2009年8月衆院選 違憲無効訴訟 最高裁大法廷 口頭弁論&判決

「1票の格差」をめぐる2009年8月衆院選の無効請求訴訟で、2009年12月28日大阪高裁での判決を皮切りに、8高裁・支部で判決が出されました。各高裁での判断が分かれたことで、最高裁の判断が注目されるなか、2011年3月23日ついに、歴史的判決がなされました。
真の民主主義獲得のために、伊藤塾長をはじめ、多くの伊藤塾出身の法律家が活動しています。今後も「一票の格差」問題に関する訴訟、判決にご注目ください。
また、多くの方に「自分ごと」としてお考えいただければと思っております。

福田博氏(元最高裁判事、現弁護士、「西村あさひ法律事務所」顧問)論文(3月23日の最高裁大法廷判決に関して)<2011/5/12掲載>

2010年5月22日実施の伊藤塾東京校第164回「明日の法律家講座」でご講演いただいた福田博先生(元最高裁判事、現弁護士、「西村あさひ法律事務所」顧問)より、3月23日の最高裁大法廷判決に関し、論文をお寄せいただきましたので、掲載致します。なお、この論文は、もともと、福田先生が、社団法人「霞ヶ関会」に寄稿されたものですが、転載については、社団法人「霞ヶ関会」のご許可をいただいております。

「1人1票」は憲法上の原則 −最高裁判決の意義と今後の課題  伊藤真

法学館憲法研究所ホームページ「今週の一言」に伊藤真塾長(法学館憲法研究所所長)のコメントが掲載されました。(2011/4/11)
法学館憲法研究所ホームページはこちら LinkIcon

2011年3月23日(水)判決! 違憲判断!!

最高裁大法廷は、2009年8月の衆院選の小選挙区の区割りを違憲状態と判断しました。
抽選にはならなかったものの、口頭弁論同様多くの方が、傍聴券を求め最高裁判所に並ばれました。入廷シーンの撮影にも、報道各社が駆けつけており、注目度の高さを感じました。
判決後、正門前には、多くの報道陣が待ち構えており、夕方のテレビニュースやインターネット上のニュースでも取り上げられました。

三宅坂交差点「三宅坂小公園」にて

ニュース映像でも流れた入廷パレード

傍聴券を求め、待つ人々

判決後、旗出し会見の様子

取材に駆けつけた報道各社

違憲状態判決ではあったが、
一人一票を認めた最高裁判事は
たったの3人・・・

最高裁判決文を読んでみよう!

全国で提訴された選挙無効請求訴訟の最高裁判決。判決理由骨子と伊藤塾長が担当している8件の事件のうちの1つである東京1区の判決文を掲載します(その他の判決も内容は同様です)。
また、この判決を受けて、日本弁護士連合会から会長声明が出されました。
 
判決理由骨子 平成22年(行ツ)第199号 判決文(東京1区)
日本弁護士連合会 会長声明(日本弁護士連合会サイト)
 
一人一票実現国民会議サイト 速報ページ *大阪府第9区の判決や補足意見などが見られます

2011年2月23日(水) 13:30 大法廷開廷!

最高裁判所大法廷 口頭弁論 実況中継!!

口頭弁論は、90分。原告代理人(升永英俊弁護士、久保利英明弁護士、伊藤真弁護士)による意見陳述と国側指定代理人による意見陳述が行われました。
 
上告代理人 弁護士 伊藤真(塾長)の最高裁判所 大法廷 口頭弁論再現をPDFにて掲載しました。
傍聴された方も、されなかった方も、ぜひご一読ください。

抽選に外れた方、傍聴に来られなかったみなさんへ

最高裁まで足を運んで頂きありがとうございました。これだけ多くの方が傍聴したいと詰めかけた大法廷弁論は初めてだそうです。皆さんのその思いが必ずや日本を1人1票が実現した真の民主主義国家にします。
法廷では限られた時間の中でしたが、私なりに精一杯頑張って弁論をしてきました。今後も最高裁判決もありますし、また、今後の選挙無効訴訟の傍聴もどうかよろしくお願いします。
 
伊藤真

傍聴整理券を求めて並ぶ人々

傍聴整理券を求めて・・・

当日は、155席分の傍聴券を求めて、傍聴希望者が12:30ごろから整理券配付場所の南門前に並び始め、最終的には218名が整理券を受け取りました(若干遅れたため、整理券を受け取れなかった方もいらっしゃったようです。時間厳守で!)。
残念ながら外れてしまわれた方も、この裁判がこれだけの方に注目されているという印象付けには意味のある行動ですので、これに懲りず、今後もこの裁判にご注目ください。
また、整理券配付前には、ニュースなどに使用されるパレード(入所シーン)の撮影が正門前で行われ、プロ野球ヤクルトスワローズ元監督の古田敦也さんも参加され、100名規模のパレードになりました。夕方のNHKニュースで放送されました。

熱心に耳を傾ける会見参加者のみなさん

左から 久保利英明弁護士 升永英俊弁護士 伊藤真弁護士(塾長)

記者会見

当日夕方4時から、弁護士有志の方々による一般メディア向けの記者会見が行われました。この様子は「ニコニコ動画」さんで生中継されました。その他にキー局の報道カメラが5台。報道記者や一般の方で、用意されていた60席はすぐに満席となり、通路にも椅子を並べ、立ち見も出るほどでした。参加された皆さんは、各地から来られた弁護士による説明・訴えを、熱心にメモをとりながら聴いていらっしゃいました。
開始後、しばらくして爆風スランプのサンプラザ中野くんさんも記者会見場へいらっしゃいました。突然の登場で会見場はザワザワ・・・ 壇上で一人一票実現に向けた応援歌「ONE for ONE~#ippyoの唄~」の制作に至った経緯などをお話されました。この「ONE for ONE~#ippyoの歌~ 」はiTunesで好評発売中!

この曲は、Twitter上で、サンプラザ中野くんさんがご自身の投票価値の低さに驚き、つぶやかれたところ、ある一人の伊藤塾塾生がサンプラザ中野くんさんに、曲作りを依頼したところからスタートし、完成しました。
Twitter上でやり取りしていたお二人は、この会場で初顔合わせとなり、会見終了後、固く握手を交わされていました。
Twitterで最新情報をチェック! (一人一票実現国民会議 @hitori_ippyo) LinkIcon

各高裁・支部での判決

裁判所 判決日 判決 高知3区を1票としたとき
大阪高裁 H21.12.28 違憲・違法  0.6票(大阪1区)
広島高裁 H22. 1.25 違憲・違法  0.7票(広島1区)
福岡高裁那覇支部 H22. 3. 9 違憲状態  0.8票(沖縄1区)
東京高裁 H22. 3 11 合憲※  0.5票(東京1区)
福岡高裁 H22. 3.12  違憲・違法  0.6票(福岡1区)
名古屋高裁 H.22. 3.18 違憲・違法  0.6票(名古屋1区)
高松高裁 H22. 4. 8 違憲状態  0.7票(香川1区)
札幌高裁 H22. 4.27 合憲  0.5票(北海道1区)

※東京高裁では、別グループの裁判で同じ東京1区(0.5票)の選挙に対して、「違憲状態」という判決も出ている。

 

・あなたの選挙権は0.6票の価値しかないかも!!?
あなたの選挙権が何票の価値か調べてみましょう。(一人一票実現国民会議ホームページ
・当訴訟の代理人 升永英俊弁護士のブログで最新情報を!(升永ブログ