講座テキストなどを隅々まで反復読み込みすることが平凡ながら大事
小中 鉄雄 さん(50歳)
[受 講 講 座] 行政書士ペースメーカー講座
※プロフィールは、2012年度合格時点のものです。
行政書士試験との出会い
大学は法学部でしたが、長らく国際協力の世界で勤務してきたため、法律でも特に国内法からは遠ざかっていました。近年国際協力分野でも、国内のNGOなどとの連携が重要視されてきており、たまたま関連部署に配属になったところ、こうした大規模ではない民間団体に対し、自分自身の知識や個人資格などで何か協力はできないか考えるようになりました。
他の指導校で基礎的な学習を受けましたが、法令科目の成績も伸びず、法律専門の受験指導校として著名な「伊藤塾」で、厳しく指導いただくことが適切と判断し、爽やかな印象の志水講師の講座を選びました。
受験勉強中で、辛かったこと・嬉しかったこと
やはり仕事をしながらの受験勉強は、毎日コンスタントにはいかず、通勤電車の中でテキストを読んでいても、思わず眠り込んでいたりもしました。また、40代後半以降になると体力的にもなかなか厳しい面がありました。
他方で、民法などで勉強していた知識が日常業務での判断に役立ったり、新聞などを読んでいても、世間の出来事への関心や理解が深まった部分も多くあったかと思います。そういう観点では、資格試験勉強は個々人の眠っていた新たな能力の開発、キャパシティー・デベロップメントの契機になるものといえるかもしれません。
私がとった勉強方法
開始段階の勉強法について
特に民法・行政法については、講座テキストなどを隅々まで反復読み込みすることが平凡ながら大事かと考えます。
他方、憲法については、判例などの考え方の構成理解に留意し、時間はあまりかけないようにしました。
条文の暗記等は苦手でしたので、この点は「伊藤塾1分マスター行政法 重要条文編」(中経出版)を活用し、通勤電車の中でゲーム感覚で覚えました。
一般知識については、試験に関連しそうな記事をこまめにチェックしました。
直前期の勉強法について
伊藤塾講座で配布された答練資料や模試の復習を徹底しつつ、記述式対策に力点を置いて、市販の記述用問題集も併用して、とにかくひたすら手を動かしました。
また過去の試験で、一般知識で思わぬつまずきもあったので、伊藤塾講座の資料に加え、時事関連をまとめた本にも一通り目を通しました。
私の合格ポイントと反省ポイント
受験3年目ということもあり、勉強そのものというより気力の維持に苦心しました。そのため、行政書士試験と一部接点のある、個人情報保護士や宅建の試験にもチャレンジして、緊張感の持続に努めたのもよかったかと思います。
反省ポイントとしては、条文暗記を軽視したのと、模試などでは安定していた一般知識に本番では足をすくわれたこと、が挙げられます。
自宅での学習と伊藤塾の個別フォロー
通学受講生だったので、講座での配布資料を自宅で復習することを徹底しました。自身の自宅学習は休日が中心で、平日は夜間のみであったので、平素の復習は休日に片付けるようにしました。
また、節目節目での無料ゼミでのフォローは、ポイント解説や配布物も充実しており、また志水講師の言葉も励みになりました。
最後に
長く国際協力に従事してきたので、行政書士の資格も、国際協力NGOの設立や、外国人関連の業務の支援に絞って活かしていこうと考えます。また、可能であれば他の関連資格にもトライして、多面的でシームレスな対応ができるようにもなりたいと思います。
社会人で資格試験合格を目指す場合、時間面・体力面の制約に加え、駄目でも仕方ないという甘えにも注意が必要です。他方、経験の豊富さから、法律が想定する局面へのイメージも湧きやすいと思いますので、家族の理解なども得つつ、あきらめずに頑張ってください。
受験勉強中の思い出
左は若い頃読み法律を学ぶきっかけとなった宮沢俊義先生の「憲法講話」、右はおなじみの伊藤塾長の「合格のお守り」です。怠け心が出た際にお世話になりました。