明日の法律家講座 東京校第353回
2024年10月19日(土)実施
グローバル南北戦争の時代と日米安保体制の行方
講師
白井 聡 先生
(京都精華大学国際文化学部准教授)
1977年東京都生まれ。京都精華大学国際文化学部准教授。一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程単位修得退学。博士(社会学)。専攻は政治学・思想史。『永続敗戦論―戦後日本の核心』(2013年)により、石橋湛山賞、角川財団学芸賞、いける本大賞を受賞。同書は、韓国、台湾で翻訳されている。他の著書に、『国体論―菊と星条旗』(2018年)、『武器としての「資本論」』(2020年)、『主権者のいない国』(2021年)、『長期腐敗体制』(2022年)などがある。
講師からのメッセージ
ロシア・ウクライナ紛争の勃発以降、世界の秩序は急速に混沌化しつつあり、さまざまな地域で紛争が実際に発生したり、緊張が高まるなど、「グローバル南北戦争」とも呼ぶべき状況が現れてきた。
この状況は、アメリカを中心とする先進諸国のグローバルな支配力が低下することによって、生じてきたものである。
ゆえに現在、対立軸は「G7体制対グローバル・サウス」というかたちで形成されつつある。
このような情勢下で、岸田政権が進めてきた軍拡と日米安保体制の強化策が何を意味するのか。受講者には、今日の世界情勢の根本的見取り図とそのなかで日本の対米従属体制が向かいつつある道がいかなるものであるのかを理解してもらいたい。