基礎を盤石にすることが大切だと身に浸みました
正岡 悠司 さん(33歳)
[受験回数] 3回
[受講講座] 行政書士ペースメーカー講座、行政書士合格講座
※プロフィールは、2012年度合格時点のものです。
行政書士試験との出会い
学生時代に法律学は専門的に学習していました。しかしいざ社会に出て、勤務先で総務部へ配属になり、会社法務に関わるようになると、その知識が偏っていたり、肝心な部分が抜け落ちていたりしていました。
行政書士試験は、憲法・民法・行政法・商法などを網羅しており、基礎を学び直すにはピッタリの資格だと思い、受験を志しました。
また、企業内ではコンプライアンス体制の強化など、特に紛争を防ぐ予防法務の重要性に肌で感じていたので、予防法務の専門法律家である行政書士の将来性に、強い魅力を感じました。
受験勉強中で、辛かったこと・嬉しかったこと
社会人受験生の共通の悩みだと思いますが、学習時間を捻出するのに苦労しました。平日は、通勤時間や昼休みに加えて、帰宅後3時間程度を学習に充て、休日は5~6時間は机に向かう生活でした。
特に直前期は、通勤で自宅から駅に向かう片道10分間のみが自由時間だったように感じます。
ただ、時間に追われる生活の中で、妻が色々とサポートしてくれたのがとても嬉しく、感謝しても感謝しきれません。
私がとった学習方法
学習開始段階
受験1年目は独学で学習を始めました。「テキストを読んで過去問を何回か解けば合格できるのでは」と軽く考えていたのですが、結果は当然不合格。相手(試験)をしっかり知り、対策を立てることの重要性を痛感しました。
受験2年目は、独学ではなく受験指導校で学習することにしました。伊藤塾は司法試験でも実績があり、独学時に使っていた伊藤塾のテキストがわかりやすかったため、迷わず入塾しました。
合格には解答力が足りなかったと思い、ペースメーカー講座を受講しました。結果は不合格。結局、基礎力がまだまだ足りていなかったのです。謙虚に基礎を盤石にすることが大切だと身に浸みました。
そして受験3年目。基礎の基礎からやり直すべく、合格講座を受講。ようやく自分の基礎力不足を実感して、講義を受けました。インターネット受講だったため、いつでも講義をネットで見ることができました。複数回視聴して知識の取りこぼしがないように心がけました。
直前期の勉強法について
7月以降からはアウトプットの量を増やしました。特に、憲法・民法・行政法は、テキスト素読と過去問解答を交互に繰り返して、基礎の定着と解答力の強化を行いました。過去問題集など伊藤塾の教材は合格レベルに対して過不足なく、しっかりこなせれば着実に合格に見合う実力を付けられると思います。また問題の解説が丁寧で、周辺知識を付けるのにも活用できました。
総論「私の合格ポイントと反省ポイント」
合格の勝因は、基礎の定着とアウトプット(問題演習)の繰り返しに尽きると思います。どれだけ講義を聴いて、テキストを読んでも、それを解答するプロセスに活用できなければ、本試験で正答することはできません。特に、知識優位型の科目である行政法は、基本事項の解答のパターンを身につけることで、安定した得点を期待できます。
一方で、反省点もアウトプットに関してです。最後まで民法の得点力が不安定で、知識や思考に濃淡があったのですが、早いタイミングから民法の問題演習を繰り返していたら、もっと得点が伸びたのではないかと思います。講義と並行して、できるだけ早い段階からの問題演習が効果的だと思いました。
自宅での学習と伊藤塾の個別フォロー
インターネットがつながる環境であれば、場所・時間を問わず講義が視聴できたことが大きかったです。幸い、会社・上司も理解があったので、昼休みに自席でお弁当を食べながら講義を視聴して復習したり、帰宅後は深夜まで視聴できたりと。社会人受験生は常に時間を捻出するのに苦労しますが、インターネット講義がうまくそれをサポートしてくれたと思います。
最後に
勉強に本腰を入れて取り組みだした途端に、先輩・友人・上司からの誘いが増えたり、後輩の結婚式の二次会幹事を頼まれたり、仕事では新しいプロジェクトを担当させられたり……。限られた時間の中で、「どうして勉強の邪魔ばっかりするんだよっ!」と思いましたが、私のことを気に掛けてくれる周囲の人たちがいて、頼りにしてくれる後輩がいて、会社が期待してくれていることに、ふと気付きました。それは、この受験生活がなければ気付くことはありませんでした。
社会人だから感じることができるこの社会との絆は、これから法律家として生きていく中で、大きな財産になると思います。
時間のやり繰りや、忙しさに悩むことも多いですが、社会人受験生の皆様が、社会との繋がりを大切にできる行政書士となられますよう、皆様よりほんの少しだけ早く合格した者として、心から応援します。
受験勉強中の思い出
重要ポイントをマーキング、さらに追加情報の書き込みと、暗記事項は大きめのポストイットに図示して貼付しました。
自宅のデスクは、昨年1年間で一番長く過ごした場所です
相棒となった自宅のPCと、直前期に届いた志水講師からのメッセージです。