明日の法律家講座 バックナンバー
明日の法律家講座 東京校第319回
2022年9月10日(土)実施
「企業法務とは? ~具体的業務と求められる資質」
講師プロフィール
葉玉 匡美 氏(弁護士、「TMI総合法律事務所」パートナー)
1984年 3月 | 久留米大学附設高等学校卒業 |
1989年 3月 | 東京大学法学部卒業 |
1991年 4月 | 最高裁判所司法研修所入所 |
1993年 4月 | 検事任官 |
2001年 4月 | 法務省民事局付検事(会社法・社債等振替法立案担当) |
2006年10月 | 東京地方検察庁特捜部検事 |
2007年 4月 | 第一東京弁護士会登録 TMI総合法律事務所にパートナーとして参画 |
2008年 4月 | 上智大学大学院法学研究科教授(〜2018年3月) |
2008年12月 | 日本経済新聞「2008年に活躍した弁護士ランキング」企業法務部門1位 |
2022年 4月 | 東京大学大学院法学政治学研究科 客員教授 |
「新・会社法 100問」等著書・論文多数
取扱分野
税務争訟/商事関連争訟/M&A/遺産分割協議/遺言関係/知財争訟/起業・株式公開支援/コーポレートファイナンス/カルテル・談合/私的独占・不公正な取引方法/企業結合/下請法/景品表示法/コーポレートガバナンス/広報法務/リスクマネジメント/不正調査/反社会的勢力対応
講師からのメッセージ
私は、もともと「弁護士になりたい」「検事になりたい」等という夢や希望をもって司法試験を受けたわけではありません。大学4年生の時に「このまま就職するより、一回だけ、司法試験を受けてみよう。」という、わりといいかげんな動機で勉強を始め、伊藤塾長の下で猛烈に勉強したら1年後に勢いで合格してしまったという感じです。実際、合格発表前に、ある銀行から内定をもらっていたので、あの時不合格なら、今頃、銀行員だったと思います。ただ、司法試験に合格したおかげで、その後の約30年間に、司法試験予備校講師、検事、法務省民事局付検事(立法担当)、弁護士、法科大学院教授と様々な立場でエキサイティングな案件に携わることができ、今も、日々仕事が楽しくてたまりません。「初志貫徹で一生一つの道を極めていく」のは苦手ですが、「どんな事件でも他人には真似できない解決をもたらす」というのは結構得意です。法律は、人間関係の軋轢を事前又は事後に解消するための道具です。企業実務においても、ガバナンス・財務・取引等において「他人に迷惑をかけることなく事業活動するためにどうしたらよいか」という事前の仕組みづくりや、「役職員が会社や第三者に損害を与えた疑いがあるけど、どうしたらよいか」という事後的対応の面で、様々な法律が使用されています。明日の法律家講座では、私の経験を踏まえながら、企業活動における法律という道具の使い方をお話しようと考えています。