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受験指導校に疑問を持つよりも、何よりまず基礎を習得しなければ合格できない。

D.Wさん
大学在学中合格
【予備試験合格時】東京大学法学部4年

受講講座:司法試験入門講座 本科生、予備試験答練パック、予備試験口述模試など

法律の学習を始めた理由私の「推し講座」私の「推しフォロー制度」合格のカギ(秘訣)
資格の安定性 コンプリート論文答練試験情報提供(マイページ・メールなど)継続

 

はじめに

大学1年の末にコロナが流行を始め、大学2年の前期は全てオンライン授業となり、大学生活や就職の先行きに著しい不安を抱きました。ろくに大学生活を送っていない中で就職活動ができるのか、大学の授業についていけるのか不安になり、確かな資格として法曹が選択肢に上がりました。もっとも、凡人である以上、独学で予備試験などに受かる能力は全くないと分かっていたこと、独学で受験して失敗し続けた方の体験談などを拝見し恐怖を感じたことから、何らかの受験指導校を活用することにしました。
周りにも伊藤塾に通っている人が多かったこと、確かな合格実績があることから伊藤塾を選びました。

私の勉強法

基礎学習について

最初は、基礎マスターの復習を丁寧に行い、細かい部分まで覚えていました。しかし、とてつもない時間がかかること、全体像がわからないまま細かいことを覚えても無駄なことに気づき、基礎マスターについてはとにかく高速で1周することを目指すことにしました。予習は一切せず、復習も重要部分だけにとどめて全体像をつかむことに全力を尽くしました。
伊藤塾のテキストは網羅性には比較的優れているので、AランクやBプラスの論点を押さえれば、全体像をつかむのには十分です。多少復習が雑になっても良いので、早く1周することを目指しましょう。
また、この段階ではアウトプットは不要です。短答の過去問に手を出しても、まだ習っていない分野の知識が求められて解けずに苦しむだけになると思うので、とにかく1周しましょう。2週目以降は確実に1周目より楽になるので、細かい部分にも目を向けるようにしましょう。基礎マスターに書いてある何気ない短答知識が、論文や口述で役に立つということも多々あるので、最終的には基礎マスターの知識全部を体得することができるようにしましょう。

◇論文学習について

憲民刑は論証を全く覚えていなかったので、1文字も書けませんでした。そこで、論文マスター1周目は予習をせず、論証の暗記と並行しながら受講をしました。論文マスターの問題はかなりの数があるので、受講しているうちに自然と頭の中が整理され、論証の暗記も効果的に進められます。2周目以降は答案構成を行い、論点の把握と問題の解き方を身につけることを意識しました。
商訴は講師から基礎マスター対応部分の復習範囲を指定されるので、論文マスターの予習として基礎マスターテキストの復習と論証の暗記に努めました。2周、3周…と繰り返すうちに、復習も高速で進められるようになると思います。
なお、憲民刑、商訴いずれも論文マスター段階で答案を一から書くことはせず、答案構成にとどめていました。時間があればやった方がいいのかもしれませんが、答案構成だけでも効果は十分だと思いますし、答案作成に時間をかけすぎて狭い範囲の勉強しかできないのならば本末転倒です。自分はコンプリート論文答練の段階になって初めて答案を一から書くようになりました。

◇短答式試験対策について

短答の対策を早くから始めるのはあまり効果がないと思います。論文マスター、コンプリート論文答練を通じて基本的知識や論証(とその使い方)を確実に押さえていれば、その応用で短答の問題はある程度解けるようになります。従って、短答特有の勉強を始めるのは2月3月頃からでも十分間に合うと思います。
短答で何よりも大事なのは過去問です。肢ごとに正誤の記録をつけておき、最終的には全ての肢で正誤が答えられるようになることを目指しましょう。また、商法については、論文で細かい条文が問われることが多いので、知らない知識、条文が出てきたら必ず六法を見る習慣をつけておくと後々楽になります。

◇論文式試験対策について

私は論文マスター段階では答案を全く書かなかったので、コンプリート論文答練になって初めて書き始めました。まずはコンプリート論文答練の進行に応じて論証を覚え、答練に臨みました。最初のうちは時間内に書き上げることにとても苦労しましたが、そのうち慣れます。コンプリート論文答練は復習になるだけでなく、重要だけど知らなかった論点、修正した方がよい論証などを知る機会になります。すでに全体像がつかめている分、新しい論点が出てきても身につけるのは大して難しくないので、どんどん新しい知識を身につけましょう。論文直前答練は、短答で失われてしまった論文の感覚を取り戻すのに最適なので、ぜひ受講しましょう。

◇口述試験対策について

民事は大島本、刑事は基本刑法ⅠⅡ、基本刑事訴訟法ⅠⅡを通読しました。また、民事訴訟法の細かい知識面は基礎マスターのテキストで復習しました。
口述試験は慣れがとても大切なので、論文発表後はすぐに伊藤塾の口述模試に申し込んで、口述再現を獲得しましょう。模試では試験官の方から入室方法や話し方に至るまでフィードバックをもらえるので、ポイントはメモして本番で点数を落とさないように全力で臨みましょう。

「学生生活との両立について」

私は2年コースで受かるつもりだったので、時間には比較的余裕がありました。サークル活動もやめることなくずっと続けています。ずっと勉強し続けるというのは、1週間・1ヶ月程度ならともかく、1年単位で続けることはかなり難しいと思いますし、勉強しかしていないと就活の際に困ることもあると思うので、サークル活動は適宜続けた方が良いのではないかと思います。
また、長丁場の戦いになることは明らかなので、どうしてもやる気が出ない場合は完全に勉強のことを忘れて旅行に行く、1日休むなどの息抜きを取ることもとても大切です。

おわりに

予備試験に合格しても学習の継続を怠らず、確実に司法試験の合格をつかみ取りたいと思います。
受験指導校の教材の正確性や網羅性に疑問を持っている方もいらっしゃるかもしれませんが、何よりもまず基礎を修得しなければ基本書もしっかり読めないと思うので、割り切って使い尽くす気概で臨みましょう。 



※プロフィールは2022年度合格時点のものです。