークルやアルバイトなど他にやりたいことがあるがゆえに「早く動画を観終えたい」という思いが先行し、復習にほとんど時間を割いていなかったためです。基礎知識のなさは最後まで課題だったので、この段階の学習の重要性は大変大きいように思いました。そのため、論文マスターと並行して進めるなどの工夫をすべきであったと後悔しています。また、テキストの量が多く管理が大変だったので、初期にデジタル化して利用しても良かったのかもしれないとも思っています。

◇論文学習について

 論文マスターについては、3年生の10月頃から3月頃まで受講していました。1周目はどのように答案を書いたら良いかが全くわからなかったため、基礎マスター同様講師に言われるがままにマーカーを引いていました。しかし、一通り受講した後、全く答案を書けるようにはなっていないことに気づき、衝撃を受けました(当然ですね…)。そこで、論文マスター答練や過去問答練と並行して、問題研究テキストをもう一度見返すことにしました。このときに、問題文を検討し、どのように論証とあてはめを使い分けていくのかというプロセスを実際に繰り返してみたところ、模範解答がどのように書かれたのかを理解できるようになってきました。答練は論証を見ながら取り組んでいましたが、問題文に羅列された事実が意味をもって立ち上がってくるように感じ、論文の起案がおもしろくなってきたことを覚えています。私は淡々と必要事項を暗記していくことがとても苦手なタイプだったので、講師の方がおっしゃるように、基礎マスターの暗記に完璧主義を持ち込まず、答案を書きながらインプットしていくという段階に早めに移行しました。この点が、知識は少なくてもなんとか論文は書けるという状態に持ち込めた理由ではないかと思います。

学生生活との両立について

 私は、大学1〜2年生ではアルバイト、サークル、民間企業の長期インターン、ボランティアに取り組み、サークルは3年生まで、アルバイトは4年生まで細々と続けてきました。私は怠惰な人間ですし、全ての時間を予備試験の勉強に捧げたわけでもなく、時間を有効に使いこなしていたわけでもありません。それでも合格できたのは、完璧主義に陥らず、「わかりやすく伝わる答案が書ける」という観点で勉強方法を集約・効率化できた点が大きいのではないかと思います。予備試験を目指している方は、大学生活を犠牲にしないと合格できないと思っているかもしれません。もちろん、何かを手放したことで得られるものもありますが、若いうちに経験をする機会は非常に貴重なので、後悔しないような挑戦をすることもおすすめです。

法科大学院入試との併願について

 予備試験の論文試験のために頑張って勉強していたので、法科大学院入試前は5年分の過去問を答案構成し、出題の特徴や書き方を確認するにとどめました。結果的に試験免除で合格できましたが、新たな知識を覚える必要は特になかったです。

法科大学院入試を「法曹コース」で合格された方

 東大の法曹コースは、通常の必修科目に加えて、実定法の必修科目がかなり増えるというものです。特に課題もないので、指定の科目を勉強して定期試験で良い成績をとれば、法科大学院入試で試験免除合格できる可能性が高まります。定期試験については、簡単なものではありませんが、基本的な論点を使って三段論法を徹底すれば、ある程度の成績はとれるものだと思います。大学の授業はかなりテンポが速く、ボリュームも多いのですが、予備試験の勉強をしていることで、要点をつかんだり答案を整理して書いたりすることにはそれほど苦労せずに学習することができました。

おわりに

予備試験に合格することができました。本当に大変でしたが、なんとかやってこられて一安心という気持ちです。伊藤塾からは定期的な情報提供やサポートをいただきましたし、受験の際に毎回届く伊藤塾長のメッセージもとても励みになっていました。自分1人で情報収集までするとなるととても大変だったと思うので、伊藤塾を利用して良かったと思っています。完璧な答案を書けたわけではなく、知識不足をごまかしてきた部分もたくさんあるため、司法試験に向けていっそう精進していきたいと考えています。 



※プロフィールは2023年度合格時点のものです。