インターネット講義があるので大学や予定との両立に困ったことはありません。

大学在学中

 Lさん(20歳)

慶應義塾大学法学部3年在学中
【受講講座】
司法試験入門講座本科生+リーガルトレーニング、短答マスター、実務基礎科目答練、口述模試 など
 

※プロフィールは、2011年合格時点のものです。


はじめに

 高校3年生の時、弁護士の先生とお話する機会がありました。その話を通じて、「弁護士っていいな」と思うようになったのが、私が法律家を目指すようになったきっかけです。
 入塾したのは大学1年の秋でした。春から入塾していた法曹志望の友人と理解度に差がつきはじめ、このままではまずいと焦って入塾を決意したのを覚えています。伊藤塾を選んだ理由は、第1に学内での伊藤塾の評判が高かったこと。第2に、伊藤塾長の話を生で聴いた際に、教え方が上手そうだなと思ったことです。大学の授業と異なり、伊藤塾では試験合格に適したわかりやすい説明がなされていて、すごく理解が進みました。それは伊藤塾で勉強する利点の1つかなと思います。

私がとった勉強方法 

基礎的な法知識・法理論の修得について

 基礎的な部分を勉強する際には、「つまりどういうことなのか、自分で言えるようにする」ことを意識してやっていくことが非常に重要なポイントだと思います。重要な定義や趣旨などについては最終的には暗記するとしても、暗記しただけで理解していなければ結局知識としては使えません。試験問題はほとんどの場合において、暗記したことがそのまま使えるような問題にはなっていないからです。そのような問題に対応できるようにするという点でも、基礎的部分の十分な理解は合格に必要不可欠だと思います。 
 その勉強に際しては、私の経験では、基礎マスターが非常に頼りになりました。基礎マスターは講師の方の説明がとてもわかりやすいです。また、ランク付けによって、暗記し書けるようにしておくべきことと理解しておけばいいことが明確に区別できるようになり、メリハリを付けて記憶・理解していくことができる点が私にとってはすごくありがたかったです。基礎マスターで利用するテキストには結構細かいところも書いてあるので、これで試験にあたっての基礎知識としてはほとんど十分なのではないかと思います(余白も大きいので、テキストに書いてない事項であってもどんどん書き加えていくことができます)。体感的には、予備試験合格のために必要な知識の8割くらいは基礎マスターで修得できたのではないかと思います。 
 勉強方法としては、定義などをマークし、カードを作って電車内などで何度も見直すようにしました。また、基礎マスターテキストは徹底的に反復しました。基礎マスターの講義を3時間分聴くごとに、その科目のそれまでにやった部分をテキストで最初からバーっと全部見直すようにしました(マークしたところやA・B+ランクのところなど、重要部分を中心に)。見直すときには、自分で書いてある内容を口で自分に説明しながら、きちんと理解できているのか確認していきました。このようなやり方だと、例えば民法の最後の方になるとその見直しだけで2~3時間かかるようになるので、なかなか辛かったです。しかし、それでも基本書を最初から見直すよりはよほど早いです。その意味でもテキストでの勉強は有効だったかなと思います。テキストを反復することで、だんだん知識の確認に要する時間が短くなってきます。とりわけ直前期の知識の総復習の際にその効果が出たと思います。

短答式試験対策について

 私は短答マスターを受講していましたが、時間が足りず半分くらいしか終わりませんでした。細かい知識よりも、基礎マスターでやるような基本事項を固めるのが先決だと思います。

論文式試験対策について

 論文式試験対策は論文マスターを中心にやりました。論文については、早いうちから書くトレーニングを積んでおくことが非常に重要であると思います。まだ勉強が足りないと思っていても、答練はどんどん受けるべきだと思います。私は、ベーシック論文答練を受けつつ、論文マスターの予習の際にAやB+の問題については実際に答案を書いてみる、復習の際に自分で模範答案を書いてみる、といったことをやっていました。時間はかかりますが効果はあると思います。

法律実務基礎科目対策について

 法律実務基礎科目については、法律基本科目の勉強もあり、短答式試験の試験科目にはないこともあって、なかなか手が回りにくいところかと思います。しかし、早期からきちんとやっておくべきだと思います。実務科目の学習を通じて、民事訴訟法、刑事訴訟法の理解がより深まるということもあります(特に刑事訴訟法などでは問題文を見て論点抽出する能力が上がったと感じました)。
 実務科目については、書くトレーニングがどうしてもおろそかになりがちなので、答練などを積極的に受けたほうがよいと思います。要件事実を実際にはどのように記載するかなど、理解していてもなかなか書けないということがあります。本番に慣れる意味でも重要だと思います。

一般教養科目対策につて

<1>短答式試験対策について
  一般教養科目については、法律科目が完璧な人以外は本格的な対策はすべきではないと思います。対策をしても効果があがるとは限らないところですし、対策しなくても大学受験の知識があれば何とかなります。私は全く対策をしませんでした。
<2>論文式試験対策について
  こちらも、知識を問うというよりも文章力や論理的思考力が問われているところだと思うので、取り立てて対策をする必要はないと思います。それらの能力は法律科目の各トレーニングの中で十分養えると思います。私はこちらも全く対策をしませんでした。

口述試験対策について

口述試験については絶対口述模試を受けるべきだと思います。本番の空気を知ることがなによりも重要です。加えて、実務的な細かいところにとらわれて民事訴訟法、刑事訴訟法の基本的知識をおろそかにすべきではないと思います。  

伊藤塾の学習と大学生活との両立について 

 私は秋から入塾した結果、常に半年分他の人よりも遅れていたので、受講にあたってはインターネット講義を最大限活用しました。インターネット講義は速度を変えることができるので重宝しました。また、何度でも聴き直せるのでわからない点や聴き取れない点があったときは聴き直して確認しました。学生の場合、自分の予定も沢山あるかと思いますが、私の場合インターネット講義があるので特に両立に困ったことはありませんでした。  

司法試験受験の準備として 

 労働法については、春から自分なりに学習を進めてきました。今後は、今までの復習をしつつ、司法試験受験に向けて、事実認定や当てはめの能力などを特に磨いていきたいと思っています。  

合格後を見据えて 

 合格後は、町弁(町医者的な弁護士)になりたいと思っています。社会的に弱い立場にいる方々の視点にたって、ものを考えるという姿勢を忘れずに、実力のある良い弁護士になりたいと思います。  

最後に 

 合格するのは自分一人の力ではないと思います。少なくとも私は、周りの人、特に家族の精神的、金銭的な支えがあったからこそ最後まで受験に集中して頑張り抜くことができたんだと思います。私を見守ってくれている人たちに喜んでもらいたい、期待に応えたいというのが、自分を動かす最大の原動力でした。頑張ってください。