伊藤塾秋桜会自主勉強会『行政書士法と実務シーズン4』実施報告

第2回 行政書士法と実務シーズン4

【実施日時】
2017年11月05日 日曜日  14:00~17:00
【参加人数】
メンバー参加者19名

【勉強会の内容】

1.第1回講義、行政書士業務の復習
講師:行政書士 鈴木 篤
前回の行政書士法の目的(法第1条)、業務(第1条の2~第1条の3)、業務の制限(第19条)及び業務違反の罰則((第21条)を中心に復習をいたしました。前回不参加のメンバーでも、今回の内容を学べるよう、ポイントを解説いたしました。

2.行政書士事務所作りの基礎(第8条~第13条の2)
講師:行政書士 菖蒲 悠太
   慶應義塾大学法学部
   東京都行政書士会大田支部 理事
行政書士の義務(法第8条~第13条の2)を中心に、行政書士事務所作りの基礎を学びました。行政書士実務家として活躍されている菖蒲先生が、実際に使用している、事件簿や報酬額表の資料を写真で紹介されました。行政書士の義務の条文により、行政書士事務所に法的に最低限備えなくてはならない物があることを確認することができました。

3.行政書士と他士業の業際問題
講師:行政書士有資格者 宮崎 貴博
   早稲田大学法学部、上智大学法科大学院
   司法試験最終合格
行政書士法第1条の2第2項「…他の法律において制限されているもの…」に関係する、弁護士、司法書士、税理士及び社会保険労務士の他士業法から、それぞれの独占業務を確認し、行政書士との業際問題を紹介いたしました。


【今後の課題】
他士業との業際問題について、行政書士業務と一緒に講義をすることで、理解が深まると思いました。次年度は、業務の講義内容に他士業との業際問題を含めるようにいたします。行政書士事務所作りの基礎は、開業準備中や開業したばかりの参加者に、すぐに実施できる内容だと思いました。次年度では、さらに具体的な内容を盛り込んでみようと思います。

【総評】
前回の参加人数が思うように伸びなかったため、今回はご案内を充実させたところ、19名での開催が実現できました。講師の先生方には、ノウハウを提供していただき、とても感謝しております。
先輩が後輩を教えるということは、先輩自身も行政書士制度や業務を学び直すきっかけにもなり、より理解を深めることができます。後輩も、自分に近い先輩だからこそ、質問やちょっとした悩みを相談することができます。この勉強会に参加することで、先輩を含めた全員が学ぶことができます。今後も勉強会を継続し、行政書士法を学んでいきたいと思います。

平成29年11月13日
報告書作成者 鈴木 篤

第1回 行政書士法と実務シーズン4 (全3回)
【実施日時】
2017年07月02日 日曜日  14:00~17:00
【参加人数】
メンバー参加者12名

【勉強会の内容】

1.行政書士法の概要
講師:行政書士 鈴木 篤
行政書士の歴史に触れ、行政書士の存在意義を確認しました。行政書士法にはどのような条文が規定されているのか、各自、条文を確認しながら全体を学びました。また、行政書士法施行規則の全体に触れ、行政書士法との関わりについて学びました。

2.行政書士業務概論
講師:行政書士 山田 健太郎
 行政書士法第1条の2~第1条の4を中心に行政書士業務を学びました。行政書士法第1条の2では、行政書士の業務である、①官公署に提出する書類の作成、②権利義務に関する書類の作成、③事実証明に関する書類の作成が第19条第1項及び第21条第2号に罰則規定があることから、行政書士の独占業務であることを確認しました。第1条の3には、非独占法定業務が定めされており、同条第1項第1号の「代理」とは、書類作成までの過程を代理できるということを確認しました。

3.ディスカッション
講義後、ディスカッションを行いました。参加者から、法定相続情報証明制度、行政書士登録の際の事務所の探し方等について質問があり、先輩会員が回答をしました。わからない部分は参加者全員で考え、議論を重ねました。

4.勉強会後
勉強会後は懇親会を開催し、9名の参加があり、それぞれ親睦を深めることができたと思います。

【今後の課題】
ディスカッションでは、法定相続情報証明制度の実務での利用について質問がありましたが、新しく始まった制度のため、よい回答ができませんでした。
今後は時事ネタについても話し合えるよう、業界で注目度の高いことは、準備をしたいと思います。

【総評】
今回から新しいシーズンがスタートしました。シーズン4の参加者は6名で、行政書士事務所、法律事務所及び社会保険労務士に勤務されている方や司法試験の勉強中の方など、勉強熱心な方が多く集まりました。
次回以降も、引き続き実務に直結する勉強会を開催していきたいと思っております。