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明日の法律家講座 東京校第223回

2014年8月30日(土)実施
 

労働法の正義を考えよう~使用者側弁護士の立場からみた、労働法の「ひずみ」とは~

【講師】 
倉重 公太朗 氏(弁護士、「安西法律事務所」所属、元伊藤塾塾生)


講師プロフィール

倉重 公太朗 氏(弁護士、「安西法律事務所」所属、元伊藤塾塾生)

倉重 公太朗 氏
慶應義塾大学経済学部卒業 
安西法律事務所所属
伊藤塾基礎マスター10期生
第一東京弁護士会所属(58期)
第一東京弁護士会労働法制委員会外国法部会副部会長
経営法曹会議会員
日本CSR普及協会雇用労働専門委員
経営者側労働法専門弁護士。労働審判・仮処分・労働訴訟の係争案件対応、団体交渉(組合・労働委員会対応)、労災対応(行政・被災者対応)を得意分野とする。企業内セミナー、経営者向けセミナー、社会保険労務士向けセミナーを多数開催。
 
著作は多数あるが、近著に「なぜ景気が回復しても給料は上がらないのか」(労働調査会 著者代表)、「企業労働法実務入門」(日本リーダーズ協会 編集代表)等がある(「Amazon 倉重」 で検索)
 

講師からのメッセージ 

 「ブラック企業」という言葉をネット上などで見るようになってから久しく、労働法を守らない企業に対する風当たりは厳しい世の中になっています。もちろん、悪質な企業に対してその是正を求めるのが法律の役割の一つです。
 しかし一方で、労働法遵守を叫ぶがあまり、逆に犠牲になっている労働者がいることをご存じでしょうか。
 法律は常に正しいのでしょうか?
 労働法といえば、使用者と労働者の対立構図で議論が進むことが多いのですが、実は、正社員と非正規との間など、「労労対立」の場面も少なくありません。なぜなら、究極的には、労働問題は賃金原資の適正分配というパイの問題になるからです。
 世代間の公平、実績に対する公平な処遇などを考えたときに、本当の意味での労働法の正義とは何か、これまで教科書で学んでいただけでは分からない価値観があることをお伝えしたいと思っています。
 私も伊藤塾の卒業生として、これから法曹を志す皆さんと一緒に、真のブラック企業対策とは何か、非正規雇用対策とは何か、そして、「今後の労働法はどうあるべきか」などを考えていきたいと思います!