明日の法律家講座 バックナンバー
明日の法律家講座 東京校第186回
2011年10月22日(土)実施
『法曹』から拡がる可能性〜検事経由再生可能エネルギープロジェクトロイヤーへの道〜
【講師】
若林 美奈子 氏 (日本及び米国ニューヨーク州弁護士、オリック・ヘリントン・アンド・サトクリフ外国法事務弁護士事務所オブ・カウンセル)
講師プロフィール
若林 美奈子 氏 (日本及び米国ニューヨーク州弁護士、オリック・ヘリントン・アンド・サトクリフ外国法事務弁護士事務所オブ・カウンセル)
2002 現渥美坂井法律事務所・外国法共同事業
2003 米国シカゴ大学ロースクール(2004年LL.M.取得)
2004 オリック・ヘリントン・アンド・サトクリフLLPニューヨークオフィス(エクスターン・アソシエイト)
2005 現渥美坂井法律事務所・外国法共同事業パートナー
2006 オリック・ヘリントン・アンド・サトクリフ(東京オフィス)
現在 オリックグローバル・ファイナンス(エネルギー・インフラ)部 オブ・カウンセル
【最近の主なセミナー】
米国における再生可能エネルギーの最新動向:太陽光発電および洋上風力発電 (2011.6海外投融資情報財団)
講師からのメッセージ
世界の風と太陽を追う仕事 --- これが現在の私の仕事です。
各国での風力や太陽光・太陽熱の発電プロジェクトを、リーガルの立場からバックアップするだけでなく、より主体的に働きかけて促進してゆくこともできる仕事で、リーガルが入ることにより、仕事自体の可能性、ひいては再生可能エネルギーの可能性さえも拡げられる未知の可能性を内包した分野です。
おそらく、みなさんが現在思い描いていらっしゃる法曹の仕事とはやや異なると思いますし、この分野にいる日本の法曹はまだまだ稀です。私自身も、法曹を目指していたころには想像すらできなかった分野でした。「想像すらできなかった」というのは、現在の仕事だけではなく、法曹の世界に入ってからの日々すべてが、想像を超える新しい出逢いと発見の連続でした。そうした中で、私の場合は、法曹を目指していたころには考えもしなかった経験を検事時代にし、それによって、それまで思ってもみなかった目標を漠然と掲げるに至ったものの、それに沿うものが当時は見当たらず、様々な経験を通じて何ができるのか模索し続け、辿り着いたのが現在の仕事でした。
日々変化してゆく時代の流れの中で、日本の法曹も、これまでの枠組みに囚われず、活躍の場を大いに拡げてゆくべきステージにきています。法曹資格というのは1つのツールに過ぎませんが、それを活用することによって拡げられる可能性は、みなさんが想像しているものより、はるかに大きいのではないかと思います。
今回は、私が法曹の世界に入って犯人を追う仕事から風と太陽を追う仕事に至るまで、また、今実際にどんな仕事をしているのかを中心にご紹介します。より多くの方に法曹資格というツールへの興味を持っていただき、それをより広い分野で活用し、様々な可能性を模索していただけるきっかけになれば幸いです。